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国際連盟に関心を持っていた謎の労働運動家・藤井悌

 拙noteで度々取り上げている謎の労働運動家・藤井悌だが、第一次世界大戦後に設立した国際連盟に関心を持っていたようだ。国際連盟協会が発行していた雑誌『国際知識』3巻12号(1923年12月)に掲載されている同協会の会員名簿の中に藤井の名前が確認できた。『国際連盟』1巻1号(創刊号)によると、国際連盟協会は、総裁を徳川家達、会長を渋沢栄一がつとめており、他国との連携、国内に国際連盟の思想や役割を普及させることを役割としていた。国際連盟協会の設立経緯や実際の活動に関しては、以下の論文が分かりやすかった。

https://ci.nii.ac.jp/naid/120005841707

 『国際知識』3巻12号の奥付を確認すると、編集兼発行者である菊池武一の住所が協調会館内になっていた。資本金と労働者の調和を目指した協調会も国際連盟協会と同じように、徳川家達、渋沢栄一によって設立された組織なので同じ場所に事務所を構えていたのだろう。藤井はこの時期協調会に関係していたと思われるため、その関係で国際連盟協会にも所属していたのだろうか。

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