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withコロナ「マスクとメイク」のインサイト ①アイメイクで頑張る

先号では、SNSインサイト解析の事例としてマスクとメイクの4つのキーインサイトを紹介しました。
今回からは、キーインサイトを一つずつ見ていきます。キーインサイトにはそれぞれを支えるインサイト群があります。

当たり前じゃないか、と思うことはそれはそれで凄いこと

「マスクとメイクのインサイト」と聞いて、「アイメイク」のことを思い浮かんだ人、タイトルの「①アイメイクで頑張る」を見て、当たり前じゃないかと思った人は一定の観察眼(市場観察眼)を持ってると言ってもいいでしょう。コロナ禍のもと、確かにアイメイクが変わって来ました。

ちょうど、noteでも、中国市場の動きが紹介されていました。
マスクしていてもおしゃれしたい!中国で起きている「半顔メイク」現象に迫る!

この、ビントウ(@bing_tou)さんの記事では、”日本のティーン向け雑誌「Seventeen」でも、マスクを着用した際の顔上半分のメイクアイデアを紹介する特集”があったこと、”半顔メイクを教えるLIVE配信も登場!百貨店のライブ配信では売り上げも増加傾向に”などが報告されています。

アルマーニメイクストアの中国マネージャーによると特に目元のメイクアップコスメの売り上げが上がっており、マスカラとアイライナーの売り上げが通常よりも増加しているとコメントしました。スキンケア製品のアイクリームも人気があり、売り上げは2倍以上に増加したようです。

当たり前の深堀り~キーインサイト①「アイメイクで頑張る」を見てみよう

「アイメイクで頑張る」は、すでに動きが出ているインサイトですが、SNSインサイト解析で、キーインサイトを支えるインサイト群を見て行きましょう。そうするともう少しこのキーインサイトの理解に近づけるはずです。

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「アイメイクで頑張る」は、「チークも出来ないから目元メイクで楽しむ」というチーク欠落感、「色々楽しみたくなる」というバリエーション欲求、そして「カラーマスカラ」の楽しむ系インサイトが見られます。
楽しむ系インサイトでは、例えばカラーマスカラの提案検討時に、「チークの役割(ニュアンス)の置き換え発想やバリエーションの可能性」を加えることも考えられるでしょう。

一方、「アイメイク濃くなりすぎ」は、「アイメイクで頑張る」の反作用のインサイトです。この心理を理解することで、アイメイク提案はもっと深みを増すはずです。

「アイメイクで頑張る」インサイトを当たり前だと思った人、その感覚はどう変化しましたか?
当たり前でも、新しい提案に結び付けられればそれはインサイトと言えます。そのためには、「当たり前」で止めないで、消費者の意識や欲求と対話すること。そこからアイデアが生まれます。

他のキーインサイトとの組み合わせで発想する

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あらためて、「マスクとメイク」の4つのキーインサイトの当たり前感を見てみましょう。
①アイメイクで頑張る、③リップメイクが出来ない、が当たり前っぽい感じですね。
②時短メイクが嬉しい、④スキンケアにウェイト、は言われてみればそうかもしれない。
このキーインサイトの組み合わせからもアイデアは生まれます。

例えば、①アイメイクで頑張る②時短メイクが嬉しいを組み合わせます。時短メイクは「マスクをすることでメイク時間が短くなった」ことから生まれたインサイトですが、それはアイメイクにも影響を及ぼす可能性ります。つまり、短時間で楽しめるアイメイク提案の可能性です。

次回はキーインサイト②時短メイクが嬉しいのインサイト群から、コロナ禍体験「マスクとメイク」で生まれる新しい売り方や新商品のヒントを探ります。
(金、富樫)



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