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戦略思考トレーニング/鈴木貴博

今回は鈴木貴博さんの「戦略思考トレーニング」です。
経営戦略版のクイズ的な本で、楽しく問題解きながらビジネスに活かせる示唆がたくさん含まれています。

【1】戦略思考の重要性

経営戦略論はビジネスマンにとっての常識になっており、本屋にいけばたくさんの本が並んでいる。
しかし、本当にいい戦略で成長する会社は少ない。

これはなぜか?
戦略を立案し決定する力に個人差が大きく表れるからである。
いい戦略を立て、決定するには戦略思考が必要となる。

【2】戦略思考を構成する要素

例題:少子化でペットを飼っている世帯は増えているが、ペットフードの売上が下がっているのはなぜか(回答は後述)

この問題を解くには、下記4つを鍛えておくと良い。

①常識を超える力
固定概念にとらわれないで疑う力を持つ

②論理的思考力
売上と聞いたときに「売上高=客数×単価×購入量×購入頻度」などと即座に計算式を頭に思い浮かべることができる

③柔軟な発想力
論理的思考だけでは構造化できても最終的な回答までたどり着くことができない

④事例をたくさん知っている
常識に反する事例を知っているだけで、別の常識に反する現象に突き当たった時に、柔軟に思考を働かせやすくなる
類推思考がしやすい

本書ではこの4つに関わる実例が集められており、全部で51問あります。

ちなみに上記の回答は、

「小型犬ブームが起きた」です。
小型犬は体格が小さいため、食べる量も必然減るので、ペットフードの売上が減ったでした。

皆さんは正解できましたか?
私は数が増えているから、量が減ったのかな?までは分かったのですが、なぜ量が減ったのかまではわかりませんでした。
上でいう、柔軟な発想力と知識がなかったですね。

【3】戦略思考を身に着ける方法

戦略思考力には知識が必要
本書のようなトレーニングも重要だが、最近の経営トレンドや、興味深いビジネスモデル、新しい競争の着眼点といった様々なことについての知識を高めておくことが重要

著者である鈴木さんが個人的に実践していることで下記をおすすめしている。

①新聞やニュースを毎日チェックする
②経済書は自分への投資のつもりで買う
③国内の情報源だけでなく、海外の情報源にも触れる
④海外に出かける

【4】感想

コンサルをしていると良く毎日フェルミ推定して戦略思考鍛えなさいと言われます。
でも、フェルミ推定が面倒な日もあり、簡単に思考をトレーニングできないかと手に取った一冊です。
事例を基にした問題が51問もあるので、視野を広げるだけでもとてもためになりました。
1~3のシリーズで問題集が出ていますが、個人的にはこの本の問題が一番好きですた。一応リンクをのせておきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。



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