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トリガーを引くことはできたのか?RIZIN_TRIGGER 1st神戸大会 感想レビュー

本日11/28(日)に「RIZIN_TRIGGER 1st」の神戸大会が無事終了!

見終えた感想は、地方大会独特の雰囲気がありつつも、しっかり今後に向けた大会になったと思いました。めちゃくちゃ面白かったです。
その辺も踏まえて振り返っていきます!

「TRIGGER」シリーズは、選手たちの再生・原点回帰、新しい選手の発掘と育成、そして地域の活性化がテーマ。
そしてこの大会はこれまでのリングではなく、ケージで行われるとのことで、そのケージはこちら。

カラフルで可愛らしく、結構好みのデザインです!
あとはカメラワークがどうなるか。

解説席にキックボクシングマッチ担当として長島☆自演乙☆雄一郎の姿が。住村のセコンドに青木真也いるし、ばったり裏で鉢合わせたりしないかなーとか個人的に思ったり。

大会いよいよスタート!

今回はスタッフ紹介、オープニングVTR、高田延彦の「出てこいや!」、選手紹介、すべて無し。まさにローカル団体の大会みたいな感じで新鮮でした。
『派手な演出が欲しければナンバーシリーズに上がってこい』という運営側からのメッセージもありそう。
そして試合へ。

試合順含めて勝敗予想

試合結果はどうなったのか。それではどうぞ。

第1試合/RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(55.0kg) 
森井翼 vs. FUJIMON♡

RIZINお約束のオープニングキックボクシングマッチ。RIZIN32の沖縄大会が1試合目キックで盛り上げたので、今回もKOか最低でもダウンの応酬を期待したい。しょっぱい判定だけはやめておくれ!

【試合展開】
早々に距離を近づけての打ち合いで盛り上げてからは、森井がミドル、膝蹴りで打撃を散らしてパンチを当てる。フジモンはローキック、スイッチやバックブローで流れを変えようとする。2R森井のボディが効き始めフジモンの動きが悪くなる。3Rは距離を近づけて打ち合い終始森井が攻め続けフジモンもフラフラにながらも何とか打ち返し試合終了。
結果は、3-0で森井翼の判定勝ち

森井の落ち着きが凄かったので他の選手とみたいですね。ダウン、KOはなかったが、オープニングマッチらしくアグレッシブで良かったんじゃないかな。

第2試合/RIZIN MMAルール:5分 3R(61.0kg) 
加藤ケンジ vs. 藤原克也

修斗で活躍中の加藤と、スモーカージム所属の藤原の一戦で、かなり実力差があるマッチ。RIZIN31での伊藤vs橋本を彷彿とさせるような序盤でのKO勝ちで会場を盛り上げて欲しい。

【試合展開】
1R早々に加藤の左オーバーハンドで藤原がダウン。立ち際に両者フックを出してお互いフラッシュダウン。中盤は落ち着き加藤がフェイントをかけながら左ジャブをヒットさせ藤原の出血が激しくなる。2R開始早々に加藤の左があたり藤原の出血も止まらないためレフェリーストップ。
結果は、加藤ケンジの2R TKO勝利

藤原のオラオラと加藤の落ち着いた感じが対照的。蓋を開ければやっぱり実力差がかなりあったなと。あとはTKO勝利だけどレフェリーストップが変なタイミングだったのでなんかモヤッとした終わり方。出血量的に仕方ないけど、期待していた盛り上がりには発展せず。

第3試合/RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(46.0kg) 
百花 vs. 未來

実力差マッチその2。ぱんちゃん以外で女子キックを盛り上げることができるのか存在意義が試される試合。

【試合展開】
未來はリーチを活かした前蹴りからのワンツー、百花は近い距離になった時にフックを狙い打撃を当てる。終始同様の展開が続き全局面で近距離でのパンチを当てて試合終了し判定へ。
結果は、判定は3-0で百花の判定勝ち

百花はまた見たいと思わせてくれる選手だと思います。あとはなかなかダウンがないのは仕方ないけど、どうしても盛り上がりには欠けるので、当分はTRIGGERシリーズで女子キックを育成して行ってほしい。

第4試合/RIZIN キックボクシングルール:3分 3R(61.0kg) 
市村大斗 vs. テーパリット・ジョウジム

実力差マッチメイクその3。
ムエタイとボクシングで凄い実績積んだテーパリットに対して市村がいかに起死回生の一発のカウンターが当たるかどうかの試合になりそう。

【試合展開】
1Rはテーパリットがパンチで圧をかけ、市村はローキックを有効的に入れ始める。2Rは市村は蹴りに行かずパンチの撃ち合いとなり、市村がテーパリットの右オーバーハンドを被弾し立ち上がれず。
結果は、テーパリット・ジョウジムの2RTKO勝利

貰ってはいけない一発を貰った感じで、市村はローで攻めれば勝機はあったかなと。RIZINキックで久々にフィニッシュ勝利見れた!やっぱダウンあると盛り上がる!テーパリットは期待通りの試合をしてくれました!


