見出し画像

[NOIN]1年以内のCxO採用について

「事業の伸長に、メンバーが、会社組織がついてこれない」
これは伸びまくっているスタートアップによくある現象と言えるかもしれません。そしてご多分に漏れず私たちノインもこの状況にあります。組織とともにメンバーが成長できることが理想ではありますが人の成長には個人差もありますし、大きく成長するとしても成長スピードが事業とパラレルに伸びてくれるなんて都合のいいことはそうそう起こりません。事業に合わせて色々試行錯誤することはいいこともある反面、既に誰かがやったことを再度時間をかけて行うという車輪の再発明になりかねません。事業フェーズに合わせていい人をいいタイミングで採用するというのは超成長するスタートアップでは必須の要件ではないでしょうか。

タイトルの通り、ノインではメンバーを大募集しています。特にCxOクラスorその候補といったハイレイヤーから組織を固めていくべきだと思っています。

今回はノインの(現状の)構想とそれに伴ってどのような人材を採用しなくてはならないと思っているのかについて書いてみようと思います。

化粧品カテゴリの魅力が過小評価されている

「化粧品」というだけで「自分には関係のないもの」と捉えて最初からノインが転職の選択肢に入らないという男性が相当数いるのは非常にもったいないです。また、女性でも化粧品は好きだけど仕事にするとすると違うと敬遠している人もいるのではないでしょうか。

面接ではよく聞かれるのですが、私がなぜ今ノインで働いているのかという話を少しできればと思います。

私がノインを選んだ理由

私はノインで取締役COOをしており、ノインの株主でもあるので創業メンバーだと思われている方もいらっしゃいますが、実はノインには途中からジョインしています。いくつかお誘い頂いていましたが、その中で私が転職先としてノインを選択した理由は以下の5つです。

①データとテクノロジーで既存プレイヤーをひっくり返せる可能性がある

②マーケット規模が大きく、企業価値もバカでかくなる可能性がある

③『ど』スタートアップフェーズである

④世界が狙える領域である

⑤CEOが知り合い

それぞれについて説明しますが、読み終わる頃にはノインに転職したくなっていることを期待しています。

①データとテクノロジーで既存プレイヤーをひっくり返せる可能性がある

私たちが日本国内で狙うのは化粧品の①販売市場②広告市場の2つです。(日本国内と限定したのは海外展開も考えているからです)

私はモノとしての化粧品には興味はないし、(似たようなもののはずなのに)高くても気に入ったものを買うと「アガる」という女性の感覚が全く理解できませんでした。(これは今でもよくわからない)

ただ、電通時代から知っていたのは「化粧品会社は死ぬほどマーケティング投資をする」という事実です。実際、毎年電通が発表している日本の広告費を見ても化粧品は4マス媒体で常に上位の出稿を続けています。2011年から2020年までの10年間で1位が6回、2011−16年は常に1位でそこから2,3位になってます。他カテゴリと違ってターゲットが人口の約半分であることを考えると異常な出稿量であることはわかるでしょう。

スクリーンショット 2021-03-07 18.56.20

2020年日本の広告費P.13
これは4マスだけなのでインターネットを加えるとどうなるかは「日本の広告費」からではわかりませんが、もしかしたら1位かもしれません。ちなみに資生堂は2023年までにテレビ出稿を0にすると宣言してます。

スクリーンショット 2021-03-07 18.56.05

2020年度 資生堂決算説明資料 P.41

化粧品業界について勉強しているうちにわかったのが、まだDXとかそのレベルではないことです。EC化率が信じられないくらい低く、閲覧に紐づくような詳細な購買データは存在しません。マーケティングにおいて、カンタンなターゲティングくらいは行われているものの、データを元にした予算配分みたいなことはほとんどされていません(データがないのでそもそも不可能)。

「ここにデータとテクノロジーを突っ込めれば勝ち確では??」

これが最初の化粧品業界に対する私の印象で、いまも変わっていません。

一方で資生堂の時価総額は3兆円超えだったり、化粧品業界全体のマーケティングには日本だけで年間5,000億円も突っ込まれていたり、ユニコーンクラスのM&Aがゴロゴロしていたりなど、とんでもないお金が世界中で行き交っています。(先日も血みどろピーリングでおなじみのカナダのブランドThe Ordinaryが2,310億円でエスティーローダーに買収されてます)

