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Jettをキメた厨二病

「人ってマジで震撼するんすね。」ある少年は言った。

2020年12月12日激動の年も終幕へ向かっていた日。口だけ妄想少年は、人生初の鳥肌衝動を迎えた出来事を赤裸々に語ってくれた。その少年をここでは仮に”boy”として、boyの運命的な衝動を綴っていく。


ーーーその日の始まりからある種の予感みたいなのはしてたわけ?


いやぁ。映画観に行こうって突然なって、おぉ楽しみだなぁくらいだったっすよ。その映画がJOAN JETTのやつだって聞いて行くって即答したけど、ギターウルフのセージさんが執筆した『昭和UFO』っていうエッセイの中のJOAN JETTしか知らなかったんだよ。とにかくすごい人だろうし、ロックンロールを知りたいと思ったからさ。

ただ、映画観る前にセージさんに会って「毛生えたか?」って聞かれて。思わず「はい?」って聞き返しちゃったんだけど、また「○○毛生えたか?」って聞かれて。
第一声だよ?流石にそんなこと聞かれるとは思わないじゃん。さすがにさ、なにも言えなかった。今になって思えば「俺もウブだったなぁ」なんて思うけど、今でもちゃんと答えられるかわかんない笑。そこから、今日はとんでもないことが起こるのではないかって思いはしたね。その時もロックの歴史がちょっとでも学べたらいいなぁくらいだったけど。


ーーーセージさんと会ってどうだった?

あれ?デカくね?ってなったかな。
高身長なのに加えて並々ならぬオーラというか圧迫感というかあったからさ。中2になって少しは身長伸びたと思ってたけど、そんな次元じゃなかったね。
さっきも言った『昭和UFO』っていう本は5回以上は読み返してる本で、本と実態は結構違ったりするのにそのまんまじゃねぇか。っていうのが率直な感想。

ーーー映画はどうだったの?

えも言われぬとはこのことか、と。最高だった。


ーーー映画の概要教えてよ。

要約するの苦手なんだけど。。

Cherry Bomb
The Runawaysの時の曲、『Cherry Bomb』でまずいきなり胸ぐら掴みかかられた気分がしたね。それまで最前列で字幕ちょっと追いづらいなーとか思ってたけど、女性だからってバカにすんな!っていう爆発的な訴えが聞こえた気もしちゃって。
その後すぐに「えっもう解散?!」とか思ったけど、同時に「その時代によく女性だけで貫くなぁ。めっちゃかっこいい!」とも思ったね。

Bad Reputation
こっから皆さんご存知『Bad Reputation』が流れてきて、

「なんだこの曲はーー!」

って、一気に虜にされたね。『ハリー・ポッター』の作者、J.K.ローリングも思い出した。彼女も初めて『ハリー・ポッター』を出版社に持ち込んだ時全く相手にされてなくて、、13社目の子会社でようやく価値が見出されてるの。実際に素晴らしい本だ!って初めに気づいたのは出版社の小さい子供なんだけどね。
『Bad reputation』でも追い出されまくってたし。それでも爆発的な人気をそこで遂げてたしね。人生ってなにがあるかわかんないし、物語より奇妙なことが起こることもあるけど、持つべくして誕生したものにも途方もない試練が立ち塞がるんだなって、感じた。

I Love Rock’n Roll
そしてそれ以上に俺を見入らせた曲『I Love Rock’n Roll』が唐突に耳に入ってきた。

「俺この曲知ってるーー!」

ってなったよ。いや普通かもしれないけどさ。当時1番好きな曲は何?って聞かれて答えてた今日がさ、この『I Love Rock’n Roll』だったんだよ。それをJOA N JETTの曲だとは俺知らなくてさ。ホントに、お恥ずかしい話だよ。じゃあなんで曲知ってるんだよって。
俺の好きな子供向けの海外ドラマで”SCHOOL OF ROCK”ってのがNHKでやってて、YouTubeでそのドラマの曲聴きまくってたんだよ。そしたら『I Love Rock’n Roll』をカバーしてたのに夢中になっちゃって。「この曲だー!」ってね。ロックも知らないくせに。もちろん”SCHOOL OF ROCK”は映画も最高なんだよ。
1番好きな曲に出会えた喜びはハンパじゃなかったね。その何十分か後に、今でも1番好きな曲が更新されてるんだけど。それが次、

