幸福度の低い教員は要らない

教員を志す若者が減り
2023年度採用の東京都公立学校教員採用試験の倍率は2.1倍であったとのこと。

2人に1人は採用されるわけであり
10年前の2013年時の5.7倍
さらに10年前の2003年の8.7倍と比べれば
「誰でも公立学校の教員になれる」と言われてしまうレベルにまで
試験の難易度は落ちている。

そんな過去最低の難易度の試験を通過して現場に配置された教員は
今まで以上にその質を問われている。

しかし、若手教員が今までの若手教員に比べて能力が低いのか?と言われると
若手教員は標準的ないITリテラシーやコスパ感覚も高く
合理的かつ効率的に業務を行おうとする人が多いと感じる。

教師の質は、処理能力の高低ではないと言われそうだが
最近の若手はとても真面目な人間が多いように思う。
極めて従順で、文句も言わず、陰口すらあまり言わない。
むしろ、不真面目で、我慢ができず、文句や陰口ばかり言っているのは
ベテランの先生ばかりだ。
そういう意味でも、若手教員だけが質の低下に影響しているとは思えない。

私は、教員の質の低下が問題なのではなく、教員の幸福度の低下が問題なのではないかと考える。
教員の幸福度が低ければ、それは他の教員にも影響するだろうし、そんな教員を見て育つ子供の幸福度も高まるはずがない。
幸福度の高い人間になったとしても、教員を志す可能性は低いはずだ。

つまり、教員という職業が、幸福度の低い人間が志す職業になってしまっているのではないかということだ。

もしこの仮説が正しいとすれば、大問題である。
これからどんどん入ってくる真面目で従順な若手教員たちが、日々ブラックな環境に耐えながら仕事し、時に教員間で罵り合い、いじめを行う。
子どもは、そんな教員たちのはけ口となり、体罰や不適切な指導を受けることになる。
子どもも同様で、コミュニティの中で弱いものがはけ口となる。
いじめも無くならないし、不登校も増え続けて当然だ。
不の連鎖としか言いようがない状況になる。

しかし、今言ったことは、実際の学校の状況と照らし合わせても
そんなにギャップを感じないことが恐ろしい。

心の病で休職する公立学校教員が過去最多の5897人
若い世代ほど高い割合だそうだ。
これも不の連鎖の一つの結果だ。

学校の現場は、もっと明るく楽しいものしなければならない。
毎日大変でも、楽しくしなければならないと思う。
私は私のできることをしようと思います。

先生の幸福度が高まり、明るく楽しく過ごすことで
不の連鎖が止まることを祈ります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?