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100年前に与那国島に渡った本山桂川

 与那国島のDiDi与那国交流館で開催されていた写真パネル展「本山桂川の写した100年前の与那国島」の図録をご恵贈いただいた。この図録の「はじめに」によれば、1923年に民俗学研究者・本山桂川は職を求めて上京したが、直後に関東大震災にあったため就職を諦め、沖縄方面へ調査旅行に出たという。そして石垣島で岩崎卓爾のアドバイスによって、本山は与那国島を訪れた。そして、今年は本山が与那国島を訪問して100年目となるので、今回本山が与那国島で撮影した写真にスポットをあてた展示会が開催されたとのことだ。これらの写真は沖縄県立博物館・美術館に所蔵されているものである。

 近年民俗学研究者の撮影した写真の活用が課題となっている。たとえば、宮本常一、熊本県須恵村を調査した人類学研究者・エンブリー夫妻のアーカイブの活用が議論されていたと思う。本山の写真も今後の研究で活用できるように整理される、デジタル化されるなどの対応を進める必要があるだろう。

 この図録は国会図書館に所蔵されているので興味のある方々は閲覧してみて欲しい。

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