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ウェブサイトのターゲットは豊かな社会の人たち!#DAY33

勤務が始まって1週間経った。今のメイン業務はウェブサイトの構築。協会には自ら情報を発信する媒体を持ってなかったから、ウェブサイトを作って、そこから情報を発信することによって視覚障害者に対する認知を上げましょうという戦略だ。

今週中にはできるかなと思っていたけれど、海外のサービスを使ってウェブサイトを作ったことがなかったからどんな種類のサービスがあるのか、価格はどうなのか、初心者でも管理しやすいか等を考えたり、どんなレイアウトにするか、何を狙うか、だれが対象か等を考え始めたら終わりがこず、来週半ばくらいまでかかりそうな雰囲気になってきてしまった。

単純に協会の情報が少ない、ぼくの英語力が低いということもあって、ストーリー性のある引き込む、寄付を呼びやすいサイトにデザインできていないのだ。

ウェブサイトをつくるのはパズルみたいなもので、コードを書くわけじゃない(寄付ボタンの設置で少しコードを書くくらい)から、全然難しいことはない。

問題は作った後だ。

知ってもらうまでも時間がかかるけれど、その次の段階の好きになってもらう段階にいたるにはただ闇雲に情報をバラまけば良いわけではない。それにただ好きになってもらうだけじゃだめで、実際に行動してもらう (寄付してもらう or イベントに参加してもらう)まで至らないといけないわけで、そうすると明確にターゲット設定が必要だなと思う。

まとめると、

知ってもらう→ 好きになってもらう → 応援してもらう

こういう3つの段階を考えないといけない。それぞれの段階でどうやって?を考えないといけない。

極端な話、このウェブサイトができてしまえば、あとは何もしなくても一定の成果がでたと言ってもわからないと思う。だって、これまでウェブサイトなかったんだし、作ることができる人材もいなかったわけだから。だから、あと残りの23カ月ほど遊び呆けて、

いろいろイベントを企画して視覚障害者への理解の底上げに努めましたが、関心が薄かった。社会全体が貧しいから他者を思いやるには、まず社会がある程度豊かになる必要があるなと感じた。

みたいなことを適当に報告書に書いておけば、がんばったねとなると思う。

けど、ぼくがここに来たのは遊び呆けるためではない。(もちろん余暇でしっかり遊ばせてもらうが)

ぼくが働く、視覚障害者協会は英語でNational Society of and for the Blindという。視覚障害者による視覚障害者のための全国的な協会とでも訳そうか。

国からのサポートも十分ではない、社会から気にも留められない人たちの集団と言っても過言ではないことはここに来て2週間足らずだけれどわかった。 

そういう状況だから、ボスからも協会の存在はみんな (なにせ小さい国だから) 知っているけれど、視覚障害者がどんな人たちでどういう生活をしているのか、日常でどんな困難があるのかまできちんと認識している人はほとんどいない、見えているようで見えていない。だからしっかり認識してもらわないといけないんだ、というようなことを面と向かっても、メールでも言われている。

こういう逆境は結構燃える。だれもがそんなことできっこないと思ってるから。失敗しても責められることはない。精神的に楽な仕事だと言ってもいいかもしれない。

使える資金も文字通りほとんどない。寄付を集めるにも豊かな国でもなければ、人口も多いわけではないからたかが知れている。人口を考えると、これ以上寄付を増やすのは難しいかもしれない。

良い要素なんてなにもないように見える。実際そんなものはないのかもしれない。

けど、このウェブサイトが完成することによって、それが豊かな人たちとこの国の視覚障害者の人たちの架け橋になるんじゃないかとぼくは期待している。

どういうことかというと、ぼくはウェブサイトに寄付ボタンを設置して世界中から寄付を募ろうとしているからだ。

もちろん世界中のそういうNPOやNGOが同じように寄付ボタンを設置して寄付を募っているわけだから、1番になる必要はなくてもどうにかして少しでも多くの人にまずは知ってもらわないといけない。

だから、何が効率的か、欧米の人たちはどんなウェブサイトを日々見るのか、どうすればそういう豊かな人たちリーチできるのか、お金がない中でどうやって実行するのかを考えるのがぼくの次の仕事になる。

(マーケティングとかPRというのは人の心を動かさないといけないわけで、そういう小難しいことに思いを巡らせながら週末美しいビーチに行かせてもらおうと思う!)


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