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シゴトの原理を考える

どうも、ハヤカワです。

就職活動や転職活動をしていると、「自分はいったいどう言う人間なのか」「自分はいったい何がしたいのか」と言ったことはよく考えるかと思います。自己分析のメインテーマはこれですよね。
しかし、働くことそれ自体に関しては、あまり注意を向けてこなかったような気がしています。起きている時間の半分、もしくはそれ以上を働くことに費やしているのにも関わらずです。

自分にとっての「働くこと」や「仕事」の意味や意義と言ったものは、どう言うわけか、社会に出たら働くことは当たり前、という前提の前に霞んでしまうようです。

今回は、今後の自分の生き方を改めて見つめ直して行くためにも、「働くこと」や「仕事」が、僕にとってどう言う意味を持つのか、その本質や原理についてを考えていきたいと思います。

「働く」「仕事」の意味とは

まず初めに、言葉の意味から把握して行くために、「働く」「仕事」を辞書で引いてみることにします。

はたら・く【働く】
(体を動かして)仕事をする。生計をたてるために労働をする。
精神が活動する。
作用する。機能を発揮する。
(出典:広辞苑)
し‐ごと【仕事】
する事。しなくてはならない事。特に、職業・業務を指す。
(出典:広辞苑)

ここから、働くことを言い換えてみるならば、
「特に職業、業務を通じて、自身の能力などを発揮すること」
と言った感じでしょうか。

では、そもそも何のために、自分の能力を発揮するのでしょうか。
その答えは人によってさまざまあると思います。
例えば、
・収入を得る
・会社の利益をあげる
・人の役にたつ
・人として成長する  etc.
ただ、これだけバラバラだと、本質というには解像度が低いと言わざるを得ません。なので、さらに深掘りしていきましょう。

先に挙げたいくつかの例は、どれも一見働くことの目的に見えますが、どれも実は「手段」です。
個人として、会社としての収入を増やしたいのは、買いたいものや、やりたいことがあるから。人の役に立ちたいのも、成長したいのも、その先に得られるものがあるからではないでしょうか。

さらに言えば、働くこと、仕事も俯瞰してみれば人生というより大きな枠組みの一部、つまり人生における目的を達成するための手段になります。
なので、働くことの本質を掴もうと思うなら、人生の目的と向き合う必要があるのではないでしょうか。

幸福の追求

では、人生の目的とはいったい何なのか。
僕はこれを、「幸福の追求」と定義したいと思います。

幸福といっても、人によって感じ方は異なってくると思うので、認識のずれを防ぐために2つの観点を整理しておきます。
幸福の観点、一つ目は「ハピネス」。つまり「楽しい、ワクワクした感情」です。これは感情にフォーカスしたものなので一時的な、短いスパンの心の状態を表します。
一方でもう一つの観点は「ウェルビーイング」です。これは学術的によく使われいている表現で、直訳で「良い在り方」という意味があり、中長期的なスパンの状態を表しています。
和訳すると「健康」「福祉」などの意味があります。
心身の良い在り方が「健康」、周囲の良い在り方が「福祉(=自身と周囲を含んだ人々の安定や充足)」となるわけです。

以上から、幸福の追求とは、短期的には「楽しい、ワクワクした状態」を、中長期的には「健康」「福祉」を追求していくこと、となります。

三方よしの幸福

ここで一つ注目しておきたいポイントは「福祉」です。

ふく‐し【福祉】
幸福。公的扶助やサービスによる生活の安定、充足。
消極的には生命の危急からの救い、積極的には生命の繁栄。
(出典:広辞苑)

福祉とは、自分自身だけでなく、社会全体に関わるものです。
なので、幸福の追求とは、自身の幸福だけでなく、周囲の人々を含めた大きな連帯の幸福を追求することを意味することになります。

参考になる表現としては、近江商人の「三方よし」があります。
これは「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の三つの「良し」を表したもので、良い商売の心得を示したものですが、さまざまなシーンに応用できると思います。売り手=自分だけでなく買い手=相手、世間=社会が満足できる在り方を目指すわけです。

最近ではここに「将来」を加えた「四方よし」や、鎌倉投信の創業者である新井和宏さんが提唱する「八方よし」なんて考え方もあるようです。
(八方=従業員、取引先、顧客、株主、地域、社会、国、経営者)

僕がかつて勤めていた株式会社エージェントも、経営理念に「All -Smile」を掲げています。
(All -Smile=メンバー、パートナー、顧客、社会、次世代)

はたらくってなんだろう

本題に戻りましょう。
これまでの議論を踏まえて、改めて「働くこと」の意味を整理していくと、「働く」とは特に職業、業務(=仕事)を通じて、自身の能力などを発揮することで、自身とその周囲の幸福を追求すること、となります。

となると、どんな職業や業務を選ぶかということが非常に大事になってくるような気がしてきませんか?
その仕事はワクワクできるのかその働き方は健康や福祉を損なわないか、などといった観点から、自分の仕事を選択する必要があります。

仕事という言葉の意味に立ち帰ってみましょう。面白い表現があります。

し‐ごと【仕事】
する事。しなくてはならない事。特に、職業・業務を指す。
(出典:広辞苑)

「しなくてはならないこと」とあります。
つまり仕事とは、しなくてはならないこと、つまり自分にとっての使命(=ミッション)ということになります。
仕事とは、人生を通して成し遂げたい使命を果たすための手段なのです。

これを先に述べた「働くこと」の意味に加えると、
僕にとって「働く」とは、自身のミッションを通じて、自身の能力などを発揮することで、自身とその周囲の幸福を追求すること、となります。

ここまできて初めて、自己分析が真の意味を発揮します。
自己分析とは、過去を顧み、現在を自覚し、未来を選択することです。
自分自身と深く向き合うことで「自分はいったいどう言う人間なのか」「自分はいったい何がしたいのか」を見出し、自分自身の使命=ミッションを自覚することができます。

ただ、ここで忘れてはいけないのは、人は変わるということです。
置かれた環境や、心を揺さぶる出来事、日々の積み重ねによって、自分という人間は絶えず変化し続けます。
なので、一度見つけたミッションも、変わって行く可能性は十二分にあるのです。
大切なのは、働くこと、ひいては人生の目的や意味を自分なりに見出し、変わって行く自分自身と向き合い、対話を続けていくことではないでしょうか。

今の僕は、そんなふうに思っています。

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