“愉快なオトナたちのリアル講義”〜EDDIE LEGEND〜✠
高校生によるオトナたちへのインタビュー第5講
最高峰のギターテクニックで大勢を魅了する、ちょびっと不思議ちゃんな”ギターヒーロー”EDDIE LEGENDによるリアル講義
MAD3, KING ROCKER は皆さんご存知。名前の通りにLEGENDであるEDDIEさんの思考を聴き解く今回のインタビューは〜EDDIE REGEND〜。観客圧倒の曲を披露するプロフェッショナルの思考法をここに書き留める。
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1,根拠のない自信:history
原点がパンクロックだよ。最初に好きになったのがパンクロック。
10歳の時にエレキギターを買ってもらったんだ。なぜかわかんないけど弾ける自信があったからさ、教本も全く読まずにほとんど耳コピだけでいろんな曲弾いて練習して、完全にギターに関して独学で毎日練習してて。
中1になったらまずクラシックギター部に入ったんだけど、エレキギターとアンプを持って行っちゃって、「君は新しい部活を作りなさい。」ってクビになっちゃった。
中2の終わり頃から地元の小さなライヴハウスで毎月ライヴをするようになった。その時に打ち立てた動員記録は未だに破られてないね。それもタネがあって、中学生バンドだったから来るのもみんなそのぐらいの歳で、体が大きくなかったの。物理的に大人じゃそんなに入りきれないって人数が来てくれたんだよ。それはちょっと、自慢のネタかもね。
高校生は陶芸部の部長してた。その頃は将来、陶芸家かバンドで音楽をやりたいと思ってて。結局バンドを選んだ。今でももちろん陶芸したい気持ちはあって、理由は、縄文土器が好きだから。土偶とか。どの文化も縄文時代に繋がるから。縄文が世界最古の文明だと思ってるから。もしかしたら2万5000年以上続いてる時代なんだよ。あと美しいんだ、シンプルに。縄文時代に憧れてる。
そんなことを経て、小学校の卒業文集にパンクロッカーになりたいって書いたそのまま大人になったんだよ。若い時は怒り・憎しみを音楽に込めてたのが、だんだん悟っていって愛が強くなっているんだけども。人間そんな風になってるんだよ。
“ぶっ殺す”みたいな気持ちから”楽しんでほしい”っていう気持ちになってる。どっちの自分も自分なんだけどね。
10歳のギターを買ってもらった時から根拠のない自信はあったんだ。それで思うのは、『できないことはできるまでやれば、必ずできるようになる』ってこと。なりたいものがあるなら、そのやりたいこと1つをずっとやり続ければいいんだよ。シンプル。
もちろん、今でもできないことはたくさんあるからできるようになるまで頑張るんだけど、それを繰り返し続けて音楽をやってきた。だから、絶対できないと思ったことは一度もないんだよね。
なんでもそう。どんなことでもそう。できないって思考が働いたらそこで終わりなの。できるんだから、なんだってやったほうが楽しいんじゃない?
2,懐古ロック:revival
MAD3はけっこう曲調変わってるよね。でも、細かく曲・ジャンルのルーツを辿っていくと必ず関連が存在してるんだよ。引用とか、アレとアレを組み合わせたらこうなった。とか。
それをひとが考えないような突飛な変わった手を使って組み合わせてるから、余計いろいろやってるように聴こえちゃうんだよ。
すべてのものにはルーツがある。逆に伝統とかルーツのないものには興味がないんだよ。新しいものに興味がないから懐古主義なんだろうね。たぶん。
子供の頃から、今もだけど古い絵を好んでるんだ。古ければ古いほどありがたいというか。それが行きすぎて縄文時代への憧れになってて(笑)。
それもあって、実用書は抜きにして本は純文学しか読んだことがないんだ。特に三島由紀夫・谷崎潤一郎・江戸川乱歩を読むかな。小泉八雲の『怪談』は毎年読んでたし。今でもたまに読むよ。
そういうのって古くてもみんな知ってるじゃん。人々が素晴らしいと思うから、芸術や伝統として残ってるんだから。それが新しい切り口で古いものの中から再発見されて、リバイバルしてるんだよ。
20年,30年周期で素晴らしいカルチャーってのは生き残ってリバイバルするもの。それがずっと繰り返されてる。ルネサンスが常に起こってるの。人々に刺さらなかったものは自然に淘汰されちゃって素晴らしいものだけが残っているから。
私だって新しいことをやってるつもりはなくて。変わった組み合わせをしてて、そこには必ずルーツがあるっていうだけなの。
3,交信:作曲という行為は存在しない
よく作曲って言うけど、人間が音楽を作っているっていう考え自体が間違ってると私は思ってる。人間っていうのはただ受信してるだけでね。依代なだけだよ。
受信できるから、ミュージシャンやアーティストになって人々に発信してるんだと思ってる。
宇宙からくるパワーだったり、いわゆるインスピレーションとか霊感とか。宇宙や神様の力を私も受けとって音楽を広めてる自覚を持ってるよ。
だから、実は作曲しているんじゃなくて、大いなる力を受信してみんなに届けてるんだよっていうのが本質になるね。ラジオやテレビみたいな媒体なんだ。
みんなに感動を与えられるものはインスピレーションありきだから。すべての芸術においてね。我々は作らされていると言っても過言じゃないと考えてるよ。
ロックンロールという人類の始まりからあるお祭りの文化。受信してる私には、火を焚いてその周りを太鼓を叩いて踊って楽しんでる光景が目に浮かぶ。
4,縄文ロック:UHO UHO!
