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【ゆっくり減薬のトリセツ2023 vol.12】 食生活とメンタルの関係を探る

私たち動物の身体はどう考えても口と鼻から入る空気と水と食べ物から作られている。そしてそこに薬をプラスすることもあるけれど、基本的に自分の手で自分の口に運んだものだけを体に取り入れて私たちは生命を維持している。

だから、現在、不眠や不安などメンタルの不調を感じていて精神科を受診しようか迷っている人、または向精神薬をすでに服薬している人にとって、まず食生活を見直してみるというアプローチはとってもシンプルでやってみる価値のあるものだと思う。

食べ物を調整することは比較的リスクも少なくやる気になりさえすれば自分で可能なものだ

薬による体調変化の結果はパッと現れるけれど、それは化学物質による対症療法だし根本治療ではない。

私は仕事柄、精神科医や専門家、あるいは当事者が向精神薬について書いた本をたくさん読んでいるが、食生活とメンタルヘルスについて書かれた一般書を自分の本棚で探してみたらこの7冊が見つかった。このうち5冊が精神科医によって書かれた本だ。

精神科医が向精神薬を使って治療した症例の論文などを読んでも、薬を使って症状が寛解したことを紹介したものが多い。薬を止めることができて現在はいわゆる「健常者」として暮らしているという話は案外少ないと思う。

私は薬を全否定する意図はないが、薬をやめた人が異口同音に「薬なしの自分らしい自分が戻ってきた」と証言するのを聞くと、できれば薬物療法の終了というゴールを目指して欲しいものだと考えている。

一方、食生活改善アプローチのほうは、最終的に薬が不要になったという話が多いように思う。データがあるわけではない、単なる印象だけど。

食生活を改善してメンタルを治療するという方法についても、食事そのものの改善を中心にした考え方と、サプリメントなどの栄養素を補うことが中心のアプローチがある。

本で紹介されている症例など見ると、そのどちらにも成功例があるようだ。

毎回書いているように人間は一人一人違う身体と心を持っているので、食生活を改善するということについて異なるアプローチを比較してどちらが正しいかを競い合うことはあまり意味がなさそうだ。結局どちらがその人の体質やライフスタイルに合っているかということなのだろうと思う。

そこで数人の医師が推薦する栄養療法はどこがどのように共通しているのか違うのか、どのようなバリエーションがあるのか、明日から7冊を一冊ずつ読んでいくことにした。

そしてこの食生活や栄養状態の改善と向精神薬の減薬の関係について、できれば今後実践的な体験者の取材もしていきたいと考えている。

私自身はほとんど何の薬も服薬したことのない身だが、私の健康状態に食べ物がどのように影響するのかについては現在自分の身体で実験中だ。

そんなことも合わせて各本の内容を紹介していこうかなと思っている。

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