見出し画像

ホテルグループが行っている衛生管理と三密回避対策への対応

日本全体で緊急事態宣言が解除され、県をまたぐ移動ができるようになった中で、少しづつ、ビジネス客からゲストが戻ってきているホテルが多くなってきたかと思います。

そこで今回、ホテルグループがこの新型コロナウイルスのワクチンが開発されるまでの間、この状況で共存していかなければいけない中で、どのような衛生管理をしたり、三密回避対策をしているのかをまとめて紹介してみようと思い立ちました。

ホテルグループから出されているプレスリリースで出されていたり、ウェブサイトに掲載を引用する形でそれぞれ紹介していきます。

マリオットインターナショナル

画像1

各ホテルごとにCOVID-19のパンデミックの現実に立ち向かい、本分野における当社の取り組みをさらに推し進めるべく、マリオット・グローバル・クリーンリネス・カウンシルを創設しました。当カウンシルは、リスクを最小化し、お客様と従業員双方の安全を強化するよう、グローバルホスピタリティの清潔基準や規範、あり方に対しさらに高い基準を確立していくことに尽力してまいります。

ウイルス拡散防止対策のために強化されたテクノロジー
ホテル全体の表面部分の殺菌用に医療施設水準の消毒剤を噴射できる静電噴霧器などをはじめ、今後数カ月にわたりより高度なテクノロジーを導入いたします。静電噴霧器は、米国疾病対策予防センター(CDC)および世界保健機関(WHO)が推奨する最高度の消毒剤を使用し、既知の病原体に対応します。噴霧器は即座にエリア全体を洗浄・殺菌し、客室やロビー、ジム、その他公共スペースなどの洗浄・殺菌用に、ホテル環境においても使用可能です。

表面エリア:
当社ホテルの公共スペースでは、既存の厳格な清掃手順に加え、医療施設の水準の殺菌作業を入念かつ頻繁に行うことが必要とされます。

お客様との接触
当社はロビーに看板を設置し、ゲストの皆様に一定の距離を保っていただくようお知らせし、お客様がお互いの距離を保つスペースを確保するために、ロビーの什器を撤去、もしくは什器の配置調整を行う予定です。また、フロントデスクに仕切りを追加し、お客様および従業員により高レベルの予防策を提供することを検討しているほか、従業員が利用できるマスクと手袋を製造するために、サプライチェーンパートナーの皆様と連携しています。ホテルエントランス、フロントデスク、エレベーターホール、フィットネスならびに会議スペース付近では、より多くの手指消毒剤を設置しています。また、マリオット・インターナショナル傘下の3,200軒以上のホテルでは、お客様のご希望に応じてチェックインやお部屋へのアクセス、ルームサービス、その他特別なご用件をご自身の電話からしていただくことが可能となります、なお、ルームサービスは特別にパッケージングされ、従業員がお客様と接触することなく客室ドアの目の前まで届けられます。

食品安全:
当社の食品安全プログラムは、強化された衛生ガイドラインや、オペレーションに携わる従業員全員に対する、衛生および消毒実践法を含むトレーニングビデオなどが含まれます。当社では、食品を取り扱うすべての従業員とスーパーバイザーが、安全な食事の準備やサービス方法に関するトレーニングを受けています。料飲オペレーションでは、当社の食品安全基準をガイドラインとして使用して自己検査を行うことを必要としており、コンプライアンスは独立した監査によって認可されています。さらに当社は、インルームダイニングに関するオペレーション方法を変更しており、ビュッフェに関しては新たなアプローチを検討しております。

IHGANAホテルズグループジャパン

画像2

新たな科学に基づく手順とサービスの基準を取り入れるため、衛生業界をリードする専門家として広く知られる、Cleveland Clinic、 Ecolabそして、Diverseyと提携し、グローバル全体で「IHG クリーンプロミス」を立ち上げました。より強化された衛生対策により、お客様に安心・安全を提供するとともに、ホテル従業員に対する安全保護対策を行ってまいります。

レセプション:
チェックイン時の接触を減らす、非接触で対応可能なご清算、フロントデスクにスクリーンシールドを設置、消毒ステーション、消毒済みカードキー、ペーパーレスチェックアウト

客室:
消毒されたアイテム(ガラス製品、リモコンなど)の可視化、室内の備品及び頻繁に触れるアイテムの削減、ランドリーに関する新しい手順、新しいテクノロジーの使用

パブリックスペースとその他共有施設:
頻繁に触れられる部分に対する追加の清掃、ソーシャル・ディスタンス、前回の清掃が行われた日時表示、プール、フィットネス、ラウンジの使用例の表示

