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文章は「読まれるのが当たり前」だと思っていたけれど

私が初めて不特定多数の人たちに向けて情報発信を始めたのは、今いる会社に入社してからおよそ1年後のことでした。

リモートワークの普及で人の目が届きにくくなり、社員のセキュリティ意識の低下が目立ってきたので、「社内掲示板を利用してセキュリティに関する情報発信を行おう!」と、会社でグループが立ち上がったのです。
そのメンバーに選ばれました。

・月1回のペースを守って発信を継続する
・入社したての新入社員にも理解できるよう、図をふんだんに含みながら、PowerPointで資料を作る
・わざわざファイルを開かなくても、その場ですぐに内容に目を通せるよう、資料をすべて「画像化」する
・特定の人に負担が集中しないよう、部門ごとの持ち回りで発信を担当する

など、いくつかルールを設けながら、2年ほど活動を継続しました。

この社内活動を通じて私が強く感じたのは、「発信しても想像以上に読まれない」ということでした。

もっと言えば、「読む人はちゃんと読むけど、読まない人は本当に読まない」というふうに、二極化が激しいんですね。

特に、「電子メールの誤送信に気を付けましょう!」と、いらすとやの素材盛りだくさんの図解付きで注意喚起を促した直後に、社内でメール誤送信のインシデントが発生した時は、かなりショックを受けました。

「え、注意喚起したばかりなのに、何で??読んでないの???」
と呆然自失です。

しかも、情報発信を始めてから1年は経っており、セキュリティの意識改革も進んできたかな~と思った矢先に起こった出来事だったので、
「私たちのしてきたことに、意味なんて無かったのか・・・?」
と余計に悲しくなりました。

・・・とまあ、こんなショッキングな出来事もあったことで、会社ブログを始めてからも、「読まれないことへの耐性」はわりと付いていました。

でもやっぱり、せっかく時間をかけて頑張って書いたんだから、「誰かに読んでほしいなぁ」という思いは常にありました。書き手として当然の欲求ですよね。

だからこそ、ブログ関連でコメントをもらえた時は本当に嬉しい。

「お客さんと打ち合わせしている(学生と面接している)時に、ウチのブログの内容について質問されたよ」
「これは知らなかった、すごく勉強になったよ」
「次はどんな記事を書くのかな?」
「今こんなこと勉強しているんだけど、参考になりそうな記事あるかな?」

「読まれることが当然ではない」と身にしみて分かっているからこそ、「ブログ読んだよ」「興味あるよ」というコメントのありがたみが増しますね。

コメントをもらえることの尊さを噛みしめつつ、これからも自分に恥じない文章を書き続けていきたいです。



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