チャンスしかないのでは。

②マーケット規模が大きく、企業価値もバカでかくなる可能性がある

化粧品ECという狭いカテゴリに限ってみるとZOZOが出てくる前のファッション領域にかなり似ていると思います。
「試着しないと服なんかECで買わない」

これはZOZOが言われていたことですが、これが嘘であったことは歴史が証明しています。

「(店頭で)試してみないと化粧品なんかECで買わない」

これは化粧品ECが伸びていない理由として語られるの一つです。化粧品ECが伸びていないのはシンプルにこれまで化粧品会社がECで販売をしていないからです。実際メルカリの化粧品の売上をみれば、試してみもせず、しかも中古であるにも関わらず化粧品はECで爆売れ(全体GMVの7%が化粧品)してます。

スクリーンショット 2021-03-07 18.59.56

FY2021.6 2Q メルカリ決算説明資料 P.43

化粧品の市場規模は約4兆円とかなり大きい市場です。よくファッションと比較をされますが、ファッションと化粧品の大きな違いは広告宣伝費の有無です。ファッションは広告宣伝費はあまりなく、先程の日本の広告費による4マスの出稿金額で比べると出稿は化粧品の約1/4(2020年)です。市場規模が約2倍(ファッションは9兆円の市場)で出稿が1/4なので雑計算で商材あたりの広告宣伝費は1/8です。ターゲットが人口の半分であることを考えると顧客一人あたりにかける広告費は化粧品とファッションで16倍違うことになります。

スクリーンショット 2021-03-07 18.56.20

2020年日本の広告費 P.13(再掲)

EC化率が伸びてNo.1の化粧品PFが作れ、かつ広告宣伝費をがっつり取れるのであればZOZOクラスの企業を作れる可能性は十分にあります。

③『ど』スタートアップフェーズである

極めて個人的な話ではありますが、Gunosyの影響はとても大きいです。私は大学、サークルの先輩でもある木村さんに誘って頂いて電通を辞め、2014年3月にGunosyに24番目の社員として入社しました。

当時のGunosyはというと、メンバーは非常に優秀だけど、組織としては何も揃っていないというチグハグな環境でした。そして事業は爆発的成長の寸前で今にも爆発しそうなマグマの上に立っているような感覚です。

入社3日目に「マーケター」募集で恋愛記事が書けると自己アピールするキャバ嬢との面接が組まれたり、面接だと思って臨んだらコピー機の営業を受けたり、給与から税金が天引きされていなくて突然50万円くらい税金を払わなきゃいけなくなったり、よくわからない内容証明が届いたりマジでカオスでした。

一方で私が最初に任されたのは、「14億円あるから、3ヶ月以内にいい感じで使い切って!」というものでした。意思決定権は尋常じゃなくあるし、一方でプレッシャーも責任もめちゃくちゃ与えてもらいました。自分だけの力ではないですが、自分の仕事の成果がダイレクトに業績に反映していくことにとても興奮し、毎日とても楽しかったです。組織も事業もどんどん成長し、一緒に働いているメンバーも信じられないスピードで成長していくので置いていかれないように自分も必死でしたが、働くのが本当に楽しかったです。

Gunosyは2015年に東証マザーズにIPOし、2017年には東証一部に市場変更を果たしました。爆発的な事業成長、それに伴う成長痛的な組織崩壊やその他トラブルは沢山ありましたが、それを全て凌駕する楽しさがありました。「またあの爆発的成長を、今度は経営ボードとして経験したい」これが『ど』スタートアップフェーズの会社を選択した理由です。このフェーズの醍醐味はまだ十分味わえるくらいには今のノインはカオスですw

④世界が狙える領域である

私たちは国内でノインの事業を終えるつもりは全くありません。世界で戦うのは大変だとは思いますがぜひ挑戦したいことの一つです。2020年4月に投資家として伊藤忠商事に入って頂いたのもその決意の現れです。

ノインは日本発の日本人が経営する化粧品の会社です。「日本」というブランド≒「日本発であるということ」だけでいいものだと思ってもらえる数少ないカテゴリーの一つが化粧品ではないでしょうか。かつては自動車や家電、金融など日本というブランドに価値がありましたが、いまや必ずしもそうとは言えません。化粧品におけるこのジャパンブランドも放っておけばいずれ価値を失ってしまうものではないかと個人的に危惧しています。早期にこのブランドが活かせるうちに海外進出(特にアジア、うまくいくなら北米も)は狙いたいです。