料飲関連:
ビュッフェ、宴会、ルームサービス、ケータリングに関する新しい基準とサービスアプローチ

お客様と従業員の安心・安全:
ホテル内および IHG 予約チャネルでの衛生面及び清掃に関する情報、ソーシャル・ディスタンスを保護する手順の表示とご案内、ホテル従業員の必要に応じた衛生保護具着用に関するガイダンス、従業員へのトレーニングと認定制度、お客様へのクリーニングキットアメニティの提供、客室およびホテル全エリアにおいて、最も頻繁に手で触れる部分に対し使用可能な手指消毒剤の設置と除菌清拭ワイプ

クリーンチャンピオン:
ホテル従業員の中から「クリーンチャンピオン」を選出し、お客様及び従業員に対し、新たな環境でのナビゲーターとして、ホテルチームがこれらの高い衛生基準を常に提供できるようにサポート

ハイアット ホテルズ アンド リゾーツ

画像3

ハイアットは、60年以上にわたる世界的なホスピタリティー企業としての知見と企業理念であるケアの精神の下、お客様と従業員の安全と安心のために、世界中のハイアットのホテルへ新対策による運営ガイダンスとリソースを提供します。この取り組み「グローバルケア&クリーン」は、これまでハイアットが厳格に実践してきたプロトコルを基に多層的に構築したもので、グローバル・バイオリスク・アドバイザリー・カウンシルによる認証プロセスと従業員トレーニングのためのリソース提供、さらにホテル滞在に伴うさまざまな状況に助言する医療と旅行業界の専門家による分野を超えたワーキンググループ発足が含まれます。

世界的な衛生基準の取得に向けて
ハイアットは安全で清潔な環境を提供し、世界中にある全てのハイアットのホテルでお客様と従業員に最高水準の清潔さを提供することに引き続き取り組んでいます。ハイアットは、衛生的で安全かつ健康的なホテル環境の構築のために、実践に基づく清掃、消毒、感染症予防プログラムを通じて、GBAC STAR™認証の取得を目指します。GBACは世界的な洗浄業界団体であるISSAの一部門であり、病原性微生物による脅威の分析と緩和における専門家集団で構成されており、特に生物学的脅威、COVID-19によるパンデミックのようなリアルタイムの危機に対処するように準備されています。ハイアットは、世界中に900以上あるホテルでのきめ細かなトレーニングを含むGBAC STAR™認証取得への取り組みを発表した初めてのホスピタリティーブランドとなります。また、これを補完するために、定期的な内部監査と第三者による監査を行う予定です。

各ホテルに衛生スペシャリストを配置
従業員のウエルビーイングは、ハイアットのビジネスの中心であり、お客様へのサービス向上とケアを推進する核となるものです。COVID-19感染予防対策として、ハイアットでは従業員やお客様の安全を確保するために、新たな作業手順やトレーニングを開発し続けています。今後は、従業員へのヒアリングを毎日実施し、従業員にとっての快適性、ホテルの衛生水準、作業手順、お客様へのサービスについて、各ホテルのチームリーダーは従業員のリアルタイムなニーズに対し、機会や必要に応じて対応する体制を整えます。さらに、「グローバルケア&クリーン」の一環として、 2020年9月 までに、衛生管理者として再トレーニングを受けたスタッフを少なくとも1名ハイアットの各ホテルに配置する予定です。

各部門の専門家や識者との取り組み
COVID-19危機の発生時、ハイアットは垣根を超えたグローバル・クロスファンクショナル・チームを編成し、感染症と労働衛生に関する専門家と共にCOVID-19の調査結果や情報に応じた各ホテルへの詳細なガイダンスを迅速に策定・更新し、個別のニーズや状況に対応することができました。ハイアットは「グローバルケア&クリーン」の一環として、ホスピタリティー業界および医療の専門家との関係を継続します。このワーキンググループは、ハイアットのビジネスの主要分野について助言し、ニューノーマルな環境において、より包括的に行動するために発足しました。

ヒルトン・ホテルズ&リゾーツ

画像4

「Hilton CleanStay with Lysol Protection」は、RB社による信頼性の高いノウハウと科学的アプローチを清掃手順・清掃用品に取り入れた厳格なプログラムです。また、メイヨー・クリニックの感染予防・管理の専門家チームのアドバイスのもと、ヒルトンの衛生・消毒基準を上げます。

ヒルトンの「クリーンステイ客室」シール:
客室のドアにシールを貼ることで、客室には徹底した清掃と消毒が施され、その後に入室者がいないことをお客様に示し、一層ご安心いただけるようにいたします。

