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NOINが1年間で売上を10倍にした方法

1年間で10倍の売上(GMV)に成長

「コロナの影響はECにとっては追い風である」ということは一般的に言われていますがNOINにもコロナは大きく影響しました。ECで売上が300%とか400%という話はよく聞きますが、NOINでも流通額(GMV)が昨年2月比で今年の2月は9.6倍でした。これも売れすぎて物理的に在庫が倉庫からなくなってしまった影響もあるので、ちゃんと在庫用意できていればちゃんと10倍を達成できたはずです。絶対値は伏せますが、グラフにするときれいな右肩上がりです。(こういうグラフ大好きです)

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2月で売上が大きく伸びているというところに注目してほしいです。2月というのは小売では二八(ニッパチ)と言われる売上が大きく落ち込むタイミングです。そのタイミングで昨対で約10倍の実績がつくれたことは非常に意味があると思っています。本noteではこの1年間でNOINがECの売上(GMV)を伸ばすためにやってきたことを解説したいと思います。

二八(ニッパチ)とは

広告や小売ではよく言われる用語で2月、8月のことを指します。2月はクリスマスやお正月など出費がかさむタイミングのあとだったりするため、また8月はお盆があるためなど言われていますが、一般的に消費が落ち込むタイミングです。広告出稿も減るので相乗効果で売上は伸びにくいです。日本では3月が年度末なので広告予算消化が3月に行われたり、新商品は3−4月で発売したりと2月が伸びにくいのは明らかです。(わざわざ2月に新商品投入するところは少ないです)

ちなみにバレンタインデーは2月に消費をつくるという目的で仕掛けられたもので超うまくいったものです。

ECプラットフォームでいちばん重要なこと

NOINは化粧品のECプラットフォームです。私達のKGIはもちろん売上(≒GMV Gross Merchandise Value)です。タイトルでは一般の方にもわかりやすくということで売上と言ってますが正しくは流通額です。そのプラットフォームでどのくらいの購入が発生しているのかということです。メルカリや楽天も指標としてはGMVを使っています。売上とすると彼らの場合は手数料のことになるのでGMV比では10−20%程度になりますが、規模を測る指標としてはGMVが正しい指標だと思います。

では、売上を作るにあたって最も重要な指標は何でしょうか?プロダクトの使いやすさやデザイン性、イメージ、価格など様々要素はありますが、最も重要なのは商品ラインナップではないでしょうか。どれだけ使いやすくてイケてても「欲しい物がない」という体験は最悪です。「いいお店なんだけど欲しい物全然ないんだよね」というのでは何をどう頑張っても売れません。売れるためにはユーザー数(≒お客さんの数)は非常に重要ですが、それでも欲しい物がなければ誰がどれだけ来ようと売上は立ちません。

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