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斎藤昌三・加山可山の趣味誌『おいら』を読んでいた哲学者

 以下の記事で斎藤昌三・加山可山が発行していた趣味誌『おいら』を紹介したが、読み進めていて興味深い文章を発見した。この雑誌には「『おいら』へ」という読者コーナーがあるが、『おいら』四度目九月号(大正9年9月)から引用してみたい。

左右田喜一郎氏(伊香保)―八月三日―
永い間御目にかからねど『おいら』を見て居れば昔を思い出す様になり申候。(筆者により現代仮名遣いにあらためた。)

経済学者・哲学者の左右田喜一郎が『おいら』に投稿している。左右田は実業家として左右田銀行の経営もしていたので、実業の方面で斎藤や加山と交流があったのだろうか。もしくは左右田銀行が横浜にあったので、横浜という地縁の関係性だろうか。『おいら』は趣味人、蒐集家が読んでいるイメージであったが、それ以外の人々も読んでいたようだ。

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