どうする家康
2023年12月21日、最終回を迎えます。
大河ドラマ『どうする家康』は1年かけて放送され、徳川家康を21世紀の視点で捉えてきました。徳川家康を主人公にしたのは1983年放送『徳川家康』(主演:滝田栄)以来40年ぶりで松本潤が大河ドラマ初出演・初主演することが話題になり前作の『鎌倉殿の13人』(2022年)最終回冒頭に(挨拶を兼ねて)登場しました。ロゴも独特でバラエティ番組のタイトルのようでした。
前半はファイトクラブ、北斗の拳、魁!!男塾、ミッドガルの要素が散りばめられSNSで話題になりました。作者・吉沢良太が受けた影響が垣間見え、特に目を引いたのが紫禁城に見立てた清洲城でした。1560年代頃の清洲城の想像図をネットで見ましたが戦国時代の一大名の城郭で紫禁城には見えませんが小城主時代の家康にとっては大きく感じていたでしょうか。
少年時代の家康はしろうさぎに例えられ、赤い装束に身を包んだ織田信長(演:岡田准一)は狼に例えられ尾張での過酷な人質時代を表していました。
徳川家康が「しろうさぎ」というのは彼の生年に隠されています。徳川家康は1543年1月31日、天文11年12月26日生まれで、太陽暦と太陰暦の差があり太陽暦では新年、太陰暦では前年に当ります。それを第1話に生かし太陽暦では「兎年」ですが太陰暦では「寅年」の暮れにあたり家康の干支は「寅年」扱いされます。それが難しいところです。因みに16世紀中頃の太陽暦はユリウス暦を採用しており現在使われているグレゴリウス暦は1582年−本能寺の変が勃発した年−に採用されました。
話を戻し登場人物も個性豊かで史実に基づきつつ独自の解釈で物語を作りました。家康最初の妻(正室)・瀬名こと築山殿(演:有村架純)は従来の像とは違い家康を心から愛し、幼馴染の今川氏真(演:溝端淳平)に囚われても彼女は信念を曲げず家康を支え、危険を犯してまで甲斐・信濃の武田家と密約を交わし遠江・三河を武田から守り戦乱を終わら他国との交流を深める平和構想(これは賛否両論が沸き起こりました)を考えるも信長に知られ長男・松平信康(演:細田佳央太)と共に最期を迎える(築山殿事件)場面は戦国の女性の生き方を表しました。
※ 2023. 12 .18 追記
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