7/19 汗がとうもろこし

 昨日今日と、自分の意志に反する目覚め方をしている。

 朝、自然に目が覚めるより前に、突然体中の表面から汗が噴きだす。うっすら、しっとりなんてかわいいものじゃなくて、じっとり、べったり。皮膚に違和感を感じて目を覚まして、手のひらでおでこから頬をぬぐってみると、水滴になって流れ落ちるほどの水分がとれた。暑いな、とは思うけれど、不快なほどではない。自分にしては早い時間だけれど、起き出して一日を始めてしまえば、充実した日が過ごせるだろうな、と思った。けれど、体に違和感を感じて目が覚めただけで、まだ気持ちも体ももう少し横になっていたい、寝ていたい欲の方が強い。睡眠欲には抗えず、腰元までかかっていたガーゼケットを足元の方に追いやって、もう一度目をつぶった。体の汗は寝間着に吸い取ってもらって、顔や首の汗は蒸発と吸収待ち。起き上がって汗の処理をするなんて選択肢はめんどくさがりのわたしにはなかった。

 数時間後にやっと自然に目が覚めて起き上がったときには、顔がぺたぺたしていた。普段乾燥肌のわたしには珍しいことだ。夏がきた、と思った。

 この季節、自分の汗のにおいが気になる。自分の服の胸元からあがってくるにおいが気になって、まわりの人にも迷惑をかけているんじゃないかと心配で、身近な人(主に旦那さん)に「ねぇ、わたし汗くさくない?」と何度も訊いてしまう。旦那さんは「大丈夫だよ」と答えてくれるので、一応納得するけれど、それでも気が気ではない。多分、気にし過ぎな側面もあると思う。わかっているけれど、気になるものは仕方がない。自分が人に迷惑をかけているかもしれないことに無頓着になってしまうよりはいいかと思ってあきらめている。

 今年の汗は、なんでだかとうもろこしのにおいがする。とうもろこしを食べたわけでもないのに、なんでだか香ばしい自分の体。病気を疑って『汗 とうもろこし』等と検索して調べてみたら、ある程度の検索結果がでてきて、自分だけじゃなかった、仲間がいる、とほっとした。ただ、その中身を読んでみると『糖質が足りていない』だとか『糖尿病の疑い』だとか、とにかく体からのSOSだ、的なことが書いてあって、自分の普段の生活を反省した。解決策としては『バランスのとれた食事』と『適度な運動』が挙がっていた。健康的なくらしは、結局いつもそこにたどり着く。それは、言われなくてもわかってるんだよな~、やらないだけで。

 体臭が(無臭寄りの)いい匂いの人になりたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?