31歳のハローワーク

“人生は一度しかない。好きで好きでしょうがないことを仕事にしたほうがいいと思いませんか?
「いい学校を出ていい会社に入れば安心」という時代は終わりました。13歳から大人まで、自分の本当に好きなことをもう一度よく考えて仕事を選ぼう!“

『13歳のハローワーク』内容紹介

https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344004290/


『13歳のハローワーク』を読んでから、はや十数年。

私はこれまでに「やりたいことと何だか違う!本当に自分の好きな仕事がしたい!」という思いで、8年間で4回転職を経験している。
銀行、翻訳・通訳関係、役所、デザイン事務所、コーヒー屋と、業種も仕事内容もバラバラだ。

そして転職する度に、自分のやりたいことや好きなこと、自分に合った仕事は何なのか、そもそも仕事とは自分にとっていったい何であるのかを考えてきた。


13歳をとうに過ぎ、今や31歳になる私は、好きな気持ち「だけ」では仕事を選べないこともよく分かっている。

今日は、そんな私の「好きな仕事」についての3つの知見をお伝えしたい。


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①  好きな仕事とは、好きな作業である


かつての私は、「英語力を活かして、日本と海外を繋げたい!」や「美的センスを活かして、おしゃれなデザインを作りたい!」といった見方によっては漠然とした、少し大きな目標みたいなものをやりたい仕事・好きな仕事と勘違いしていた。

もちろん、これらの想いを抱くことは素敵なことだが、現実の仕事はそんなふわふわしたものではない。
では現実の仕事を一番分かりやすく言い表したものは何かというと、それは「作業」だ。結局日々の作業こそが仕事の本質であり、その作業を好んでできるかどうかがいわゆる自分に合った(好きな)仕事を見極めるポイントになると思う。


②  好きな仕事とは、理想のライフスタイルである


近年よく耳にする「ワークライフバランス」。
ワーク(仕事)とライフ(プライベート)を分けて捉え、それぞれの割合をバランス良く保ちましょうという考え方だ。一見とても理想的に思える。

でもこの考え方はワークを基点とし、あくまで生活の中心はワークであり、残りのプライベートもないがしろにするのではなくしっかりエンジョイしよう、といった意味合いにも聞こえる。
私たちは往々にしてワークに焦点を当てがちだ。

でも私は、そもそもワークとライフを区別せずにひっくるめてライフスタイルごと考えることが、結果的にワーク・ライフともに充実させる近道だと思う。

例えば朝は何時に起きて夜は何時に寝たいのか。
どんなところに住みたいのか、それは田舎なのか都会なのか。
日々どんなご飯が食べたいのか、家で自炊なのか外食なのか。

そういった理想の暮らしの条件から考えていった先に、自分にとって心地よい働き方が現れ、そのためにどんな仕事をすればよいかが見えてくるのではないか。
そして逆説的かもしれないが、心地よく働ければ、おのずと仕事を好きになるものだ。


③ (番外編)好きな仕事とは、人のために何かをしたいと思う気持ちである


誰しも、好きでたまらないことはあると思う。それを趣味と呼んだりもする。
では、趣味と好きな仕事の違いとは何か。

それは、行為の先に相手があるかどうかだと思う。

例えばカレーが好きで、日々レシピを眺め、古今東西のスパイスを蒐集し、美味しいカレーのつくり方を研究している人がいる。この時点では彼にとってカレーは趣味だ。
でも、何とかしてこのカレーの良さを他人に伝えたいとか、誰かに美味しいと喜んでもらえるカレーを作りたいとか、自分の行為の先に相手を思い浮かべることがあれば、(お金が発生するかどうかに関わらず)それはもう好きな仕事だ。

現実問題として、今の社会ではお金の概念抜きに仕事というものを考えるのは難しいので番外編としたが、
こうしてお金なしにシンプルに考えてみると、ただの好きではなく、その好きを通して誰かのために何かをしたいと思う気持ちこそが、好きな仕事を形づくっているのではないか。


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いくつになっても心のどこかで、私たちは好きな仕事をしたいと考える。

ここに書いてあることが、キャリアに迷う人にとっても迷わない人にとっても、
何かしら参考になれば幸いだ。


#私の仕事

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