縄文時代からある祭祀、人類が太古の昔からやってきた神への儀式がロックンロールの正体なんだ。野蛮で血湧き肉躍る、魂が熱く燃えたぎる感じがね。
しかも縄文時代が1番平和なんだよ。原始時代に戻りたいって思っちゃうね。縄文は縄文以降と比べても異常なほど長くてさ。争いがなくてみんな豊かだったから。人類みなその頃に帰ったほうがいいよ。ホントにそう思ってる。
そんな有史以前の儀式が復活したのが1950年代で。40年代からロズウェル事件とかやたらとUFOが地球に飛来し始めた。宇宙からきたなんらかの力が作用して原始から続く祭りの伝統と芸術がロックンロールとして復活したんじゃないかって私は確信してる。
でもそのロックの全盛期はもうすでにすぎちゃったのかもしれないよね。でも、スタンダードミュージックとして永遠に残っていくものなんだと思うよ。クラシック、ジャズ、ワールドミュージックみたいに不変なものとしてね。
そういえば、小学生の頃は”原始人ごっこ”をやってたよ。こう、木の棒を槍に見立てて、空き地でウホウホやってた(笑)。
陶芸にもその頃から関心があって。陶芸も音楽とは違うんだけど、私からしたらロックンロールと同じだね。すごい近しいものに感じちゃう。
縄文土器も神様と交信するためのツールだよ。音楽もそうじゃない?祭りでは必ず音楽が流れてるしさ。紙一重ってこと。神主さんも交信する人だから、私からみればロックンローラーだし。
縄文から続いてきたロックを表現する、一人として後世に残ることができれば本望だね。
5,music is NO.1!
ギターやり続けるのは10歳の時から決めてて、辞めるつもりもなかった。
1日中ずっと音楽のこと考えてるんだよね。なんていうか、音楽って私の中の優先順位が1番だし。
そういえば、10年以上前に神主さんになろう!って思ったことがあってね。國學院大学の神道学科で資格を取ろうと大学のパンフレットをもらいに行って話を聞いたの。そしたら事務員さんに禊の実習でふんどし一丁になるからタトゥーを隠さないといけないって言われて。隠せば大丈夫だって言われたけど、全身にいれてるから厳しいかなぁって泣く泣くの断念(笑)。
その時は神主さんに本気でなろうと思ってたのよ。
だけど、神道が明治時代以降お堅くなっちゃったからね。
刺青は元々縄文の日本発祥のもので、土偶の模様なんかも刺青なんじゃないかっていう説もある。
世界一の刺青大国。世界中でもてはやされるニッポンの刺青。
野蛮なもの、よろしくないっていう扱いになって、ヤクザ映画の影響もあって反社会的なアウトローのモンだとされてるのは困ったものだよ。
刺青関係で神主さんになれなかったのも私を音楽の世界に留まらせるために何かが働いたのかもしれないし、仕方ない!一度決めたのもあるから音楽をやりきろうって思うね。
6,Punk Rock Freedom
パンクはとても自由なんだよ。若者がロックンロールをストリートに取り戻したんだ。
パンク以前は、モンスター級にビッグなバンドがデカいステージで何千人もの前で演奏してたのが、パンク革命で、ガレージで若者が演奏するようなストリートに取り戻したんだよ。
ポリティカルな部分もあったけど、そういうのは結局世の中を変えることができなかった。所謂反戦などの政治活動としても大成することができなかった。陰謀に立ち向かうとジョン・レノンみたいに暗殺ちゃったりもするから、難しいよね。
ただ、人の心は変えられる。世界は変えられないけど。私は人々の心に突き刺さるロックが届けられるロックンローラーでありたいと思ってる。
7,影響
ーーー大切にしている言葉ってありますか?
