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職務放棄先生

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職務放棄先生

教室はいつも通りで、いつも通りじゃなかった。

なにが違うのか、なにがいつも通りなのか、上手く説明できない自分に腹が立つ。

たった一度、先生が540枚のトランプでの大富豪に参加しただに過ぎない。

それだけで、何かが変わるとは思えなかった。

でも、どうやら変わってしまったようだ。

俺のクラスは、少しずつ、少しずつ。

亀のような足取りで、未来を見据える人が増えていった。

「へぇいよぉぉおお

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職務放棄先生

抜き打ちテストの後も、英語は自習が続いた。

ほぼ休み時間と言っても過言では無いほど、英語の授業中は賑やかだ。

むしろ先生が1番賑やかかもしれない。

「ええ?!それ本気で言ってるのか?俺ってそんな性格なの?!」

先生は女子生徒と雑誌の占いで楽しんでいるようだ。

「ほんとですってば!この占い、当たるって有名なんですよ?信じてくださいよ!」

ここまで生徒達と仲良くなれる先生はいるのだろうか。

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職務放棄先生

時間割に慣れ、休み時間も賑わい始めた。

担任が言ったもんだから毎回席は自由と言うことになってはいるが、なんだかんだ定位置のようなものが決まり始めた。

相変わらず、英語は自習。

最初はそれなりに自習をしていたが、だんだんとサボる奴らが出始めた。堂々と寝る奴、飲食物を持ち込む奴、漫画や雑誌を持ち込み楽しくおしゃべりをする奴らもいる。まぁ仕方ない。なんせ高見先生は毎回コーヒーを持参して優雅な時間を

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職務放棄先生

あらすじ

中学校に入学した俺は、やる気のなさ過ぎる担任高見先生のクラスに入ってしまった。掃除当番、日直、委員、なんの役割も決めないどころか、高見先生の担当英語の授業は全て自習。課題も出されず、予習の指示も無く、初日の授業で次のテストの範囲を言われるだけ。こんなのでどうやって英語を勉強しろというのだ?

学校生活における全てのことを、職務を放棄した先生の代わりに、生徒達だけで作り上げていく。混乱し

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