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ある元男子高校生が見ちゃった話
「休憩中すいませんちょっと見て欲しいものが…」
写真を見ながら部屋に入り、何気なく顔を上げた。
2人と目が合った。
誰も動かない。
諒さんがみるみる真っ赤になっていく。
「…喉渇いたんでコーヒー飲んできます」
お取り込み中だった。
ドアって大切だ。
ある保安隊員とある元男子高校生の話
「『あそこにいいケツしてる子がいる』って言って、許される男と許されない男の違いってなんなんだろうね」
「…どうしたんですか突然」
「安心しろ通常運転だ無視しろ」
「ひどいよお前さん〜たまにはくだらない話のってよ」
「くだらないって分かってんのかよ」
「くだらないけど気にならない?」
「まぁ確かに気になりますね」
「広げんな…」
「でしょー?違いってなんなんだろうね」
「やっぱりイケメンかそうじゃな
ある近衛隊員とある元男子高校生の話
「あんたも来るのか」
「ええ、行きますよ」
侑人はバオの隣に立った。
「18禁見たことあるか?…グロい方だ」
品定めをするように、侑人をじっと見る。
「18禁の映画は見たことありませんけど、18禁の現場ならいくらでも」
「ほう?頼もしい」
バオはニヤッと笑った。おもしろいものを見つけた、と言い出しそうな笑顔だと思った。
「死ぬのは怖いか?」
「いや…死んだ方がもしかしたら、会いたい人に早く会えるか
ある女子高生とある男子高校生の話
マフラーをギリギリ目が見えるくらいまで引っ張りあげたまま駅まで歩いてきた。今日はいつもより寒いから、この格好でも目立つことはない。兄ちゃんズもさすがに帰っただろう、と安心して電車を待つ。ホームは学生と仕事帰りの大人で溢れかえっていた。
「皐」
聞き覚えのあり過ぎる声。ポン、と肩に手を置かれる。嘘でしょ今日に限って帰り遅かったの…!?
「___」
兄が名前を呼ばれて振り返る気配がした。つられるように
ある保安隊員とある元男子高校生の話
「お前さんなんで保安隊に入ったんだい?」
突然発した問いに、侑人はえっ、と小さく洩らした。こんなことを聞かれるとは思っていなかったらしい。
「いや、ちょっと聞きたくなってね」
「保安隊に入った理由、ですか」
彼は質問を確かめて俺から視線を逸らし、空中を見つめた。それが彼の考えるときの癖であると、この前はじめて知った。
「最初、千堂さんや仙崎さんにお世話になって…病院や児童養護施設の方々にも、すごく