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妄想紙[vol.17]June 2022

長岡ゼミ生が1ヶ月の出来事についてそれぞれ綴る妄想紙。
毎月書き続けることで、ゼミ生の文章も変化してきたように感じる。私たちは物書きでもなければ、有名人でもない。そんな私たちが文章を書くとしたら、どんな文章が「良い文章」なのだろうか。私たちと同じ経験をしていない読者に読んでもらうとはどういうことだろうか。書く度に揺れながら、「良い文章」の探求を続けてみる。


◆窮屈さに満足してませんか / あべちゃん

3×3ラボのプレゼンのあと、先生が言っていた。「3×3ラボに通うようになった人と、君たちには大きな違いがある。それは声が掛かっときにその場で『行けます』と言えるか、そうでないかだ」と。予定がバッティングした時、当初あった予定を優先していた自分にとっては胸を突かれた。

文章より


◆このツイートは何点ですか? / しょう

「自分は何ができるかをツイートしないと意味ないよね」と長岡先生。まさにツイートがタイムラインに載ったタイミングだった。もう恥ずかしくて恥ずかしくて、すぐに消したくなった!言われてみれば、当たり障りがなく誰もが頷ける僕のツイートに対して、他のゼミ生達は「”自分”はこの問題をどう思うか」「”自分”なら何ができるか」を懸命に発信していた。

文章より


◆居心地のいいカフェを構成する要素 / よしこ

そもそも、なぜカフェが場づくりとしてのメタファーなのだろうか。一人でお客さんとして行くときのカフェは、ただ美味しいスイーツを食べられたら満足だったが、常連さんと話がはずんでいるようなカフェには、何度も訪れたくなるような魅力や場づくりに対する工夫が他にもちりばめられているのではないかと思った。

文章より


◆言葉の『理由』 / おたに

カフェゼミで保護猫の活動をされる黛さんのお話を伺った際、前述の言葉が猫を客体として使われていることを知った。あまりのグロテスクさに苦しくなり、目を背けたくなった。しかし話を自分で消化する内、『廃棄』が持つ言葉としてのある種のどぎつさこそが私に猫の問題の重大さを認識させ、自分ごととして捉える契機になったのではと気付き、嫌悪感が薄まった。

文章より


◆ペットとは? / おぜん

自分の家族は犬を飼っているが、この子は買ってきたということより家族になったという感想を抱いていた。今回の話で自分はポジティブな視点しか持っておらず、多くのペットが商品で売れなかったら殺処分されているという視点を見ていなかった。ペットが好きだということによって、ペット業界は残酷なことをペットにしているという視点を蓋をしていた。

文章より


◆トウメイナ自分 / はじめ

「自分は文章の最後を問いかけにしてるよね」と。最初、それについて言われたときは「そうだよなー」くらいにしか思わなかったのだが、これまでの記事がどうだったかと振り返ってみると、ほとんどの記事の最後が問いかけで終えられていた。指摘してもらうまで、そんな自分の癖にさえ気づくことができない。

文章より


◆違うから、いい / あすか

私にとってのカフェは、ツイートのように、ざっくばらんなコミュニケーションの場が最初に浮かんだ。けれど「1人で黙々と作業をする場所」「誰にも邪魔されない快適空間」という意見がとても多い。個が尊重される場所とコミュニケーションが生まれる場では全く印象が違う。同じカフェという言葉でも抱いているものがそれぞれ違った。

文章より


◆得する人損する人 / かのむ

「何を得たいからここに来ているのか?」これは私がゼミ活動の一環で3×3labを訪れ、labの会員さん達とお会いした時に、真っ先に私の中に浮かんだ質問である。しかし、彼らの「課題をやるためにふらっと立ち寄る」などの話を聞いていると、彼らは何を得たいかなどを明確に定めていないことを知った。

文章より


◆大人について / おぐら

保護猫活動をしている方にはツイートのような印象を持っていたが、実際にお話を聞くと活動の忙しさは感じたものの、活動をされている方自身には焦りやカツカツしている印象を受けなかった(見せていなかっただけなのかもしれないが)。

