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ぐるっと千葉に書いたアルデンテの話

もう20年近くに亘りエッセイを連載させていただいてます「ぐるっと千葉」

2020年1月号に書いた記事をお店の人が喜んでくれて、切り取ってお店に飾ってくださいましたー。嬉しい。

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そのときのエッセイを転載いたします。

京成の谷津で本場のバリカタなアルデンテをご賞味あれ

 昔バブルの頃ボジョレーヌーボーが流行りまして。いや流行ったというか日本人が知らなかったものを誰かが持ち込んでご商売にして定着させたというもので、当時「ボジョレーなんてありがたがって飲んでるの日本人だけだぜ、フランスでなんか誰も飲んでないどころか、存在も知らないんだから」とか、何を根拠に言ってるんだか分からんけど、そんなこと言い切ってる人がけっこうおりまして、で、ボジョレー解禁の11月の第3木曜日にたまたまパリにいたことが2度ほどあるんですけど、まぁ盛り上がってました。ほぼ全部のレストランでボジョレーボジョレー。ファミレスみたいなチェーン店でも、スーパーの酒コーナーでも、郊外の小さな酒屋でも、街中がボジョレーでした。少なくともパリでは東京よりも盛り上がってました。行って見てみないと分からんもんだな、と思ったしだいなのであります。どんなに説得力があっても、自分の目で見て耳で聞いたもの以外信じないほうがいいです。
 今年も「まだボジョレーとか言ってるやついるのかよ」とか悪態ついてるツイートとかたくさん見かけたのですが、時差の関係で日本が一番最初に解禁になるので、やはり盛り上がるのは必至なのです。流行じゃなくて定着です。その地方の葡萄農家やワイナリーが先祖代々作っているのだから、一過性のももんじゃないのは分かりますわな。
 そして、ある次期から日本にも浸透してきたパスタの茹で方・アルデンテ。髪の毛1本分の芯を残して硬めに茹でるアレです。「アルデンテでパスタ食べてるのなんてナポリ地方と日本だけだぜ、他の地方では普通に柔らかく茹でるんだぜ」
なんて事を言う輩がいるのですが、イタリアに行ってみてびっくり。なんとこれは本当でございました。
 ほらー、自分の目と耳と鼻と舌と歯で経験したことしか信じないほうが良いです。
 ということで、京成線は谷津駅の北口に本場ナポリの家庭料理のお店がいつの間にか出来てたので行ってみました。ご陽気なカンツォーネを歌う声が夜な夜な聞こえてきたりして、前から気になってたんですけど、なんか入る勇気がなくて、ランチなら行ける!ということで平日の昼に健全に突撃してみました。
5品の前菜にパスタ、デザートにコーヒーが付いて1500円!このクオリティでこのお値段はお安い。で、パスタです。超アルデンテです。これぞ本場の、って感じのアルデンテです。博多ラーメンで言うと、バリカタどころかハリガネだか粉落としだかのあの感じです。トンコツラーメンなんて滅多に食わねーからよく分からんですけど、だったら例えるなって話ですけど。とにかくこれぞアルデンテ。ちゃんと本場の味です。苦手な人は柔らかく茹でてとオーダーすればやってくれます。わざわざ飛行機乗らなくても京成線で行けちゃうお手軽さで本場の味。一度行ってみてください。
お店の名前は「Da Alfredo」ウルトラご陽気なイタリア人マスターがフレンドリーに迎えてくれます。自家製のティラミスも旨いっす。
 ということでいつものお願い、劇団員も出演者も、公演をやらしてくれる劇場や団体さんも引き続き募集しております。秩父公演は、あれよあれよと実現いたしましたです。千葉でもやりたいです。千葉県ツアーしたいです。よろぴくぴく。


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