第5試合/RIZINキックボクシングルール:3分3R(53.0kg) 
政所仁 vs. 平松侑

両者の戦績的にフィニッシュは厳しそうなので、ズルズル判定に行きそうな予感。個人的にここで盛り下がってしまうのではと危惧している試合。

【試合展開】
序盤は平松がジリジリと前蹴りでプレッシャーをかけるが後半から政所がパンチでケージに詰めてボディへのパンチで圧をかける。2R序盤にハイキックでダウンし、平松は立ち上がるも政所が追撃し右フックを当ててレフェリーストップ。
結果は、政所仁の2R TKO勝利

自演乙が政所が2Rに入って何か狙ってると言ったところにハイキックから右フックでKO勝ち!!盛り上がらないとか言ってすいませんでした。

第6試合/RIZIN MMAルール:5分 3R(61.0kg) 
釜谷真 vs. ダイキ・ライトイヤー

ジャブとギロチンが得意の釜谷と、リーチの長いパンチと膝蹴りやグラウンドコントロールが得意なダイキといった印象で、DEEPvs修斗の構図。最近はDEEP選手の活躍が目立つため、修斗選手として巻き返せるかも注目。

【試合展開】
1R序盤は釜谷がテイクダウンするもダイキに返されスタンドの展開。立ってからはお互いジャブの差し合いで2Rへ。2Rもジャブの刺し合いで距離が近づいて釜谷がタックルに行こうとしたところにダイキが膝蹴りを当て釜屋がダウンし追撃され勝負あり。
結果は、ダイキライトイヤーの2R TKO勝利

修斗の選手が勝った!予想でも警戒していたリーチを活かした膝蹴りでの決着!そしてフィニッシュが続いて後半いい流れになってきました!
釜谷はこの試合後に引退を表明。本当にお疲れさまでした。

第7試合/RIZIN MMAルール:5分 3R(73.0kg) 
奥田啓介 vs. グラント・ボグダノフ

分かりやすいレスラーvs柔術家の構図。そして、前半戦が仮にお通夜になろうが、奥田が盛り返してくれるだろうという期待感のある試合。RIZINらしいカードだなと思いました。

【試合展開】
1R序盤から奥田がタックルでケージに押し付けるもボグダノフがテイクダウンに成功しマウントに。奥田が起き上がろうとしたところバックに回りリアネイキッドチョークで一本勝ち。
結果は、グラント・ボグダノフの1R一本勝ち

ボグダノフの未知強臭感が良いですね。ただ秒殺すぎて強さが全然分からないので次戦はオールラウンダーの相手と見てみたい。奥田に勝った同士で鈴木昭博とかどうでしょう。
試合後の「サトシ、レッツゴー!!!」発言はめっちゃ面白かったけど、どうやら柔術エキシビジョンマッチを希望とのこと。

第8試合/RIZIN MMAルール:5分 3R(66.0kg) 
鈴木千裕 vs. 山本空良

今大会の裏メイン。RIZIN広報の笹原さん曰く、休憩前に組まれるカードは裏メインというテーマがあるらしいです。KNOCK OUTチャンピオン鈴木千裕とFighting NEXUSフェザー級チャンピオン山本空良という打撃VS寝技の新世代マッチ。このカードも大会コンセプトに合っていて凄く楽しみな試合です。

【試合展開】
1Rお互い警戒してなかなか近づけず鈴木がローキックで組み立てる。終盤に山本がタックルに入りテイクダウンをしてチョークが入りかけるが脱出し2Rへ。2R一度打ち合いの場面になり鈴木のフックがあたり山本がフラッシュダウンするも立ち上がる。そこから進展なく3Rは山本がタックルに向かうも肘打ちで離されてしまい、そこから膠着状態となり試合終了。
結果は、3-0で鈴木千裕の判定勝ち

鈴木は前戦のKO負けの反省でかなり慎重に勝利を取りに行ったという印象。
見てる側もとしては、どうしても決着を期待してしまうが、解説のくるみさんが「今回は若手選手の育成がテーマなのでお互い良い経験になったと思います。」と言っていて確かにと思いました。こういう育成マッチがあってもいいよね。そしてマイクはめちゃくちゃ爆発してて笑いました。

