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30代。家族は夫、息子4歳、娘0歳。 山の麓の小さな集落で暮らしています。 日々の暮ら…

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30代。家族は夫、息子4歳、娘0歳。 山の麓の小さな集落で暮らしています。 日々の暮らし、子育て、本や映画を観て感じたことなどを綴っています。

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これからの人生で大切にしたいこと

今年もいつも通り静かに、ひっそりと年が明けていった。 この場所で過ごす穏やかな年越しがとても好きだ。 大晦日はいつもより少し夜更かしをして布団に入ったけど、なかなか眠れずにいた。 そのまま布団の中でまどろんでいたら、集落の中心にあるお寺から除夜の鐘が聴こえてきた。 去年までは眠ってしまっていたから、年越しに鐘をついているなんて知らなかった。 この集落について、またひとつ新たな面を知ることができて、なんだか嬉しかった。 元日はのんびり過ごして、2日に集落の神社へ。 誰もいな

    • 夢を追う若者と、歳を重ねた幸せ

      最近、縁あって大学生とお話する機会が時々ある。 若くて、いろいろなことに興味を持ち、行きたい場所へ行って、会いたい人に会って… そんな彼女たちの姿は、とてもキラキラしていて眩しく見える。 すごいね、と言うと、コロナ禍で大学生活がスタートしたから、自分たちで動くしかなかったのだと話していた。 そうだとしても、こんな風に自分の意思で動き回れる彼女たちは、きっとどこへ行っても自分らしく生きていけるのだと思う。 学生の頃の私は、勉強も部活動も真面目に取り組んではいたけれど、何もない

      • 心のふるさとを見つけて

        今年も隣の集落にある古民家の正月行事に参加した。 ミズキの枝に繭玉を飾り、住民有志が神楽を舞い、杵と臼を使って餅つきをして、コマやけん玉など昔ながらのおもちゃで遊ぶ。 息子は、今回初めて餅つきにも挑戦した。 娘は、繭玉飾りや神楽を真剣な眼差しで眺めていた。 こういう経験が、故郷での思い出として、子どもたちの心の中にほんの少しでも残っていてくれたらいいな、と思う。 この古民家は、住民有志を中心とした団体によって、長年様々な形で利用しながらの保存活動が行われてきた。 自分や家族

        • 書くことは、自分と向き合うこと

          新しい年の始まりに、ふと思いついてSNSのアプリを消してみた。 手が空いた時、無意識に見ていたFacebookや Instagram。 続けるうちに、自分が何を表現したいかよりも、周りからどう見えるかが気になってしまい、いつの間にか投稿はしなくなった。 身近な人の近況は楽しく見ていたけど、友達ではない「友達」といつまでも繋がっていたり、流れてくる情報が多すぎることに少し疲れを感じていた。 手放してまだ数日ではあるけれど、なんとなく心が軽くなったような気がしている。 私にとって

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        これからの人生で大切にしたいこと

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        • 自然と向き合う
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        記事

          しあわせな祈り

          どんよりした灰色の日々が続く冬。 貴重な晴れ間に、娘と久しぶりのお散歩に出かけた。 抱っこ紐の中で嬉しそうにキョロキョロする娘。 彼女にとって、外の世界はいつも新鮮で驚きに満ちているのだろう。 赤ちゃんがたくさんのものに出会い、吸収していくこの尊い時間を、一番近くで見つめることができる幸せをしみじみと感じる。 母は娘にできるだけたくさんの美しいものを見せてあげたいと思う。 娘のキラキラした瞳が、いつまでも輝きを失わないように。 私たちの家が建つ場所は、昔カブトムシの住む森だ

          しあわせな祈り

          心に寄り添うやさしい言葉

          息子の風邪が長引いてしまい、保育園をお休みして、赤ちゃんの娘と3人で家にこもる日が続いていた。 息子は咳と鼻水が出る以外は元気で、昼寝もせずに一日中遊んでいる。 3人でお散歩したり、楽しい時間もあったけど、心の中には少しずつ、少しずつ、疲れが積み重なっていった。 近くに住む友人が偶然連絡をくれたので、少しだけ気持ちを吐き出したら、たくさんの優しい言葉が返ってきた。 息子と同年代の子どもがいる友人は、私の気持ちをわかりすぎるほどわかってくれた。 そのことが嬉しくて、疲れて硬

          心に寄り添うやさしい言葉

          心からくつろげる場所

          息子は日に日に妹への愛情が深まっているようで、一日に何度も抱きついたり、話かけたりしている。 そして、幸せそうにこんなことを言う。 「ぼくね、○○ちゃんが出てくるのをずーっと楽しみに待ってたの。」 友人が娘に会いに来てくれた時も、 「○○ちゃん、こーんなにかわいいんだよ。」 と紹介していた。 今まで自分中心に生きてきた息子が、妹を心から可愛がっている姿に成長を感じる。 私は、娘の出産にあたり、初めて息子と長い間離れるのがとても心配だった。 息子に初めて入院の話をした時は、

          心からくつろげる場所

          たくさんの温かさに触れて

          秋晴れの日、娘と初めてのお散歩に出かけた。 すっかり遅くなってしまったけど、娘のお宮参りのつもりで集落の神社へ。 いつも私たち家族を見守ってくださっている神様に、ようやく娘を会わせることができてほっとした。 どうか息子と同じように娘をお見守りください。 気付けば散歩するのは臨月の頃のウォーキング以来だった。 暑い時期だったので、夜明け前から歩き始めて、誰もいない田んぼ道で朝日を全身に浴びるのはとても贅沢な時間だった。 久しぶりに歩いた集落は、すっかり秋の空気になっていて、木

