![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/144296261/rectangle_large_type_2_232bff314e44266213a1eb9f08275338.jpg?width=800)
清少納言に聞きたい。
こんばんは。
思いつきで書いた記事の思いつきで紛れ込ませた冗談のつもりだった言葉が、ものすごい広まりを見せてひとつの世界を形成していることに驚きを隠せないめぐみティコです。
このまま行ったらわたし、ワールド・ブルー世界の天照とか女媧とかになれるんじゃないかな。
ってな訳で……ではみなさん、せーのっ!
「 #挨拶文を楽しもう !!」
⬇️これほんとにすごい。さすが社長の孫。逆らわんでおこ。
⬇️やり手秘書はサイトマップもお手の物。
今からワールド・ブルーの世界を旅するなら必携の書。
先日、『自省録』を読んだ。
(Amazonアソシエイトに参加していません)
いやー……2%も理解できなかった。
時々ぐさっとくる一節はあるのよ。
明けがたにおきにくいときには、次の思いを念頭に用意しておくがよい。「人間のつとめを果たすために私は起きるのだ。」自分がそのために生まれ、そのためにこの世にきた役目をしに行くのを、まだぶつぶついっているのか。それとも人間は夜具の中にもぐりこんで身を温めているために創られたのか。(後略)
あっ……。はい、すみません。善処します。
皇帝も二度寝の誘惑と戦っていたんだねぇって思うと、意外とちゃんと人間なんだなって微笑ましくなる。
駄菓子菓子、この辺なんてどうよ。
すべての物質的なものはたちまち普遍的物質の中に消え失せ、すべての原因はたちまち宇宙の理性の中に取り戻され、またすべてのものの記憶はたちまち永遠の中に葬られてしまう。
…………えっ、なんて???
終始こんな調子でまったく理解が及ばないので、読書ノートに読んだことを記録できずにいる。
「どうせすぐ死ぬんだから自分の道をさっさと見つけてそこに集中しろ」
「まじでお前、ほんとに思ったよりすぐ死ぬからな」
「死なないって思ってても絶対死ぬからな」
って内容が何度も出てくるなっていうのはわかった。
きちんと理解するためにはストア哲学を知らないとならないのだろうけど、今のわたしにはそんな熱意はない。
なので、ここで成仏させる。読んだから。理解してないけど読んだから。
読んだ理由?
きちんとした教養ある賢そうな人間に見えるかなって思って。どうでもいいか。
あと駄菓子菓子ってやっと言えて嬉しい。これはどうでもよくない。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/144296796/picture_pc_327be1989a35bc8bd6e383ffa4b38669.png)
学生時代には国語教育専攻、中古文研究室所属の友達とばかりつるんでいたので、枕草子と源氏物語も読んだことがある。
源氏物語は光る君の好き勝手さとそれにほだされている女たちに腹が立って仕方なかったので、即手放した。
でも、六条御息所は女の欲望とプライドむき出しって感じでかえって好感がもてる。
「寂しい」って甘えてもいいんだよ。
年下の美しい恋人にのめり込む自分も許してこ?
『枕草子』は学生時代に買った角川ソフィア文庫を今も手元に置いてある。
⬆️わたしが持ってるやつとは違う……時代が進んでいる……古典なのに
(Amazonアソシエイトに参加していません)
以下、上巻を手に取り、適当に開いたところから抜粋。15年ぶりくらいに本棚から取り出した。
殿上より、梅の皆散りたる枝を、「これはいかが」と言ひたるに、ただ「早く落ちにけり」と答へたれば、その詩を誦じて、殿上人黒戸にいと多くゐたるを上の御前にきこしめして、「よろしき歌など詠みていだしたらむよりは、かかることはまさりたりかし。よく答へたり」と、おほせられき。
(現代語訳)
殿上の間から、梅のすっかり散ってしまった枝を持ってきて、(殿上人)「これはどうご覧になりますか」と言ってよこしたのに対して、ただ(清少)「早く落ちにけり」とだけ答えてやったところが、その詩を吟じて殿上人が黒戸に大勢詰めかけたのを帝がお聞きになって、(帝)「なまなかな歌など詠んで答えたのよりも、こういう返事の方がずっとすぐれていることだ。見事な応酬だ」と、おおせになった。
1000年後を生きるわたしの感覚で言えば、随筆っていうより個人的な日記よね。
「返答が秀逸って帝にほめられて嬉しかったです。」的なね。
あと全体通して定子を推す女子の推し活日記って感じ。可愛い。
果たしてこれ、当時の人はみんな共感して絶賛してたのかな。
意味が分からないって思ってた人も絶対いるよね?
もちろんその土地、その時代に特有の価値観や文化背景などもあるだろうけど、人間、1000年や2000年で、西か東かで、そこまで変わらないだろうとも思うのだ。
ほんとに教養のある人々は別として、低い身分出身の聖職者や下級貴族の中には「わからん⋯⋯良さが⋯⋯わからん⋯⋯」というわたしのような者もいて当然なのではないか。
簾をあげて雪を見ることの意味が分かるか否かが、出世するか否かの分かれ目。
えー、シンプルにしんどい!
そういう人たちは、「わからん」って思っても言えなかったんだろうなって思うと、胸が張り裂けそうになる。嘘。ちょっと盛った。
無理して話あわせてたんだろうなぁ、いや、もしかしたら愛想笑いだけしてたのかなと思うと、一気に親しみを感じる。飲み会に参加してる時のわたしじゃん!
駄菓子菓子、こんにちを生きるわたしたちは、今やとても素敵な武器を手にしている。
これがあれば、自省録にも枕草子にも対等に渡り合うことができるのだ。
人類は、2000年の時を超えて哲人皇帝に対抗する術を身につけ、1000年の時を超えて宮中の陽キャリアウーマンとまともにやり合えるようになったのである。
わたしは今、歴史的な瞬間に立ち会っている。
なんのはなしかわからなくても悲しむ必要も、無理する必要もないよ。面白がっていいんだよ。
そんな優しさと包容力に溢れたタグ。BLで言うところのスパダリ属性(注:スーパーダーリン。ハイスペックな男性を指す言葉)である。
名著に使ったっていいじゃないか。スパダリだもの。ティコを。
わたしの存命中にタイムトラベルが可能になれば、マルクス・アウレリウス・アントニウスや清少納言に「なんのはなしですか」と聞いてみたい。
それが無理なら、死後の世界で。
それが、今のわたしのささやかな夢である。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/144360153/picture_pc_10a0ab42e53049bb620d7ab9df5f8ea7.png)
⬇️令和の自省録、あるいは枕草子
⬇️この記事は以下から着想を得ました。ゆらゆらミルコさんありがとうございます。