文章より


◆課題観  / いとれい

ゲストの方のお話は、動物保護が必要になっている現状の話やそこからなぜ「保護猫団体を支援する」というアプローチを取ったかといった内容であった。そこで、気づいたのは動物の売買や飼育環境の劣悪さなど「さまざまな原因が動物保護という課題に複雑に絡まっているということ」。そしてこれは動物保護に限らず、どんな社会課題にも当てはまると感じた。

文章より


◆ナナメの関係 / まな

5/12のワークショップでNPO法人カタリバの内海さんの「ナナメの関係はすべての活動の軸となる」という言葉が強く印象に残ると共に自分にとってナナメの関係から与えられている影響について考えるようになった。振り返ると毎日頻繁には関わらないものの、自分にとって良い影響を与えてくれる存在がたくさんいることに気付いた。

文章より


◆楽しもうとする意識のギアを入れてみませんか? / ヨンソ

あなたは初めての場所に行くとき、または何かを始めるとき、緊張するのだろうか? 緊張した状態で何かを楽しむのはかなり難しい。でも、自分自身が何かを楽しめるための意識のギアを入れることはかなり重要である。

文章より


◆相手の記憶にとどまりたいという欲 / じゅんり

5月初め、バイト先のオーナー(60代の男性、じいじのような関係性)と休憩中に他愛のない雑談をいつものようにしていた。「僕は人間の社会的な欲の1番は、歴史に名を残すことだと思う。」とオーナーが言った。オーナーが学生時代に教授に「最終的に目指すものは?」と聞いたときに「歴史に名を残すことかな」と答えたというエピソードがあった。

文章より


◆「すごい」の先へ / あもーれ

このツイートの前の週に、パラレルキャリアを実践する神谷俊さんをゲストにお呼びして講義が行われた。このツイートはその振り返りの際にツイートしたものだ。ゲスト講義中の受講生によるツイートを最新から順に追っていくと、とある単語がたくさん目に入ってくる。「すごい」だ。

文章より


◆"答えのない問い"に対しても... / なつ

5/26のゼミでは、皇居東御苑に行き、3〜4人に分かれて「スリー・テン」というゲームに取り組んだ。「スリー・テン」とは、"答えのない問い"である。私は、「決まった答えはない」ということを頭の中では理解しつつも、「この答えでいいのだろうか」「他のグループはどんな答えを選んだのだろうか」と不安を感じていた。

文章より


◆見えないものに気付けるか / かのん

私は大学1年から個別塾でアルバイトをしており以前は、塾は勉強を教えることが中心なため、あくまでも生徒と私が苦手を知るための手段として相談に乗ったり、趣味の話を聞いたりしなくてはならず、塾は勉強を教える場だと自分に言い聞かせながらも生徒のためになったらと気軽に話せる空間を意識し、感情と行動が矛盾していた。

文章より


◆小さな違いがもたらすもの / ののか

3×3lab futureに行き、昨年3×3lab futureが主催するサマーカレッジに参加した大学生数名から施設について話を聞いた。背筋を伸ばして座る人、楽な体勢で座る人、うなづきながら聞く人、真剣な表情で聞く人。いろんな人の姿を見て、私は話をしてくれている人にとって、どのような環境が話しやすいのだろうかと考えた。

文章より


◆不確かな記憶よりも/ すず

5月19日のカフェゼミにて保護猫に関するお話を聞いた時、私は黛さんに悲しい経験をしてきたような保護猫はペットショップから迎える猫よりも飼うのが大変なのではないかという質問をした。なぜなら、昔わたしが動物を飼いたい、できれば保護された犬か猫を飼いたいと親にねだった時に保護された動物はやめておくべきだと止められた記憶があった「気がした」からだ。

文章より



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法政大学経営学部長岡研究室とは「創造的なコラボレーションのデザイン」をテーマに、古い価値観や慣習に囚われず、自由闊達に個性を発揮しながら、一人ひとりの多様性を受け入れる、明るい未来を先取りした創造的な暮らし方、学び方、働き方 ・・・の姿を探り、描き、つくる、"未来志向" の実践活動 に取り組むゼミ。

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妄想紙編集者:くりの(チューター)
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