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佐渡の郷土研究者・青柳秀雄の蔵書印の謎

 先日、以下の記事で佐渡の郷土研究者・青柳秀雄(注1)の蔵書であった本を青柳宛のハガキとともに紹介したが、この本には青柳の蔵書印が捺されていた。以下に写真のみ再掲しておきたい。

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その後調べていくと、青柳の蔵書印は上記に掲載した写真のものでなく、いくつかあるらしいことが分かった。たとえば、神保町のオタさんの以下の記事によると、「青柳文庫」という蔵書印もあるようだ。

書物蔵さんはTwitterで以下の青柳の蔵書印を写真で紹介されている。

さらに青柳秀雄の蔵書印が捺してあるということで日本の古本屋に出品されていた『在京佐渡人名録』(1929年)という本を購入したら「青柳蔵書」という蔵書印が捺されていた。以下に写真を掲載する。

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青柳の蔵書印は様々なパターンがあったということが分かる。何か使い分けがあったのだろうか、もしくは時期によって違っているのだろうか。しかしながら、この本にはこの蔵書印が青柳秀雄のものであるかどうかを推測する根拠となるような書き込みがなかったため、本当に青柳秀雄の蔵書印であったかどうかは分からない。他の青柳旧蔵本とも比較してみる必要があるだろう。

 ところで、私の手元にある『在京佐渡人名録』の所蔵の来歴がよく分からない。裏表紙には「禁帯出」というシールが貼られており、もともと図書館にあった本であったと推測される。青柳の蔵書であったものが図書館に入ってその後除籍されたのだろうか。

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(注1)以下の記事でも指摘されているように青柳秀雄は佐渡の民俗学、郷土研究者の先行者であるにも関わらず生没年も不明と謎の多い人物である。なお、没年はある程度推定されている。


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