第9試合/RIZIN MMAルール:5分 3R(57.0kg)
竿本樹生 vs. 松場貴志

ここから簡易的な煽りVが挿入。

若手の王者対決であり、団体を背負っての対決で今後が期待される二人の潰し合い。またバックボーンがお互いレスリングなので、そこの攻防も1つの楽しみではある。あと松場選手はいろいろと言動がぶっ飛んでるので勝敗関係なく次回もRIZIN呼んでほしい。

【試合展開】
1R序盤は松場の長いリーチを活かしたジャブとフックで打撃を当て、竿本はステップを活かしてボディを打ち、途中両者テイクダウンに行くもお互い切り合う。2R、3Rもボクシング対決。リーチの長い松場と懐に入っての竿本。テイクダウンに行くもスクランブルになりスタンドになり両者一歩も引かず最後まで打撃戦で試合終了。
結果は、2-1で竿本樹生の判定勝ち。

予想通りしんどい試合になりましたね。テイクダウンの攻防はそこまで無く手数で竿本選手が競り勝った感じですかね。鈴木千裕は判定勝ちでマイクがあったのに対して、竿本はマイク無し。その辺が現状のRIZINの評価なのかもしれない。竿本は連勝記録を伸ばしていることには違いないので外国人フライ級の強豪とかと見てみたい。

第10試合/RIZIN MMAルール:5分3R(61.0kg) 
獅庵 vs. 魚井フルスイング

パンチャー同士で盛り上がるかと思いきや、お互いカウンタータイプのため、意外と塩な試合になる予感。魚井のセコンドである大沢ケンジが何回「行け!」と叫ぶのか個人的に楽しみです。

【試合展開】
1R魚井がプレッシャーをかけるも獅庵はジャブとローキックで距離をとり中々近い距離にならず序盤はお互い様子を見る。終盤に獅庵を誘い込んでのオーバーハンドで効かせて左フックダウンからのサッカーボールキックでレフェリーストップ。
結果は、魚井フルスイングの1R TKO勝利

ハードパンチャー同士のめちゃくちゃ緊張感のある試合だった。 
ついに魚井選手のフルスイング見れたのは素直にうれしい。担架で運ばれる獅庵をみて、ほんとに殺傷能力ヤバいんだと思った。

第11試合/RIZIN MMAルール:5分3R(77.0kg) 住村竜市朗 vs. 木下憂朔

4戦4勝全て1Rでフィニッシュを誇る関西のスーパールーキー木下にとって住村は今までで一番強い対戦相手のため、木下の強さの物差しがハッキリする試合。

【試合展開】
1R序盤はローキックとジャブで住村が試合を作ろうするも、木下もローキックや前蹴り。中盤に木下の蹴りが住村のローブローに入り試合ストップ。明けて試合開始し両者の距離が近くなり打ち合いとなる。両者打撃ヒットするも有効打にはならず。2R序盤のテイクダウンで住村がバックを取るもスクランブルになりスタンドに。そのあと木下が右ストレートからの右フックで住村がダウンし、そこへ踏みつけでレフェリーストップ。
結果は、木下憂朔の2R TKO勝ち

試合後に、木下のケージを掴みながらの踏みつけが反則行為とみなされ、木下憂朔の失格という裁定に変更となった。

反則にはなってしまったけど、チャンピオンにこの勝ち方はやばい!!木下選手はこれまで派手で時間の短い試合しか見てなかったけど、結構器用で種類の多い打撃が印象的で、ケージレスリングもしっかりできる。この強さで21歳はホントに世界を目指してほしい。大晦日参戦はあるか?

第12試合RIZIN MMAルール:5分 3R(77.0kg) 
ストラッサー起一 vs. 川中孝浩

ストラッサーは国内のウェルター級最強クラスだが2年ぶりの試合というのが気になるところ。川中も今勢いに乗っている選手で、ストラッサーは自身は3R通して完封すると発言していたのでどんな展開になるか個人的にかなり楽しみな試合。

【試合展開】
1R早々スクランブルの展開となりストラッサーが上となり肩固めを狙うも返され、川中がトップを取る。立ち上がりケージに押し付けスタンドの展開に。離れたところに川中のフックを交わして右ストレートでダウンをとり、再度ストラッサーが肩固めを狙いタップアウトさせる。
結果は、ストラッサー起一の1R一本勝ち

やっぱ強い!!打撃も強いし寝技も強い!
そして宣言の裏をかく1R肩固めというマジで情報戦に騙されました。試合後のマイクで、木下憂朔、阿部大治、マルコスヨシオソウザ、中村K太郎を指名。レベル的に中村K太郎がみたいが、これをしてしまうと先が無くなりそうなので外国人選手か、木下選手とみたいね!

