つのうさ

せかいのおわりがだいすき

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最近の記事

ざくろちゃん、はじめまして『君はざくろの種』の感想

ここで目撃しましたなど、書かれてしまう恐れもあり、様々な可能性を考慮した上での冷静な判断なのだとわたしには思えたので、無理に隠す必要はないとしても、守られた環境で堂々とトップシークレット扱いしてください!!と心の中で声を大にして言った。 後悔と、言いづらさを抱えながらも、この先生になら...と、勇気を出して告白したさおりさんに、必要以上に深刻になることもなく、心配しないでいいのよと、真っ先に、笑い飛ばしてくれた先生。そして、続くフォローの言葉に、さおりさんは、どれだけほっとし

    • ざくろちゃん、はじめまして『妊娠発覚』の感想

      『フゥ〜!』と高音域の声を出すパリピサリーさんを、『TOKYO FANTASY』の円盤で、ほんの少しの時間、お見かけしたような気がする。『フゥ〜!』と楽しそうなサリーさんのテンションをイメージしやすいのが、なんだか嬉しかった。 過去に、この作品を字幕で観ているという投稿を見た記憶があった。勉強方法の発想に驚いたので、よく覚えている。当書には、『パーティ英語ばかりだったのかもしれない』と書かれていたけれど、会話を長時間繋げられること、話せること自体が、とてもすごい。楽しい方向

      • ざくろちゃんはじめまして『出産宣言』の感想

        さおりさんは、『妊娠したら出産する』ということを伝えるタイミングはいつなのか、悩み、迷い、プレッシャーと不安を抱えながら、仕事をこなし日常生活を送っていた。個人的なことから、『男女平等とはなにを目指したらいいか』まで、ありとあらゆることを明け透けに話せる間柄でも、なかなか切り出せない重要な話題もある。 やっと言えた、『結婚するということは、妊娠したら出産するということだからっ』は、『言ったというより、啖呵を切る感じになった』という。どうしてだろうと気になりつつ、読み進めると

        • ねじねじ録#14「一人の味」を読んで

          「一人の時間は2メートル以上ある画用紙を渡されて、好きなものを描いていい」からは、空白が余りにも大きすぎて自由だから不安になったのかなと感じました。近くにいつも仲間たちがいて、話したいときに誰かと話せる状況だったのに、今は1人で映画館に行き、感想を語り合う人が近くにいないので、心細さも伝わってきました。 上映前のさおりさんと上映後のさおりさんはまるで別人みたいで逞しさが増したと思いました。 「言葉にしないと〜」からは、孤独も楽しんでいて、さおりさんの心のなかにあるこの感情は、

        ざくろちゃん、はじめまして『君はざくろの種』の感想

          ねじねじ録#13「平等なルール」を読んで

          「漫画は風邪を引いたときにしか買ってもらえないもの」で特別で、これを逃したら良い後はいつ読めるかわからないから余計に気持ちが止められず時間を忘れて夢中で読んでしまったんだと思いました。友達と上手くいかない状況なのに、漫画の主人公は頼られていて、自分がこうだったらいいのに、と重ねて見ているさおりさんを思うと胸が苦しくなりました。置いてある場所が、カートではなく、店内だったなら、いつものように帰宅する選択をしたのだと思いました。 「40分以上」という数字は、もしかしたら1冊や2冊

          ねじねじ録#13「平等なルール」を読んで

          ねじねじ録#12「わざわざ癖」を読んで

          「自分の悪い所を発表しろということなら10どころか100は語れてしまう」読み始め3行で頷きが止まりませんでした。 いつもとは違う公園に行くと前々から決めていたから余計にその目的が達成されないって思った瞬間に、もやもやや苛立ちに飲み込まれてしまったのかもと思いました。そこにトドメを刺すように来た叫び声は、あせらされてるようなそれを責められてるような気持ちにさせられるから、早く早くと焦ってしまうさおりさんの姿をすぐに想像することが出来ました。その叫び声を聞いて、じゃあもう帰ろうよ

          ねじねじ録#12「わざわざ癖」を読んで

          ねじねじ録#11「ねぎらい夫婦」を読んで

          タオルのグラデーションはきっと虹みたいに見えて、美しい正方形のご飯はタイルみたいな清潔さがあって、「歩いた場所がどんどん綺麗になる」という言葉には、人となりを表すのにイメージがしやすくとても美しいと思いました。 さおりさんは、洗濯物の山にもしかしたら、出会ってみたかったのかもしれないと感じました。今までは、ごめんと謝る側だったけど、いざ、目の前にそれが現れた時には相手に片付けて欲しいと思うわけでも無く、自分も相手も大切にする考え方をしていて尊敬しました。どんな時でも自分らしく

          ねじねじ録#11「ねぎらい夫婦」を読んで

          ねじねじ録#10「やっちまった!」を読んで

          誰かと食事を共にすれば、最近こんな事があったんだよって知らない世界の話を教え合う事が出来るので、新しい発見がありとても刺激的なはずで、でもその機会がぐんと減った今、一直線のような確認作業を終えたさおりさんがその行動をあえて取ったのはお酒で調子が出たことで、不足していた刺激を求めに行った事もあるかもと思いました。1人怒りながらも爆笑するさおりさんは無敵に見えがちな状態だけど少し寂しげに思えて、その通り「一応誰にも迷惑をかけていない」ので思いっきり爆笑して発散してほしいです。 誰

