カオス・テルアビブ

テルアビブバスターミナルの隣、シェルート乗り場に到着する。ここから市内を走るシェルートに乗り換えて街の中心部へ向かう。安息日シャバットのこの日は店もほとんど閉まっており心なしか静かで全くと言っていいほど活気を感じない

え?ここが本当に最大の都市なの?心配になる。

Alley Streetで降車しテルアビブの街を少し歩く。人気を感じなかった街からビーチが近くなるにつれて競い合うかのように露出しカラフルなビキニを纏った女たちが溢れている。

これって半裸じゃないの!目眩がするほどだ。

何ここ!なんて自由!!

心の底から大声で 

“自由!”と叫びたくなった。

街ゆくカップルはところかまわずキスをし、男性同士のゲイカップルが街の真ん中でベビーカーを押している。そしてお互いの顔を見合微笑み合っている。その横を黒尽くめの服、ハット、そしてもみあげを伸ばしたオーソドックスなユダヤ人親子が歩いている。富裕層の多いテルアビブはゲイフレンドリーな街。カフェやバー、レストランはレインボーステッカーが当たり前のように貼っている。ゲイカップルは貧しい国から2人の子供として養子に迎え家族を作っている。ぶっ飛んだ自由。なんてカオスな街!

占領地パレスチナ、3大宗教の聖地エルサレム、そんな抑圧された空気漂う場所から一気に解放された場所に着いた。今すぐ長袖長ズボンの洋服を一気に脱ぎ捨て裸で駆け出したい衝動にかられる。

ああ、もうここはパレスチナではない、そしてイスラエルでもない、テルアビブなのだ。



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