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オリジンとわたし

あらかじめ
勝利が決まっているシステムで成功しても、
人は自身の能力を信頼できないし、
達成感も得られない。
       ダイアン・J・グッドマン

昨日、えらそうに
「今でも外食をするよりも
 弁当を買って帰るよりも
 できる限り自分で食事は作っている。」
と書いていて
帰宅したら
メシを炊いておくの忘れていたのに気付かされ
焦って弁当を買いに行った😅

オリジン弁当

オリジンで思い出すことがふたつある。

先にゆるい思い出

おにぎり

ご存じの方も多いと思うが
オリジン弁当のおにぎりはでかい。
その店その店で
働いている方がちゃんと握っているのだが
どこでも大きい。

以前、働いていた小さな事務所で
ある年
一人だけだが新卒の方を
採用しようということになった。
話せば長くなるのだが
あまりにもわたしとわたしの上司が
書類の整理ができず
グッチャグチャで
そんでもってその二人の仕事ぶりが
ハチャメチャで
こりゃなんとかせにゃ事務が滞る!
と焦った事務方のトップの方が
役職名的に言えばわたしの部下
実質、その部署の司令塔となる方を
ある日、連れてきた。
わたしは好き勝手に仕事をさせてもらいながらも
そこ片付ける!
はい。
そこ「てにをは」変!
はい。
少しはわたしの愚痴お聞き!
はい。
仕事ばっかししてないで話し相手になる!
はい。
お土産は「おたべ」いがいのもの!
はい。
と、命に従って働いていた。
でその方がある日事情で辞めることとなり
この先わたしはどうなるのでしょう
とオタついているわたしを見かねて
新人さんを採用した。
その前の方はわたしと年齢も一つしか違わず
精神年齢は遥かに上でらっしゃったのだが
今度の方は新卒の新人さん。
20も違うのだから
ま、なめられることもなかろう!
という思惑が
甘かったことを思い知らされるのに
一週間も必要なかった。
また従順な名ばかり上司となっていった。
なんの話をしてんだか。。。
前置き長すぎ。
その新人さんは
大学生の頃
ずっとオリジンでバイトをしていたという。
「へぇ〜。え?じゃぁ、調理もしてたの?」
「はい、してましたよ」
「おにぎりも}
「はい」
「それでか。おまえ、弁当で持ってくるおにぎりデカイもんな」
「あ、あれは高校の頃からです。
 オリジンのより大きいですよ」
「そうでしたか・・・。」
「オリジンでは小さく握らなけりゃならないので慣れるまで苦労しました😊」
「おみそれしました」
って、こんだけの話。
前置きが長すぎた。

生姜焼き弁当

石神井の街にも一時オリジン弁当があった。
あと吉野家も。
松屋はまだある。
役者をやめて
寺の手伝いをしだした頃
毎朝
オヤジが吉野家・松屋・オリジン弁当で
朝メシ用に弁当を買ってきてくれていた。
オリジンの生姜焼き弁当が一番多かった。
毎朝、近所の喫茶店にコーヒーを飲みに行き
帰りに買ってきてくれていた。
当時、すでに朝食を摂らない生活になっていたわたしは
「おい、朝メシちゃんと食えよ。弁当買ってきたからな😆」
と満面の笑顔で語りかけてくるオヤジに向かって
「いらない」
と、憮然と言い放っていた、毎日。
「そっかぁ。ま、ここにおいておくからな😆」
怒るどころか、ムッとした感すらも見せず
オヤジは笑っていた。
毎朝、そんなんでも
必ず、わたしの分も買ってきていた。
苦い思い出。
「ありがとう😆でも、朝は食べると調子悪いから、昼にでも温めてもらうね」
そんな風に返せなかった自分が悔やまれる。

システム

勝ち負け
儲かる儲からない
損得
だけではない。

どんな場合でも決まりきった中にいると
なにも考えられなくなっていく。

社会はきほん決まりがある。
それがないとめちゃくちゃになる。

その決まりに疑念がなくなり
システム化し
なんの疑問なくその中で
漫然と過ごすことに安堵を感じる人間ばかりになると
そうした人間が指導的立場に居るようになると
システムは濁る。腐る。

そうしたシステムの中での上下関係は
互いの傷を舐め合い
互いに褒め合い
共依存の関係となり
システム外の世界に出られなくなる。
システム外の世界の考えを受け入れることができなくなる。

結果
他を排斥することでしか自分の存在確認ができなくなり
共依存している対象にでさえも敵意をもちだす。
「彼」でさえ恐怖となる。
最終的には
自分にはなにもないことを思い知らされ
愕然とすることくらいしかできない。
その時に
茫然自失で終わってしまうか
それを好機として
自分というシステムから抜け出すことをはじめられるかは
くだらない
いちいちのことに
何かと引っかかりを持つことができるかどうかで決まる。

オヤジの笑顔

わたしにとっては
オリジン事件に関して言えば
毎朝、笑顔で弁当を買ってきて
拒否るわたし対しても笑顔で接し続けてくれた
オヤジの笑顔が
無性に「オリジン弁当」を見ただけで
そんな自分の非人情性を気づかせてくれる。
そこから波及して他にも色々考えさせられる。
なんであんなにいつも笑顔で要られたんだろう。
なんであんなに人に優しく厳しくあれたんだろう。
なんであんなに自信に満ち溢れていたんだろう。
いろいろ。
あ!そういえば!
なにか功をなして
その何かの功への自負で自信に満ち溢れているだけ人は
そのなにかができなくなると同時に
自信もなくなっていく。
このひとはなんで?
と思える人って
確かにやってきたこともすごかったりするのだが
そこでなくて
ほんとうに意味なく自信を持っているよな。
金もない、名誉もない
でもオレはオレだし、てとこまでいっている人。

それってさぁ
いろいろやって
悩んで
考えて
涙して
その上で
大丈夫だ
怖がる必要はない
なぜなら
実はこんなにもたくさんのものに支えられているのだから
てところに気付けるかどうかなのだと思う。

きついなぁ〜。
オレにはそうとうハードルが高い。
なんせ
基本、人信じられないし
猜疑心強いし
笑顔になれないし。

まだまだ
この年になっても
目指さにゃならん問があること
そのことだけは良しとしよう。






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