          ねじねじ録#10「やっちまった!」を読んで

          ねじねじ録#9「見えない敵」を読んで

          見えない敵は、1人1つ生まれながらに備わってる装置みたいで、会うといつもにこにこしているあの人も、皆に何でも出来ちゃうと思われてるあの人にもきっと表に出さないだけで、この装置はあるかもしれないと思いました。 集中が切れたり、自信がない時などによく現れる見えない装置は、上手くいかない感情を敏感に察知して起動してるのかもしれないとぼんやりですが、気付く事が出来ました。あの声が聞こえるから起動するのか、無意識に起動させているのか、見えない敵をまた違う視点で捉えるきっかけになりました

          ねじねじ録#9「見えない敵」を読んで

          ねじねじ録#9美味しいお店のお品書きを読んで

          料理を口に運ぶ毎に弟さんと過ごした月日に思いを馳せるさおりさんを想像しながら1品ずつ味わっている気持ちになりました。 コース料理は順番に運ばれてくる以外の知識がない私でもセットリストに似ていると例えてもらえたら想像がしやすくなって途端に近い存在に感じました。 何品も食していて満腹なはずなのに最後にご飯が出てくるなんてって驚いたけれど全てはこのご飯が盛り上がる為に考え抜かれた順番だと今回のエッセイを読んで知ることが出来ました。 暗転した状態から、の言葉ではfafrotskie

          ねじねじ録#9美味しいお店のお品書きを読んで

          #7ねじねじ録 「煙草の煙、あの塩味」を読んで

          4行目を読んだ辺りから全身がビリビリした。 「生きていくだけでものすごく大変。友達ともうまくやりかたがわからない親ともなかなかうまくいかない、先生ともぶつかってばかり」水滴のようにぽつりぽつりと言葉を零すようにインタビューで答えていた事を思い出した。 SNSに載せていたあの時のさおりさんの懐かしい記憶をなぞりながらそういえば、今も変わらず友達作りは上手くいかないし小学生の頃もいじめられていたしどんな風に学生生活を過ごしてきたのか少しだけ記憶が蘇ってきた。 かりかり派としなし

          #7ねじねじ録 「煙草の煙、あの塩味」を読んで

          ねじねじ録#6「アーリーバードマン」を読んで

          「じりじりと底が焼かれている」かなり熱い夏の時期に作ったことがわかってもそうは感じさせないくらい冬の情景が思い浮かぶ言葉が並んでいてインタビューで夏に作ったと聞いたときは本当に驚きました。 我が子の成長を目の前で見守れない瞬間はきっと一度や二度ではなくて見えていないだけで本当はたくさんあったと思います。「自分はこの大変な期間に〜」さおりさんの本音を読んだとき目を瞑りながら息をふぅと吐き出しました。不甲斐なさを抱えながらどうにか自分を納得させようとぐっちゃぐちゃになった感情を

          ねじねじ録#6「アーリーバードマン」を読んで

          ねじねじ録#5「T字の正体」を読んで

          性別を変えてほしいと何度強く願ったか数え切れません。この文章を綴っているこの瞬間も不快な症状に悩まされ闘っています。 私も高校生の頃を思い出してみると未成年が産婦人科を受診するのは普通じゃないと言っている大人がいてさおりさんの言葉通りピルは「どうしても避妊せず性行為をしたい人が使うもの」という誤解や偏見が強かったように思います。不快症状や生理痛を緩和する目的もあると授業では教わらなかったので服用している生徒がいても隠していただろうし今のようにSNSを通して明かすひともいなか

          ねじねじ録#5「T字の正体」を読んで

          ねじねじ録#4笑う担当編集者を読んで

          「文章の中では見たことない様子で怒っているように見えた」 10代の頃から一緒にいることが多くくだらないことを言っては大声で笑い合う親しい友人から送られてきた「笑」に動悸が止まらなくなったことがある。なんだろうこの含みのある言いかたは... 直接強くは言えないんだけどどうかわかってくださいねってぼやかしすぎてるから伝わらないしなんだろうこの纏わりつく気持ち悪さは...。笑の前の内容よりもそれが気になって仕方がなかった。まさか「この笑はどういう意味で使ったの?」(冷たい自覚はあり

          ねじねじ録#4笑う担当編集者を読んで

          ねじねじ録#3優しさの材料を読んで

          思い出したことがある。 早朝から深夜まで撮影をしてその合間に雑誌の取材を受ける日もあって休憩時間は殆どないはずなのにふんわりと笑っていて心に余裕がないわたしが他人に強く当たるたびにあの芸能人の顔がチラつく。 どうしてそんなに優しいの?ってずっと思ってた。完璧に優しい人間に見えてもそんな人間はいないと思う。余裕がないときや疲れてるときに優しく接するのは難しい。だから変わろうと思って意識的に変えてきた人なのかもしれないって思っていたけど どうやらあの芸能人はプライベートでも同じ穏

          ねじねじ録#3優しさの材料を読んで

          ねじねじ録#2大人の理解者を読んで

          子供の頃大人になったら心は今よりずっと安定するものだと思ってたけど大人と呼ばれる年齢になってもなんでそんなこと言うの?ってムッとすることばっかりだし季節の変わり目には落ち込むし不安定が安定してきてるのを実感しながら生きています。なので、「落ち込んだら励ましてほしいし上手く出来たら褒めてほしい」と綴るさおりさんの言葉が胸に深く刺さりました。 現実では褒められたいなんて子供じゃないんだから。大人になったら褒められないことのほうが当たり前。わたしの気持ちを無視し繰り広げられるまだま

          ねじねじ録#2大人の理解者を読んで