          たくさんの温かさに触れて

          愛おしい日々

          娘が生まれてから、私と娘は7時までには寝室に行き、夫と息子は遅れて寝るのだけど、昨日は私がまだ起きている時間に息子が来たので、布団の中で息子を抱きしめた。 「大好きだよ」と言うと、「ぼくもお母さんだーいすきだよ」と言ってくれて、とても幸せな気持ちで眠りについた。 あとどれくらい、こんな風に息子を抱きしめることができるんだろう。 以前は私にぴったりくっついて眠っていた息子。 寝付けなかったり、夜中に目が覚めたりすると小さな声で抱っこ〜と言うのがかわいくて、どんなに眠くても応え

          愛おしい日々

          ふたりの宝物

          出産予定日を5日過ぎた日の夕方、娘が生まれた。 4年ぶりの赤ちゃんは小さくてふわふわで温かくて、本当にかわいい。 息子も今のところ妹をとてもかわいがってくれている。 保育園から帰ると駆け寄ってきて、かわいいね〜と言いながら小さな手を握ったり、ほっぺをツンツンしたり。 その様子にとてもほっこりする。 息子が優しいお兄ちゃんに成長してくれたことがとても嬉しい。 そして、娘は赤ちゃんの頃の息子にとてもよく似ている。 仕草や表情を見ていると、息子の成長を振り返っているようで懐かし

          ふたりの宝物

          ふたつの命を想う春

          この2日間は、私にとって大切な予定が詰まった特別な週末だった。 土曜日は、少し早い息子の誕生祝いをした。 4本のローソクを立てたケーキを眺めていたら、息子がここまで元気に大きく育ってくれたことが嬉しくて、胸がいっぱいになった。 息子は4月上旬の桜が咲く頃に生まれた。 私は、桜が咲き、木々の新芽が芽吹き、野山が春の淡い色で覆われるこの季節が一年で一番好きだ。 息子は3月下旬の予定日を過ぎてもなかなか生まれず、不安な日々を送っていたけど、今は素敵な季節を選んで生まれてきてくれ

          ふたつの命を想う春

          息子を信じてその時を待とう

          息子についての悩みを知った友人たちが、たくさんの温かい言葉をかけてくれた。 とても嬉しかったし、私自身、もっと周りを頼っていいんだ、ということにも気づくことができた。 トイレはたびたびお漏らししながらも、時々はできているようだ。 できた時は本当に嬉しいようで、すぐに教えてくれるし、いろんな先生に伝えてまわったこともあるらしい。 うがいは家では声をかけても嫌がられ、なかなか進展がなかったのだけど、昨日突然やる気になったのでやってみた。 口の中でブクブクすることはできないけど

          息子を信じてその時を待とう

          焦らず、ゆっくり、息子のペースで

          息子は4月から年少になる。 保育園でもそれに向けた準備が進められているようで、最近は担任から息子の気になる点についてたびたび話があった。 トイレがまだうまくできないこと。 給食やおやつ時の切り替えに時間がかかること。 うがいができないこと。 今までの私は、できないことがあっても息子のペースなんだし、のんびり見守っていればいいと考えていた。 でも、年度末になって改めて担任にいろんなことを指摘されると、不安になり、焦る気持ちが出てきた。 他の子はみんなできているのかな。 私

          焦らず、ゆっくり、息子のペースで

          私を支えてくれた恩師の言葉

          私は良くも悪くも正直で、嘘がつけない性格だ。 誰に対してもストレートに気持ちや考えをぶつけてしまう。 もっとオブラートに包むとか、空気を読むとか、そういう能力があれば、こんなに人間関係で苦労しなくて済むのに… 何度もそんな風に考えて、私のそういう性質は大きな欠陥なんだと思っていた。 そんな私に対して、大学時代の恩師は思いがけない言葉をかけてくれた。 卒業する時、研究室のメンバーからいただいた寄せ書きの中の、恩師の言葉。 〇〇さんはまっすぐでいい。 長靴履いて電車に乗って、

          私を支えてくれた恩師の言葉

          私に生き方を教えてくれた本

          クリスマスが近づくたびに読みたくなる本がある。 エーリヒ・ケストナーの「飛ぶ教室」 寄宿学校の少年たちを主人公にした心温まるクリスマスの物語。 何度読んでも同じところで感動して、涙が出てしまう。 この本に出会ったのは、高校の図書室だった。 友達をつくるのが苦手だった私は、教室にいても息苦しさを感じるばかりだったけど、古い校舎の薄暗い図書室は一番の落ち着ける場所だった。 キラキラした青春とはほど遠い、暗い学生時代を過ごした私が人生に絶望しなくて済んだのは、ケストナーをはじめ

          私に生き方を教えてくれた本

          クリスマスの贈りもの

          今年のクリスマスは、友人たちとクリスマス会をする予定だった。 大勢でクリスマス会をするなんて学生時代ぶりで、とても楽しみにしていた。 そして、密かに余興でギター二重奏をやろうと思っていて、休日のたびに少しずつ練習していた。 間に合うかな…と不安になりながらも、久しぶりに人前で演奏することにとてもワクワクしていた。 ところが、その2日前に息子が体調を崩してしまった。 風邪気味だったところに脚の痛みも加わり、動くのもつらそうで、ずっと家にこもっていた。 クリスマス会も、翌日に行

          クリスマスの贈りもの