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小茄子の花

今年、初めてベランダ栽培で「小茄子」を育ててみた。
しかし、プランターが小さすぎたのか、固くて食べられそうもない小茄子が2つなった後は、薄紫色の花が咲くだけで、そろそろ9月も終わりをむかえる。

もう実がなることはなさそうだし、台風もくるし、と、ついに小茄子を片付けることにした。



春に種をまいて以来、小茄子を食べる日を、かなり楽しみに育ててきた。

小茄子を育てるのには、やたらと手間がかかった。

アブラムシがわいてしまい、日々、薬を使わず手作業で除去した。

プランターの保水力はほぼ無いので、猛暑の時期には、朝昼晩、水をやらないと保てなかった。

肥料も、定期的に与え続ける必要があった。

夏の間、常に小茄子のことが頭の片隅にあったと言えるほどの存在感だったのに、その実を一つも食べられなかった。。

むなしい… 笑


自然を相手にする仕事のたいへんさを、たかが3本の小茄子栽培で理解したなんて、言えないですが、かけた労力が、例えば台風などで一夜にして無にされてしまう、そのときの虚しさはいかほどのものだろうか、、、考えただけで辛い。

せめて、と、最後に咲いていた一輪の小茄子の花を、花瓶にさしてテーブルに飾った。

しかし、ほどなくして、みるからに花が萎れていき、夜には閉じてしまった。

花瓶にいけることすら、うまくいかないなんて…

なんかもう小茄子から嫌われてるんだ、くらいに残念に思いながら就寝し、

翌朝。

小茄子の花が、咲いている。

早朝の薄暗い光を透し、小さな傘のよう。

どうやら、「小茄子」の花は、夜は花を閉じ、朝になったら花を開くという、傾光性の性質を持っているようです。

なーんだ、よかった。

今日も一日、できたらまた明日も、この可憐な小茄子の花を楽しませてもらえたら嬉しいなと思う。

小茄子は食べられなかったけど、
まあ、いいか。

最後までお読みいただきありがとうございました。それでは、また。


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