徹底した消毒が必要な最も頻繁に触れる10のエリア:
照明スイッチ、ドアハンドル、テレビのリモコン、温度調節器など、人々が最も頻繁に触れる客室内のエリアに対し、徹底した消毒を行います。

紙のアメニティの撤去:
ボールペンや紙類、ゲスト・ディレクトリーを撤去し、デジタル製品で補完するか、ご希望に応じて提供します。

フィットネスセンター:
ホテル内のフィットネスセンターの消毒に関するガイドラインを改善します。一日複数回の清掃(その間はセンター閉鎖の可能性あり)や、一度にご利用いただけるお客様の人数制限を行います。

高頻度の清掃:
ホテル内のパブリックスペースの清掃回数を増やします。

消毒用ウェットティッシュの提供:
主要なエントランスや人が密集するエリアに消毒ステーションを設置します。例えば、お客様がエレベーターのボタンを押す前に除菌していただけるよう、消毒ステーションを設置します。

コンタクトレス・チェックイン:
人と接触をしない(コンタクトレス)チェックインおよび入室などを希望されるお客様のため、受賞歴のある「デジタル・キー」技術を強化してまいります。お客様のモバイルデバイス上の「ヒルトン・オナーズ」アプリから、チェックイン、客室の選択、デジタル・キーを利用しての入室、チェックアウトを行っていただけます(日本国内では一部のホテルでデジタル・キーのご利用が可能ですが、事前にフロントでチェックイン手続きをする必要があります)。ヒルトンは今後も、この「デジタル・キー」機能をホテル全体の共用ドアやアクセスポイントに拡充してまいります。

画期的な消毒技術:
ヒルトンは、静電気で帯電した消毒用ミストを用いる静電噴霧器や、表面や物体を除菌するためのUVライトなど、新しい技術の追加も検討しています。

星野リゾート

画像5

長期化するWithコロナ時代の旅の在り方として、徹底した3密回避の旅を提案していきます。3密回避の対策は今後も進化させ、最高水準の新型コロナウイルス対策を目指していくことを宣言します。そこで星野リゾートでは「衛生管理」と「3密回避」の2つの対策軸を掲げ、各施設において従来のサービスを進化させています。

チェックイン&チェックアウト:
客室でのチェックイン(フロントでのチェックインを一時的に中止)、入列規制、自動チェックイン機

客室:
自然に換気がなされる開放的な設計、客室内にアウトドア空間がある、客室内に露天風呂(温泉)がある

食事:
レストランの混雑状況管理と入店時間の分散化、ビュッフェ形式からセットメニュー、テイクアウト形式への転向、レストランテーブル席の間隔を2m程度に拡張、半個室での料理提供

温泉、大浴場、プール:
混雑状況の事前確認、ロッカーの一部利用制限による入場人数の管理

アクティビティ:
広大な自然の中で開催、客室でできるアクティビティを用意。

プリンスホテルズ&リゾーツ

画像6

プリンスホテルでは、お客さまにより安全で清潔な空間で快適にご滞在いただけるよう、新たな衛生・消毒基準「Prince Safety Commitment(プリンス セーフティー コミットメント)」を策定し、導入いたしました。
安全で清潔な環境を作り、お客さまが快適なひとときをお過ごしいただけますよう準備をしてお待ちしております。

従業員の衛生体制の強化:
就業前の検温、手洗い・うがい、消毒を徹底し、マスクおよびフェイスシールド(一部)を着用してご案内させていただきます。また、全従業員に携帯用の消毒液を配布するとともに、衛生管理に関する教育を強化し各自健康を守りつつ、お客さまのおもてなしに努めます。

お客さまの健康確認:
ご宿泊のお客さまにはチェックイン時に「セルフチェックシート」へのご記入をお願いいたします。レストランをご利用のお客さまにはレストラン入店時はお客さまへ手指の消毒と検温のご協力をお願いいたします。

清掃・消毒の推進:
レストラン、客室備品等、不特定多数の方が頻繁に触れる部分は特に徹底して消毒いたします。

消毒液の設置:エントランスをはじめ、館内各所とレストランの全テーブルに消毒液をご用意いたします。
レストラン客席の消毒を徹底: レストランではお客さまの入れ替えごとに、テーブル、ソファー、椅子、備品の拭き上げと消毒を行います。

「Safetyシール」の導入:
徹底した清掃と消毒が施された客室のドアに「Safetyシール」を貼り、
清掃・消毒後のお部屋に入室者がいないことを明示し、安心してご入室いただけるようにいたします。

