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夢を追う若者と、歳を重ねた幸せ

最近、縁あって大学生とお話する機会が時々ある。
若くて、いろいろなことに興味を持ち、行きたい場所へ行って、会いたい人に会って…
そんな彼女たちの姿は、とてもキラキラしていて眩しく見える。
すごいね、と言うと、コロナ禍で大学生活がスタートしたから、自分たちで動くしかなかったのだと話していた。
そうだとしても、こんな風に自分の意思で動き回れる彼女たちは、きっとどこへ行っても自分らしく生きていけるのだと思う。

学生の頃の私は、勉強も部活動も真面目に取り組んではいたけれど、何もないところから何をするかを自分で決めて、行動するような場面はほとんどなかった。
歳を重ねて、ますます新しいことに挑戦しようとする気持ちが薄れてきたし、現状に満足するようになってきた。
今はそれが悪いことだとは思っていないし、そういう自分を受け止めているけれど、若くて行動力のある彼女たちはやっぱりすごいし、とても素敵だと思う。

彼女たちを見ていると、自分にはできなかったことも彼女たちならできるような気がして、自分の夢を彼女たちに重ねるような気持ちになってしまう。
そんな風に感じる私は、いつの間にかすっかり夢を追う若者ではなくなっていたんだなぁ、ということに気づかされた。
こんな私でも、学生や新社会人の頃は、もっと何者かになってやろうともがいていた気がする。

今は家族が元気でいてくれて、大好きなこの場所で暮らしていけたら、それで十分幸せだと思っている。
そう思えたのは、子どもたちの存在も大きいのかもしれない。
特別なことができなくても、他人や社会から認められるような人物になれなくても、子どもたちにとっては唯一の、大好きなお母さんだから。
私が今の暮らしが幸せだと思えるのは、その役割に十分な生きがいを感じることができているからなのかな、と思った。

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