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【読書ノート】賢者の書 ~企業理念について考えてみた

読んだ本の気になる部分を書き留めていきます。
今回採り上げる本は、『賢者の書』著.喜多川泰です。

本を手に取った切っ掛け

通勤時間で、Audibleを聞いています。

Audibleで聞くコンテンツを探している中、オーディオブックカフェの放送を聞いていておススメされていた本がこの本だったため、まずはAudibleで2回聞いた後、手元にも本を持っておきたいと考え、この本を購入しました。

オーディオブックカフェ様、貴重な機会を頂き有難うございました。

購入済の本をAudibleで聞き返すことはありましたが、
Audibleで聞いてから、本の購入に至ったのは、この本が初めてです。

書き留めたところ① 賢者の教え

第1番目:行動
第2番目:可能性
第3番目:自尊心と他尊心
第4番目:目標
第5番目:今
第6番目:投資
第7番目:幸福
第8番目:言葉
第9番目:感謝/与える/誕生

賢者の書、より

登場人物は、
ドイツ人のアレックス、
南アジア系の少年、サイード
その他、国籍不明な賢者たち。

情景描写も最小限に留められ、

リアルな描写を除くことで、
普遍的な言葉「賢者の教え」が色濃く浮き出してくる小説でした。

また、「賢者の教え」の順番についても、
重要なメッセージが込められているように感じます。

私の勝手な妄想ですが、
「9」という数字が
野球の打順を想起させ、

1番(行動)で出塁し、
2(可能性),3番(自尊心他尊心)でチャンスを作り
4(目標),5番(今)で、ランナーを返し、
6(投資),7(幸福),8番(言葉)で更なるチャンスを広げ
9番(感謝/与える/誕生)で、1番(次の行動)に繋げる。

という成功という得点を積上げる
途切れない打線をイメージしました。

具体的な色がない分、
読む人によって、
様々なものが投影できる素敵な本です。

書き留めたところ② 投資

我々の持つ、唯一投資できる財産は、時間

賢者の書 p.126

働いた時間すべてをお金に換えるような働き方は、その場ですべての財産を別のものに換えて受け取ってしまっているから、投資ではないし、そういう働き方は尊くない。働いても、その場でお金に換えるためでなければそれは投資になるし、そういう働き方は尊いと。

賢者の書 p.130

 八時間の労働が生きてゆくために必要だということを否定しているのではない。それはすればよい。いや、せねばならん。
 ところが、そうして生きるために必要な金を手にしたら、あと二時間は金に換えるためではなく働くのじゃ。
 そうすれば、自然と何のために働くのかを考えるようになる。

賢者の書 p.132

今この瞬間を意識し、
時間を経験(行動)に投資していく。

一連の経験が連なり、
大きな絵、夢(在り方)に繋がっていく。

夢が他者の幸福にするとき、
感動的な生き方ができる。

このような流れの中で、
「投資」が最も心に残る教えでした。

読後メモ~企業理念の作り方

この本を読んでいて、
企業理念の作り方について、
頭に浮かびました。

企業理念とは、会社が存在する目的で、
目的とは、目標を方向づけるものです。

目的があるからこそ、
日々の意思決定に迷いがなくなります。

この本にある
「賢者の教え」
は、人として大切なことです。

第四の教え
「目標」=「どうなりたいか?」

は、「目標」というよりも、
「目的」という表現の方が近いように感じました。

 つまり、お前がこれから決める目標は、何になるかではなく、どうなりたいのかでなければならないのだよ。
 それを強く念じ、自らを鍛えることによって、お前が何をすべきかというビジョンは自然と見ててくるものなのだ。
 わかるか、サイードよ。
 どうなりたいのかを追求するから、自ずと何をやるべきかが見えてくるのだ。賢者にはそれがわかっている。

賢者の書 p.102

4番目の教えを中心に、
前後を教えを見ていくと、

「行動」を紡いで「可能性」を描き、
その先に描いた
「どうなりたいか?」という目的を
「言葉」に込めて、
「他者に目を向けて」
「目的」と地続きの「今」この瞬間
「行動」を繰り返していく。

となります。

このように読んでいくと、ジョブスのスピーチの内容と重なって聞こえます。

繰り返しですが、将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできません。できるのは、後からつなぎ合わせることだけです。だから、我々はいまやっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない。運命、カルマ…、何にせよ我々は何かを信じないとやっていけないのです。私はこのやり方で後悔したことはありません。むしろ、今になって大きな差をもたらしてくれたと思います。

日経新聞:「ハングリーであれ。愚か者であれ」 ジョブズ氏スピーチ全訳

折に触れて、読み返したい、
興味深い本です。

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