飛沫防止対策の徹底:
飛沫防止スクリーンの設置:フロントやレストランキャッシャーなどお客さまと接する場所においてはアクリルスクリーンなどを設置いたします。
ソーシャルディスタンスの確保: レストランのテーブルの間隔を最低1メートル確保いたします。

三井不動産ホテルマネジメント

画像8

このたびの新型コロナウイルス感染症の世界的な流行をうけ、目に見えないウイルスを"正しく恐れ、適切に対処する"ために、「3密回避」「衛生管理」の観点で対策強化を図ります。「新オペレーションガイドライン」策定にあたり、衛生管理や水、食品安全などのソリューションとサービスをグローバルに提供するECOLAB(エコラボ)協力のもと、信頼性の高いノウハウと科学的アプローチを清掃手順・衛生管理に取り入れました。withコロナ社会における新たなホテルの在り方を追求し、これまで以上にお客様とホテルスタッフの「安全」と「健康」に努めることで、「安心」「快適」にお過ごしいただけるホテルを目指します。

飛沫防止パーテーションの設置:
フロントカウンターに飛沫防止パーテーションを設置。

ソーシャル・ディスタンスの確保:
フロントカウンター前に整列目印を設置。
エレベータの少人数でのご利用を推奨。
料飲施設の座席数を削減。
ホテル送迎バス(一部ホテルにて運行)にて、お客様同士の適切な空間を確保。

スムーズチェックイン&チェックアウト:
・キャッシュレス決済を推奨。自動チェックイン機やQRコードチェックインシステムを展開(一部施設においては既に導入済)。
・チェックアウト時にご精算の必要のないお客様については、カードキーの「キードロップボックス」返却が可能な旨をご案内。

アパホテル

画像7

お客様へ安心・安全な滞在を提供するため全国に「特別衛生検査官」を配置し、社内に「衛生検査組織」を新たに発足し、「接触感染、飛沫感染対策を強化した衛生基準」に基づく消毒・清掃管理の強化や最先端のIT導入など、多方面から新型コロナウイルス(COVID-19)対策に取り組んでまいります。

従業員の予防対策の強化について:
従業員出勤時のうがい・手洗い、薬剤を使用した消毒、マスクの装着など基本的な予防対策を行っています。

フロント・ロビー、施設内共用部における対策について:
・手指用アルコール消毒剤をホテル入り口やフロントカウンターなどに設置しています。
・フロントカウンターへ「飛沫飛散防止用衝立」を設置して飛沫感染を防止に努めています。
・複数の人が手を触れる高頻度接触部位(フロントデスク、ドアノブ、電気のスイッチ、電話、タッチパネル、エレベーターのボタン、自動販売機など)を頻度を上げて清拭消毒を行います。
・アパホテル公式アプリ「アパアプリ」上での事前チェックイン(アプリチェックインプラス)の促進および自動チェックイン機(電子決済にも対応)の導入によるスピーディなチェックインが可能です。
・ルームカードキーを投函するとリアルタイムでチェックアウト処理が自動で行われるエクスプレスチェックアウトポストを設置しています。(追加精算がない場合、チェックアウト時のフロント立ち寄り不要)
・一部ホテルと今後の開業ホテルにおいて、空気中の花粉やカビ菌などのウイルスを無効化し、室内の脱臭効果もある「ナノイーX搭載エアコン」を導入しています。

客室内における対策について:
・清掃時における換気を徹底します。
・複数の人が手を触れる高頻度接触部位(照明スイッチ、ドアノブ、テレビリモコン、空調パネルなど)を重点的に清拭消毒いたします。
・ユニットバス内のメラミンカップに代わり、個包装の紙コップ・使い捨てスリッパを導入設置しています。
・一部のホテルと今後の開業ホテルにおいて、空気中の花粉やカビ菌などのウイルスを無効化し、室内の脱臭効果もあるナノイーX搭載エアコンを導入しています。

直営レストランにおける対策について:
・レストラン入口、キャッシャー、料理ボードにお客様の使⽤できる消毒液を設置しています。
・ビュッフェ提供店舗において、お客様の使用できる使い捨てゴム手袋をご用意しております。
・ビュッフェ提供店舗において、一部料理は個々盛りで提供しております。
・ビュッフェ提供店舗において、部料理はスタッフによる取り分けを実施し、料理やトングの差替え・交換頻度を高めてご提供いたします。
・お客様同士、適正な間隔を空けた席への誘導を実施しています。

考察とまとめ

ここからは、今までの内容の総括と気づいた点を筆者の観点から見ていきます。

ここから先は

999字

¥ 200

記事はお楽しみいただけましたか。もし気に入っていただけたなら、シェアしていただけると嬉しいです。