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夏の鮎、蓼酢の代わりに。

すこし前、母と電話をしていて、ことしは鮎を見かけないねという話題になりました。

故郷のほうは海がない代わりに、川がたくさんあって、いつもなら夏前くらいから鮎が並び、塩焼きにして蓼酢を添えて食べるのが、季節の味です。

足を伸ばせばこんな景色も見にいけます

ことしは梅雨の時期に雨がすくなく、予想より早い猛暑がやってきたりもしたので、そういう原因で、鮎が減ってるんだろうかなんてことを話したりしてました。

電話を切ったあと、買い物にいったので、魚のコーナーを見てみたのですが、たしかに鮎がない。どうしたのかな、ほんとになにかあったんだろうか。


🐟️鮎を見つけた

それからすこし経ったある日、スーパーにいったら。

見つけた、見つけましたよ。けっこう立派な鮎が鎮座していたのです。よかった、よかった。

季節のものって食べておきたい派です。いま食べないと、次は1年後ですからね。

鮎はさっと洗って水気をよく拭いたら、強めに塩をします。

🔥じっくり焼いてふっくら仕上げ

あとは魚焼きグリルで焼くだけ。まずは強火で3分、弱火に落として返して5分。

もう1回返して、さらに5分ほど。

いい焼き色がつきました。ぱりっとした皮の感じ、おいしそうです。

🌿蓼食う虫も

ところで、鮎の塩焼きといえば、なにをかけて食べますか。上京してから、鮎の塩焼きを食べる機会に気付いたのですが、カットしたすだちとかレモンが添えられてることが多いようです。

でも、実家のほうではそうではなくて、蓼酢というものが添えられています。

蓼食う虫も好き好き、のあの蓼をすり潰してお酢でのばした感じのつけダレみたいなものなのですが、こちらにきてから、見たことがないように思います。

色が爽やかな緑で、季節感もある涼し気な感じが風情あるなぁと思うのですが、関西特有の食文化なのかもしれません。

調べてみると、ポン酢みたいな感じで瓶入りのものが通販で売られているのですが、そうそう鮎を食べるわけでもないので、今回使ってその残りが永遠に冷蔵庫にいそうな気もします。

🥒蓼酢の代わりの夏野菜

というわけで、蓼酢は断念。

代わりに、付け合せをひと工夫することにしました。

🥒蓼酢代わりの和え物

🥒材料
・きゅうり
・塩
・みょうが
・乾燥わかめ
・砂糖
・酢
・醤油
・水
・氷

メインになるのはきゅうりとみょうが。夏らしい素材でつくっていきます。

鮎ってきゅうりの香りがするっていいますよね。そういう面から見ても、相性がいいはずです。

きゅうりは薄く切って、塩を振って10分ほど置いてから、水気をしっかり絞ります。

ボウルにきゅうり、斜めに薄く切ったみょうが、水で戻した乾燥わかめを合わせます。

お砂糖、醤油、お酢をいれてさっと混ぜたら味を見て、お水と氷を加えて冷たく冷やします。

これを付け合わせとして、お皿の端に。きゅうりとわかめの緑のグラデーションと、みょうがのピンクのコントラスト。彩りも鮮やかでいいですね。

🐟️夏の鮎焼き上がり

鮎の銀色が加わって、夏のひと皿になりました。

🦴鮎のほぐし方

子どもの頃、両親に教えてもらったのですが、鮎って、頭から尻尾まで身を潰さない程度に、お箸できゅっきゅと抑えてから、頭を引っ張ると中骨がするするっと抜けるんですよね。

たしかそうだったはず、と思い出してやってみたのですが、今回は失敗しました。身の抑え加減が足りなかったのかも。鮎はけっこう皮がしっかりしてるので、もうちょっと力込めてもよかったのかな。

そんなことを考えながら、1年ぶりのひと口です。

🍶鮎と日本酒

うん、ほくほく。厚めの皮に包まれた身は、蒸し焼きのようになって、ふっくらとうまく焼けました。

ふた口めは、きゅうりとみょうがの付け合せを載せてぱくり。爽やかな甘酸っぱさで、蓼酢はなくともいい感じ。ぱりぱりしたきゅうりとみょうがの食感も加わる分、味だけではなくアクセントとしても楽しめます。

はらわたの苦みは、子どもの頃は絶対わからなかったおいしさです。それに合わせるのは、やっぱり日本酒。今夜はビールで喉を潤してから、冷たく冷やした日本酒をちびちび楽しむことにします。

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