おばあちゃんが生前言ってた言葉で、
「他がために施し恩は忘るとも、受けし御恩は忘るべからず。」
って言ってて、誰かのためにしてあげたことは忘れても、してもらったことは忘れちゃいけないよって。忘れちゃうんだけどね。。忘れないようにしましょう!
8,神秘ロック:alien
最近、宇宙人は宇宙から来てるんじゃなくて、未来人説っていうのを知ったんだよ。UFOがタイムマシンでさ。宇宙は我々が住むここが全てなのかもしれないっていう。この先、未来でも人間が同じ姿で存在してるとも限らないじゃない?
未来人だから、宇宙を探しても宇宙人を見つけることができないって考えると妙に納得できちゃうところあるんだよね。
私ね、よく人から宇宙人ってあだ名つけられるんだよ、なんでかは知らないけど。
兄貴からも小学2年生の時に「お前は宇宙人だ。弟を返せ!」なんて言われて。
どうやら兄貴は宇宙人と本当の自分がすり替わってると思ったらしかったんだよ。
最初は訳がわかんなくて「僕だよー。」って泣いてたけど、毎日言われ続けてるとそのうち私は本当に宇宙人なんじゃないかって思えてきちゃって(笑)。大人になった今でもいろんな人に言われるから、どこか人と違うところがあるのかもしれないよね。
これが人と違うのかとかはわかんないけど、神様・仏様・幽霊の存在は感じて生きてきたんだよ。はっきりとした言葉は聞こえないけど、ホントに感じるんだよね。お告げというか。神社とかの神聖な場所で急に涙が止まらなくなったり。
神秘体験はたくさんあるよ。幽霊も見たし、目が赤く光るおばさんとか妖怪みたいなのとかUFOとかいろいろ見たよ。
そんなのにもみんな実はあってるんだけどね。気のせいだと思って忘れちゃうんだよ。注意して見てないと、そんなものある訳ないと思ってると見過ごしちゃうから。
日常生活には不思議なことがたくさん起きてるから。常にそういう目で見てるとそういうのに気づくよ。神秘主義っていうのかな。”神”の存在とかは夢にもよく出てくるし。純粋な気持ちでないと感じられないのね。邪な気持ちだとダメで。だから、どうしてもうまいアイデアが思い浮かばなくなったりしたら、気持ちをそうやって入れ替えてみるのもアリだと思うよ。
9,仏教ロック:”KU”
世の中は目に見えてるものが全てなんじゃなくて”空”の世界が存在してるんだよ。VRの世界だとか。
お釈迦様は、この世界は見えてるものは”空”で存在しないって言ってるんだけど、これも表裏一体で。人間の脳みそが感じているだけで本当は存在していないって気づいてたんだよ。前の次元から今の3次元に移行する感覚と3次元からVRの世界に移行する感覚も同じで、全部”空”でさ。実際にはゲームみたいに存在してないんだよね。
でも魂は存在してて、魂が不滅だから私たちは生まれ変わってるの。
今生きてるこの時が全てだって感じるんだよね。
今はあんまりないけど前は、「今回の人生こんな感じかー。」っていつも思ってたんだ。もう一人の自分が俯瞰して見てるんだよ。
この世には修行や体験をしにきてて、いろんな経験を積んで魂を成長させるの。そしてまた次の自分に生まれ変わる。それが輪廻転生。
輪廻転生は仏教観で、もちろん仏教は素晴らしいんだけれども、私は基本は神道だよ。
宗教とか文明って元は一つで日本の古神道のルーツである縄文の自然崇拝を基に世界に散らばってくの。それが世界同祖論。神話も聖書も古事記も似たような話ばっかりでしょ?元は同じだから。あれもウソじゃなくてホントの話だからさ。だからあそこまでリアルに書いてあるんだよ。
そしてね、神様は宇宙人だよ。人体の中にもいろんな微生物いて、その微生物にとって人間の体内は宇宙だし。そう考えるとこの世界も何かの生物の体内って事もあり得るでしょ。天皇宇宙人説も本当だと思う。
そんな風に説明のつかないスピリチュアルの世界は答えがひとつじゃないんだよ。死後の世界も無限にパターンがあるから未だに解明されてないんだ。個人個人で違うんだよ。各々それを、大切に生きてほしいよね。
10,価値観:balance
