「誰かのために」は私が最も大切にしている価値観
広報として「伝わる」を大切にしながら
―広報担当とのことですが、どのようなことをしているのですか。
岩手県内の皆さまへ電気料金をはじめとした東北電力のことをお知らせしたり、エネルギーに関する理解活動を担当しています。
―エネルギーに関する理解活動とは。
岩手支店では、県内の小中学校を対象とする「エネルギーチャレンジ校」に力を入れていて、実際に学校へ赴き、エネルギー講座の講師を務めたりしています。
「エネルギーチャレンジ校」は、エネルギー講座や発電所見学会、学習の振り返り発表会を一連のプログラムとして実施するものです。プログラムの最後には電気やエネルギーについて楽しく学んでいただくためサイエンスショーも開催しています。
2019年度からスタートし、これまで岩手県内の多くの小中学校にご参加いただきました。2024年度も3校で実施することが決まっています。
―勉強になるし、楽しそうですね!
どうすれば伝わるのか。受講する子どもたちのことを思い描きながら、先輩と講義内容を組み立てて、準備をしています。
子どもたちが楽しそうに発電実験に取り組む姿や、エネルギーについて理解できたと話してくれた時は「やってよかった!」と心の底から感じます。
電気やエネルギーは、暮らしや経済活動になくてはならないものです。講座を通じて、将来を担う子どもたちが、少しでも電気やエネルギーに興味や関心を抱くきっかけになってもらえれば、うれしい限りですね。
―充実したプログラムなのですね。
学校の先生からは「他の学校にもぜひおすすめしたい」といった声もいただきました。私の仕事も地域との信頼関係のうえに成り立っていることを肌で感じています。
学校側のニーズも多様化しており、例えば、スケジュールの確保が難しい学校に対しては、短い時間で実施できるように内容を工夫するなど、その都度柔軟に対応しています。
一方で、この取り組みが始まってもう6年になります。ニーズを踏まえると、カリキュラム自体を抜本的にアップデートしていく必要性も感じています。
東北・新潟という広いフィールドで挑戦したい
―出身はどちらですか。
18歳まで青森県八戸市で過ごしました。大学進学を機に上京しましたが、地元貢献への想いが強く、そこに住んでいる方々に力を尽くす仕事がしたいと青森県内や東北での就職を視野に活動していました。
―地元に貢献したいという気持ちで当社への入社を決めたのですね。
そうですね。地元貢献への想いを青森だけでなく東北・新潟にも広げていけるのでは、という可能性が決め手となりました。
両親からは「東北に戻ってきてもらえるのが嬉しい」とストレートに言われました(笑)。
―入社して東北電力のイメージは変わりましたか。
インフラ企業ということもあり「安定した会社」というイメージが強かったですが、小さな変革が至るところに起きていて、そこに良いギャップを感じました。「安定」と「変革」の両輪を意識して日々の業務に取り組んでいます。
ー職場の雰囲気はどうですか。
チームの風通しがとにかく良いですね。執務室のレイアウトを変更したのですが、上司との距離もさらに近くなり、コミュニケーションはもとより業務効率も良くなったと感じます。メンバー全員がフレックスタイム制などの勤務制度を上手に活用していて、仕事とプライベートを両立しています。
―これからはどんな仕事をしてみたいですか。
入社から1年、まずは今の仕事をしっかりとやり遂げたいです。
その上でですが、広報以外の仕事も経験してみたいです。例えば、将来的には人財に関する仕事もしてみたいです。会社にとっての一番の財産は「人」だと思います。もっと働きやすい職場にして、お客さまや地域のために社員一人一人が気持ちよく働ける基盤づくりができたらと考えています。
若いうちは他の県でも働いてみたいですし、転勤も1つの楽しみです。地域ごとの特色も楽しみたいですしね。
「誰かのために」は私が最も大切にしている価値観
―常に目の前にいる方と、真摯に向き合っている姿が目に浮かびます。
一番大事にしていることが、「誰かのために」という価値観なんです。学生時代の勉強も、小学1年生から大学4年生まで約16年間も熱中していたアイスホッケーも、周囲が喜んでくれたからこそ頑張ることができたと思っています。人の喜びが自分の力になっています。
―そう考えるきっかけはあったのですか。
小学3年生のときに人生で初めて映画館に入り、そこで「スマイル」というアイスホッケーの映画を見たんです。アイスホッケーがテーマということで気軽に見に行ったつもりでしたが・・・病気と戦う少女に勇気を与えるために、初めての勝利を誓うというストーリー展開に、完全に引き込まれました。
この日から「誰かのために何かをやりたい」と強く想うようになり、今も自分自身の人生の幹となっています。この想いを仕事の中で少しでも役立てていきたいです。
※本インタビューは2024年4月に行いました。