第13試合/RIZIN MMAルール:5分 3R(68.0kg) 
堀江圭功 vs. 中田大貴

大沢ケンジの格闘技通通信を見てから個人的に中田(通称THE RICH)をめちゃくちゃ好きになって応援してる。堀江もフラストレーション溜まってると思うので1Rから爆発しそうな予感がプンプンしてます。この試合に関しては、3Rまでもつれるドロドロの試合になっても楽しめそう。

【試合展開】
1R堀江がボディを効かせてそれを嫌って中田が距離を詰めて来たところに打撃をあてられ出血。しかし中田は打撃を貰っても前に出る。
2Rも前に出る中田に対して中盤に堀江がテイクダウンでトップキープ。
3Rも堀江がシングルレッグからのタックルを決めて終始トップキープ。後半に一度打ち合いの場面も見せるも再度テイクダウン決められ試合終了。
結果は、3-0で堀江圭功の判定勝ち。

総合格闘技で堀江が勝ったという感じでした。でも中田の打たれ強さは相変わらずヤバくて、1Rは鼻血を出して笑いながら堀江に近づく様はホントに狂ってると思いました!最高です!
そして堀江選手は右拳を骨折してしまったようなので大晦日は絶望的。しっかり休んでまたフェザー級トップ戦線と戦って欲しいです!

第14試合/RIZIN MMAルール:5分 3R(66.0kg) 
昇侍 vs. 萩原京平

メインイベントはしっかりと煽りVが作られていた。

ストラッサー対決だがお互いの間合いが違いや昇侍がテイクダウンに行くかどうかが勝負の分かれ目。萩原としてはフェザー級戦線で生き残るためにはどうしても負けられない一戦であり大会を締めることができるスター選手となり得るのかも試される試合。

【試合展開】
1R序盤は萩原がリング中央をとりリーチの長さを活かしてパンチとカーフで削り、昇侍がタイミングよくニータップのテイクダウンを決める。立ち上がり距離が近くなったところ両者打撃戦。
2Rから距離が近く、打ち下ろしの右ストレートが効いて、左ストレートでダウンしたところに顔面サッカーボールキックでレフェリーストップ。
結果は萩原京平の2R TKO勝ち

萩原選手が昇侍選手にタックルを狙われて苦しみつつも、しっかりフィニッシュ勝利!
前回と全く同じ技ではテイクダウンはされたがそここら起き上がり相手をKOするという成長過程が見れたのでコンセプト通り少しずつ育成できているんじゃないでしょうか。
勝利後のマイクでドミネーターを指名!実現はあるのだろうか?
なにはともあれ、しっかりフィニッシュ勝利で大会を締めてくれたのはホントにありがとうって感じです!
スターの素質は間違いなくあると思います。

トリガーを引くことは出来たのか?

序盤でも触れたが、今回はオープニングVTRや選手紹介、試合前の煽りVもほとんどなくローカル大会感が増して新鮮でした。
また今回は、良くも悪くも番狂わせがほとんどなく、下馬評通りの試合結果が多かった印象ではあった。
自分の勝敗予想も、第6試合以外の13試合的中で勝ち方が当たったのは勝敗予想が当たった13試合中8試合。

その点を踏まえると、
久しぶりの試合だったストラッサーや竿本の勝利、魚井フルスイングの5連敗脱出、鈴木vs山本の若手ホープ対決、ボグダノフの衝撃RIZINデビュー、木下の強さの証明、中田の打たれ強さ、萩原京平のKO勝利など、コンセプトである選手たちの再生・原点回帰、新しい選手の発掘と育成として大会としては大成功だったんではないでしょうか。これからに大晦日やそれ以降の大会に向かってトリガーを引けたんじゃないかなと思います。

そして明後日11/30(火)12:00〜から大晦日の対戦カードの発表があるとのこと!

大晦日に向けて既に動き出している感じがあっていいですね。

あと来週は堀口恭司のベラトールタイトルマッチがあったり、気持ち的にいい意味で全然休まりません!!

これからも格闘技が盛り上がることは間違いないので、引き続き騒がしくなるのでよろしくお願いします!

それでは今回はこの辺で!
お疲れ様でした!

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