ちなみにTACHAというブランドをご存知でしょうか?ジャパンブランドをうまく利用した、台湾系アメリカ人が作ったブランドです。でもたぶん北米では日本だと思われているのではないかと思います。ユニリーバ(イギリス)に2019年に540億円(推計)で買われてもはやどこやねんという感じですがジャパンブランドを使っているブランドです。

⑤CEOが知り合い

CEOの渡部との出会いは彼がGunosyに業務委託で来ていたところがきっかけです。仕事での関わりはあまりなかったですが歳が近かったことや彼の幼馴染が私の大学のときの麻雀友達であったりと共通点が多く仲良くなりました。

「事業領域が〜」とか「事業モデルが〜」とか色々評論する人がいますが、たいていのことは人さえ良ければなんとかなります。精神論に聞こえるかもしれませんが、私はけっこう本気でそう思ってます。ロジカルに物事を進めることはとても大事ですが、最後は気合と根性で乗り越えるしかありません。ここの馬力が効くかどうかは信頼できる仲間とやっている仕事かどうかというそれだけです。

ここの考え方が渡部とは合うので、一緒にやってみたいと思い、他の誘いを断ってノインに決めました。

求めるポジションについて

いつも前段が長すぎると思いますが、言いたいこと言うとこうなりますね。具体的にどんなポジションでどんな人をイメージしているかも触れたいと思います。

求めるポジション① CTO

実は私たちが作っているのはNOINのApp、Webだけではなくロジスティクスの仕組みや小売のDX支援なども領域で、かなり幅広いものになっています。コスメ領域に絞ってはいますが、それでも事業領域は広がっています。テクノロジーの観点で求めているのは全体的な設計ができる人です。

また、今後ビジネスコアとなっていくデータの設計についても知見がある方に色々とご相談したいことは沢山あります。嬉しいことに提携の話もめちゃくちゃきていますが全て捌ききれないのが現状です。

技術はもちろんのこと、採用や組織づくりにもご興味のある方がいらっしゃればぜひお話したいです。

※ちなみに現在のCTOの小川は特に退職するわけではなく、彼より適任がいるのであればという形で考えています。小川がいないとプロダクト全然回りません。

求めるポジション② CFO

私たちはIPOを目指していますが、Valuation的にも1,000億を超えるIPOをしたいし、当然その後も大きく成長させていきたいと考えています。toCだし、そもそもコスメ領域だし、海外展開も考えると1,000億は狙いたいです。それに伴い、足元ではIPOまでにもう一度、資金調達は必要です。また、IPO後にどのように会社を成長させるかについて十分な資本を元に成長戦略をともに描けるパートナーを探しています。

ファイナンスに強く、攻撃的に未来を切り開ける方がいればぜひお話したいです。

求めるポジション③ 執行役員~取締役(EC事業管掌 or 広告事業管掌)

EC事業、広告事業の責任者も募集中です。共に事業のコアであるため、できれば取締役として事業の管掌をしてもらいたいです。

EC事業については化粧品ECがこれから伸びない理由はどこにもないし、日本におけるパイオニアポジションが築けると思います。これから化粧品ECの領域に入ってくるプレイヤーは例えばZOZOがいますが、そことどう立ち向かうかというのを考えると楽しくなってしまうような人を求めています。

広告事業については、私達が求めているのは単に広告が売れる人ではなく、データを売れる人です。現状、NOINでは広告が売れすぎて時期によっては断っている状況です。短期では売り物を増やすという点でリアルの店頭との連動のような広告の新商品も作ってもらいたいし、中長期ではデータセールスの方法を根本から考えていただきたいです。

以上、ここで募集したい人材についてはすぐに転職できるような人ではないと思うので1年くらいのスパンで探したいとは思っていますが、仕事の楽しさは保証できます。(たぶん大変だけど)

ここにあげた職種以外でもいい方がいればぜひ積極的にお話したいです。興味持たれた方は是非お声がけください。推薦もお待ちしてます。


サポートいただいた場合とくに収入とするよりは書籍購入やセミナー参加等してその内容をまとめるなどの方法で還元予定です。