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好景気のビッグウェーブに乗りたい!

先日、最後の今シーズン最後のクルーズ船が入港、一晩か二晩の後、静かに去っていった。

クルーズ船がやってくるシーズンは12月から4月いっぱいまで、ということのようだ。6月7月はカリブ地域ではカーニバルシーズンなんだけれど、どうやらクルーズ船は来ないらしい。最近カーニバルクルーズがどうのというニュースを見た気がしたけれど、ソースがどこにあるのかわからないからひょっとしたら夢だったのかもしれない。

おそらくハリケーンシーズンを避けているということなんだろうと思う。波が高くなる、ということもあるのかもしれない。

それで、この人口10万人ほどの小さな国、寄港する首都圏の人口も3~4万人のこの国にどれほどの観光客がやってくるのだろう。

少し前、隣国セントルシアのクルーズ船の月次のデータをもとにセントビンセントのケースを推定したけれど、シーズンが終了したとあって、詳細なデータが公開された。

20万人

これが今シーズン、わずか5カ月の間にクルーズ船から首都キングスタウンの港にやってきた観光客の数だ。

思っていた数より多い。去年より増えているらしい。

このいわゆるカリブ海クルーズというのは一般にマイアミから出港してジャマイカ、ドミニカ、ベリーズ、バルバドス、セントルシア、セントビンセント、セントキッツ等カリブの国をいくつか周遊して帰っていく、というものだ。場合によっては北欧や英仏からやってくるものもあるようだ。

簡単に言うと、似たような国を1日おきくらいに周っていくものだ。

つまり、この20万人というのは船に乗っていた客、というのが正確で降りない人も多い。

クルーズ船がどういうものかというと、ルーフトップバーにプール、映画館、毎日ショーをやる劇場、カジノ、スパなどなど、その船自体が一大エンターテイメント施設になっている。

だから、どちらかというと、新たな港に着いたから観光に出かけるというよりも、気晴らしに出かけるというニュアンスの方が大きいように思う。

出かける人たちは、自分たちで街歩きにでかけるか、半日から1日程度のイクスカーション(遠足みたいな小旅行)のツアーに参加する。

ここセントビンセントの場合、離島はリゾートアイランドだけれど、本島であるセントビンセント島自体はリゾートアイランドとは言い難い。

イクスカーションは古い教会や植物園を訪ね、イギリスの古い要塞をみて、パイレーツオブカリビアンゆかりの地(がっかり度がはんぱないらしい)を訪ねるというどれも退屈極まりないものだ。

故に、ぼくはここにチャンスがあると思っている。王道も、時間のかかるアクティビティもない以上、そこそこのクオリティーでも集客できるのではないかと思っているのだ。

「全盲の人がモップや籐細工の家具を作る」字面だけ見ると、へぇーそんなことできるんだと思う程度だけれど、実際に目の当たりにするとなかなかにすごい。特にモップづくりの工程は迫力がある。とっても。

冷たいやつだと言われがちなぼくでさえ、心動かされたのだから。

そんなわけで、そのぼくたちの工房見学というのを観光ルートに組み込めないかと画策している。きっと良いコンテンツになる。

コンテンツは30分も持つようなものでもないから、ちょっと立ち寄る程度にハードルを下げ入場料ではなく、あくまで任意で寄付を集めるというかたちをとりたい。

いわゆる客単価を上げるために、コーヒーと茶菓子もだしたり、いままさに取り組んでるペーパーバスケットのようなクラフトをお土産用に売っても良いと思っている。でもお土産用となると、かさばらず持ち運びしやすく、かつ、セントビンセントっぽいもの又は思い出深いものである必要がある。新たな商品開発が必要だ。

これは別にクルーズ船客だけがターゲットではないけれど。

なんせ、カリブ地域のホテルの稼働率は70%を超えてきてるらしく前年が55%程度だったようなので好景気の真っ只中なのだ。

まさにイケイケどんどんな雰囲気に数字上はなっている。

この波に乗りたい。

協会のバランスシートを改善したい。キャッシュが欲しい。

乗るしかない、このビッグウェーブに!という気分になっている、1人で。

一方で、これはスタンリー(会長)は容易に首を縦に振らんだろうなと予想もできる。

だって、彼は協会の工房を友人知人との交流の場として捉えているフシがあるからだ。見ず知らずの人たちがひっきりなしとまではいわずとも、結構な頻度で訪ねてくる状況は看過できないだろう。

それは他の人にとっても同じかもしれない。見ず知らずの人の前に晒されるというのは結構なストレスだ。ましてや、それまでの人生で静かに注目を集めることなく暮らしてきた彼らにとっては。

クルーズ船シーズン開幕まで残り7カ月。

良い落としどころがあれば良いのだけれど。


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