え、分業して効率的なラインで生産してるやん!何も言うことないわ#DAY37
朝8時ちょうどくらいに作業場に顔を出すと、早くも作業が始まっていた。
作業は、少し遅れて後から1人来たけれど、ぼくが来たときは3人でやっていた。まず、モップのモフモフを金具にぐるぐる巻いて固定して適度なサイズに切る人、ぐるぐる巻かれたモフモフの端を切ってモフモフの毛先をパサッとさせる人、そして毛の長さをそろえて品質を整える人。
( これ伝わってるのか?語彙力… )
とにかくその3役に分業していて、1人目が30秒に1つくらいのペースで金具に固定ができている。すごいペースでガンガン組み立てられていく。
これが義務教育で習った工場製手工業(マニュファクチュア)かと思った。機械を使っていないから、正確には家内制手工業だけれど、ペースが尋常ではない。ガンガンぐるぐるして金具はめて、ナイフで切って、次の工程へって進められていく。
たぶんこの国で1番生産性高い。そう思ってしまうほど圧倒された。
みんな一生懸命、そして丁寧に作っていた。
要請内容内に書かれていた品質が良いというのは嘘じゃないなと思った。
ぼくはメーカーで品質というのは工程で作り込むと教わった。
きっちり丁寧にというのはもちろん、それでもイレギュラーはでるものなのでそれをいかに減らすか、どんな品質基準を設けてどういうチェック体制で工程内に組み込んで、要するにマニュアルに落とし込んで判断の属人性を排除して品質のバラつきをなくすかを考えるわけだけど、一見して彼らの工程は無駄がなく、品質管理の方法もシンプルで美しいので言うことはないなと思った。
ぼくの要請の中に、生産性を上げたい、上げて欲しいというのがあったんだけれどそれも同様に言うことはなかった。細かいことを言うと、少しあるけれど、それも工程に変更を加えるどうこうの話ではなくて、あくまでも作業員個々のスキルに改善点がある、という程度。
完璧だなと思った。1日100本くらいシール貼ってパッキングまでできてる。
この生産ペースなら輸出できるなと思った。というか過剰なので、国内需要だけじゃ供給過多になって値下げ圧力がかかってしまう。それはつまり一生懸命に働けば働くほど時給が下がっていくというおかしなことになりかねない。(というか、他国の視覚障害者協会でもモップ製造はやってるようなので輸出がすんなり上手くいくとは思えないが…)
現状は注文に対して生産が追いついていないらしいが、それは材料の調達方法に難があるだけのように思える。それは、製造が終わってひと段落してから次の材料を発注してるということなのか、与信の問題なのかはわからない。
というか、1月末希望納期の発注書が今日届くような国なので、この協会だけの問題ではないのかもしれない。
というか、視覚障害者だよね?ほんとに目が見えてないんだよね?なんで見えてないのに金具がはめ込めるの?なんで遠く離れたところのパーツを目視なしで手に取れるので?なんで仕上げまで目視なしでできるの?
すげぇ。人間離れしてる。感動した。
精確でパワフル。良い意味でロボットのようだった。
汗をかきながらひた向きに、水分補給以外休みなく作業を続ける彼らの姿を見て、なんとか彼らの力になりたいと改めて思った。
スタンリーは、Yuki!こういうの見たことなかったのか!?はっはー、なんて言ってたけど、ぼくに限らずほとんどの人が見たことないと思うし、これは知ってもらいたいと思った。
これは商品のブランディングにも効くし、視覚障害のPRの効く。絶対。
あとは、どうこの感動を伝えるかだな。
ぼく下手くそなんだよなぁ、写真も映像の編集も。
困った。
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