2000年にメジャーデビューして、テレビやラジオによく出てたんだけどその時は御多分に洩れず天狗になってた。
人は成功を感じちゃった時に有頂天になるんだよ。そういう時、病気して痛い目にあったりしないとありがたさはわかんないしね。ずっと人生うまくいくとは限らないから。
美輪明宏の本にあるけど、宇宙には”正負の法則”で隠と陽があって、善いことと悪いことは同じ数だけ存在してる。でも、それを最終的に善いと感じるか悪いと感じるかは自分次第なんだよね。
つい最近Twitterで炎上して、不謹慎かも知れないけど、最初はちょっと面白がっありしたけど、やっぱりよろしくないなって。誰かに迷惑をかけるのはもちろんダメだし、バンドの培ってきたものが一気に崩壊してしまったから精神的にショックで。このままやめちゃおうかって思った。一瞬ね。
後にも先にも音楽に対する負の感情はこの時ぐらいになるだろうけど、やめなかったし、音楽に対する自分の気持ちも考え改めることができたことだし。気持ちもすぐに切り替えられて、今もこうしてMAD3やってるから。
自分次第なんだから、だったらどんなに善いことだろうと悪いことだろうと、善いことだと思った方が人生振り返った時に「ああ、いい人生だったなぁ。」って思えるじゃない。悪いことがあっても、これはきっとこういう意味があるんだなって考えるようにしてる。あれがあったから今があるんだなって。世の中バランスだしさ。全部いいことなんだって解釈するようにはしてるかな。
11,ワルキューレの騎行:prologue
今は、小学生から高校生くらいまでの自分の通ってきたロックンロールのユースカルチャーをシリーズにした作品を作ってる。パンク・ロカビリー・モッズ・ガレージとかをテーマにシングル作ってるんだ。
それは、自分の人生を振り返って総括してひとつのお手本といったらおこがましいけど、教科書みたなものを残しておこうと思って作ってて。その先に本当のオリジナルの世界を表現したアルバムを作ろうと目論んでるよ。だから一回ちょっと人生振り返ってるカンジ。
前に『ロックンロールキングダム』を作ったからその続編で『ロックンロールヘブン』にしてやろうって考えてる。キングダムの上はなんだろうって考えた時に「天国だろ!」って思いついて(笑)。ロックンロールの天国だから、亡くなったロックスターたちもそこに居て、みんなでロックンロールの理想郷を表現しようかなって。
あと、死ぬまでロックンロールで生きるつもりなんだけど、ラウドな激しい音楽をやり続けるってのはあまり考えてない。今、エアレコっていうアコースティックギターの音をアンプで出すギターを作ってる。
要は、きれいな音を神社仏閣で演奏してみたいわけ。それが1番の目標。”音”は波動でしかなくて、どのアンプでもギターでも自分の音が私には出せるから、いつまでもロックンロールのEDDIE LEGENDでありたいと思ってる。
+α:MAD3 in THAILAND
谷崎潤一郎の『秘密』を読んだ時に、その主人公のキャラクター性というか性格がものすごく自分に合ってると思ったんだよね。この感じで行こうっていうか、なりきろうみたいな。
ライブの方の構成は三島由紀夫の『鍵のかかる部屋』に影響を受けてるね。作り込み方として小説は勉強になる。
そういうのが自分を探すってことのひとつの方法なんだけど、無理しちゃダメだよね。自分に合ってないのに無理しちゃうとかっていうのは美しくない。私の中では、美学って大切だからさ。
なにが使命か、突き詰めていくと自然と自分になってくと思う。好きなことならなお良しで。嫌いなことなら選ばなくてもいいと思うんだ。
自分は変わり者だっていうのが分かってたから、誰かを喜ばせる芸術で生きてこうとは思ってたね。
教科書っていろんなとこにあるから。自分を見失っちゃう時もあるだろうけど、美しい自分を常に探すことはできるんだと思うよ。
以上、伝説になる方法でした。ご一読ありがとうございました!
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