秋野 藤吾

エッセイスト 秋野 藤吾

秋野 藤吾

エッセイスト 秋野 藤吾

最近の記事

〜坂のリヨン〜 欧州旅行記⑥

今回は欧州旅行記のリヨン編です。 この記事の全ての執筆は全て1ヶ月半の長い旅行中の空いた時間を使って書いているのでどうして記事の更新にラグが生じてしまうことをお許し下さい。ちなみに今この記事を書いている場所はドイツはデッサウのバウハウス校舎内のカフェの中です。このドイツでの思い出も今後更新していく予定ですのでお楽しみにして頂けますと幸いです。 リヨンに着いた。リヨンでの移動では、パリのリヨン駅(大変ややこしい)からリヨン駅に着く電車に乗って来ました。 リヨンの駅に着くとい

    • 〜大きなパリ〜 欧州旅行記⑤

      蚤の市からまた、ノートルダム大聖堂がある駅へと戻り、そのまた近くにポスター専門店があることが分かり向かうことにした。 大聖堂近くに着いた頃には、先程までに感じていた憤りや不安などは幾分和らいだ。歩く人達は上品で、恐ろしさなどは感じなかった。 ポスター専門店に着いた。そこは地下と2階のある比較的大きなお店で、映画のオリジナルのヴィンテージポスターから音楽アーティストのポスター、マティスやピカソ、ウォーホルといった絵の展覧会で売られていたオフィシャルのポスターが揃うとても良い

      • 〜大きなパリ〜 欧州旅行記④

        昨日はカフェドフロールから帰って、二人とも死んだように寝た。 ただ朝起きたら普通に元気なのは、パリの美しさから来るアドレナリンなのか、旅行を最後まで満喫したいという意思が強いからなのか、メンタルがもたらす身体の作用であることに違いはないだろう。 今日は朝から蚤の市に行くことが決まっている。ただ何処に行くかはその日に決めるというのが我々のテキトーさなのである。 しかも大体ノリで決まり今日は蚤の市行ってないなら蚤の市だね。と僕が言ったら場所などは無言で奥さんが調べてくれて、本

        • 〜大きなパリ〜 欧州旅行記③

          前回の②では明日はルーブルに行くというところで終えたが、今回は旅行中に執筆しているということで旅の終盤を書いていこうと思う。ちなみにこの②と③の間では、ベタにルーブルやベルサイユ宮殿、モンマルトルに行っていたが、驚いてばかりで是非とも気になる方は何も読まずに行くべきだと思うので割愛させて頂く。今回はパリ3日目の夕方から5日目最終日の朝までを綴る。 3日目の夕方も僕らはとてもよく歩いた。我々はここまでパリの右岸ばかりを観光していた為、そろそろ左岸の方も見に行きたいと奥さんの提

        〜坂のリヨン〜 欧州旅行記⑥

          〜大きなパリ〜 欧州旅行記②

          パリのOperaに着く。目の前に大きく様々な彫刻がある建物があるこれがオペラ座か。 着いたのはいいが、寒い、皆んな歩くのが早いし堂々としている。僕らは泊まる場所までの道を探した。ここら辺は高級な通りで近くにはフランスの老舗デパート GALERIES LAFAYETTE(ギャラリーズラファイエット)がある。 大きなスーツケースを持って迷っている僕らは明らかに観光客で明らかにアジア人なのだ。多分この頃はよく分からない汗が出ていたと思う。スーツケースが邪魔なのでパリの東Gare

          〜大きなパリ〜 欧州旅行記②

          〜大きなパリ〜 欧州旅行記①

          27歳にして初めての海外旅行。 最初で最後のハネムーンを綴る。 1ヶ月程ヨーロッパを周る予定である中で今回は4日滞在したパリについて綴る。 羽田から北京経由でパリに向かう。まず僕は経由地の北京に驚く、北京空港に着いて荷物検査を行う。帰国者である多くのフランス人が長い列を作り、僕と奥さんは最後尾に程近いところで荷物検査を待つ薄暗くて物々しい雰囲気で、中国人検査官何人かの高い声が聞こえてくる。軍隊にでも入った用な気分であった。こんなもの早く終わらせてコーヒーでも飲みたいと思っ

          〜大きなパリ〜 欧州旅行記①

          無意識に脱構築的なコミュニケーションをしている。

          あらゆるイライラしてそうな人と会話をする時によくする「逃げ/距離を置く/はぐらかす」的な言葉はとても役立つなんてのは普通の話ですが、僕はこれからその普通の話をします。 「脱構築」はデリダやらドュルーズやらなにやらと、まぁ現代思想やファッションなどでもよく使われる言葉ですが、これは会話でも応用可能なのでしょう。ついさっき千葉雅也の「現代思想入門」を読んだので、色々人生で実践での脱構築などを考えてみたのですが、記憶の中でよく無意識にやってたあれとかそうなんじゃない?とか思い出し

          無意識に脱構築的なコミュニケーションをしている。

          夢から覚める時

          夢から覚めるということ。 我々が今直面しているのは理想の持続性ということではないのだろうかと思うのだ。 我々は贅沢な犬だ。例えば、国家や企業の広告に映る世界は贅沢で、イケメンだらけで美女だらけだと言う、もちろんこれは雑な例え話だが、これは本当にその通りかもしれないしどのように世界を認知するのかなんて各々だろう。だから世界は不幸なのだ。我々は短期的に夢を見させられ、殆ど断絶的に夢から覚める。いずれまた現実に耐えられなくなってまた夢を探す。 世界は何も変わらない、各々が今夢を見

          夢から覚める時

          スペードの3

          この間は気の合う仲間達で1泊2日のグランピングに行った。僕は中学生の頃から上手くはないがスケートボードが趣味で、グランピングのトレーラーやキャンプ場がある施設の隣にはスケートボードが出来る施設もあり、昼はスケボーをして、夕方からバーベキュー、夜はトレーラーの中で眠くなるまでトランプという具合に最高の時間を過ごしたのだ。 最高の時間を作るのにお金は殆どかからず、消費するのは時間だけだ。時間は仕事をしていても勉強をしていても消費する。ただ楽しい時間に楽しくなれる心さえ持ってい

          スペードの3

          「言葉とはただの箱である。」 では 「言霊は?」

          サザンオールスターズの「愛の言霊」は、J-pop史上でも名曲の一つなのは皆様もご存知だと思う。 僕の音楽の趣味は、主にJazzやHip-Hopなどのブラックミュージックが殆どで、その他はクラシックや60年代のロックが好きだ。 日本とアメリカのポップスなどは街などで聴くだけで十分という感じで、基本的に自分から進んで掘ったりはしない。僕はあまり広いジャンルを聴けるタイプではないというのが最近顕著に分かってきて、本当に胸に刺さる音楽を探すのは年々難しくなってきている。手当たり次第

          「言葉とはただの箱である。」 では 「言霊は?」

          フワちゃん論

          日本人の重んじる印象を巧みに利用した最強の芸人 フワちゃんについて皆さんは、どのようなイメージを持っているだろうか。 はちゃめちゃ、ギャル、ポップ、元気、クレイジーなど様々な要素を持った女性芸人であることは間違いないだろう。 ではフワちゃんの笑いに関してはどうであろうか、一体どういった時にフワちゃんの笑いを面白いと思うのだろうか。 私の周りのお笑い好きの友達がフワちゃんを論じる際に、予定調和の空気から突拍子もない陽気でクレイジーなことをもたらすからと大方答える。私もこれ

          フワちゃん論