SMELLS LIKE TEEN SPIRIT
「なんだよ、JOAN JETTの曲じゃないじゃんか。」ってなるでしょ?早まるなよ。

ここからだいぶ時が流れてロックの殿堂の授賞式かな?の時にいきなり暴音が流れてくるんだよ。暴音だと思ったのにさ、なぜか全身が昂ってるの。

「いや、何?」

って流石になった。なんせ生まれて初めてのことだったからね。そして鳥肌もヴワアアアアって。

「???」

でもね、すぐにその正体もわかった。「俺、今人生で1番感動してんだな」って。NIRVANAと共演してJOAN JETTが『SMELLS LIKE TEEN SPIRIT』を弾いてた。「とんでもない曲だな」っていうのが率直な感想だった。中学生ながらに。音楽もロックンロールも知らないながらに。本当にこの曲が知れてよかったって、映画に感謝してる。
でも、それで終わるわけがないのがこの映画。

Fresh Start
JOAN JETT & The Blackheartsの『Fresh Start』が最後の最後に流れてきて、これがまた心にくるものがあって。それ以上にバンド名にJOAN JETTって入ってるのヤバすぎるだろ!ってなったけど。急に翌日からが楽しみになってた。

映画に行って音楽で感動するとは思ってもみなかったけど。JOAN JETTのカリスマ性に見事にやられちゃった。


ーーーそう言えば、その映画のタイトルは?

『ジョーン・ジェット/バッド・レピュテーション』。今まで観た中で1番最高な映画だよ。


ーーー観終わってどうだった?
鳥肌立ってたし、身体が震えてた(笑)。さすがにびっくりしたよね。胸も不思議な感じで燃え上がってたし。これが本当の感動ってやつなんだろうね。


ーーー映画の影響は受けたの?
もちろん。JOAN JETTに憧れたね。小6の時に父にもらったエレキギターもひさしぶりに出した。小6の時も「うぉおお!」ってなって、何日かやったんだけど飽きちゃって。でも今度こそ!って父に教えてもらった。のに!なかなかうまく抑えられなくて。「イヤダァああ!」って。勉強をやりたくないのにやってる感じ?みたいな。あの時の感情が湧き出て4日でやめちゃった。
マジでダセェよね。


ーーーじゃあもう、ギターとか楽器はやらないの?
今まさにやってるんだよ!ギターをね!2年越しのギター!
鬼門っていわれてるF・BコードもF・Bコードって知らずに「やっぱ難しいなぁ。」とか思いながら1週間やり続けてたらおさえられるようになったし。今は、THE CLASHの『White Riot』の練習をしてるよ。やっぱりパンクロックって最高だね。友達とも一緒に練習してるから長続きしてるんだ。


ーーー今もJOAN JETTに憧れてる?それとも他のギタリスト?
そりゃあ、JOAN JETTマジリスペクトだよ。他にはカート・コバーンだったりEDDIE LEGENDだったり。他にもたくさんいるけど。ギターを始めて、ロックンロールのお勉強もスタートして。毎日楽しいよ。その道が知れるのがね。


ーーー最後に一言お願い。
セージさんとJOAN JETTに感謝・乾杯!(お酒飲めないけど)。


この少年、boy。実は、tiger boy(この記事の主)なのである。中2の厨二病だった時になりきって、今回は一人芝居を行った、ジョーン・ジェットを普及させるため。
tiger boyの今後の音楽を楽しみに待っていてくれ!ジェェェッッッッット!!!

P.S.12月のとある夜。愛とジェットを込めて。



ロッケンロー!

セージさんカッケェ、デケェ。

ぜひ観てね!

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