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久しぶりに『昭和前期蒐書家リスト』を読む―柳田国男・高木敏雄の『郷土研究』のある投稿者について

 あまり情報がなくて困った時に目を通す本のひとつにトム・リバーフィールド様編・書物蔵様監修『昭和前期蒐書家リスト 趣味人・在野研究者・学者4500人』(2019年)がある。この本の有益性については、拙noteで以下のように度々紹介している。

 最近、柳田国男・高木敏雄が編集していた雑誌『郷土研究』に三浦魯一という人物が度々投稿しており、この人物について気になっていた。三浦のことは大分県のお寺の住職であったこと以外よく分からなかったので、『昭和前期蒐書家リスト』を調べてみたが、三浦のことが以下のように記載されていた。

三浦魯一 大分県 豊岡局区 『特選蒐書家名簿』(古典社、1935年)
三浦魯一 大分県 速見郡南端郡 『愛書家名簿』(雑誌愛好会、1941年)

 三浦の蒐集分野は載っていなかったが、上記の名簿に載っていることが分かった。『愛書家名簿』は国会図書館デジコレで閲覧できるが、この名簿によれば、三浦は渡辺太郎(古典社)が発行していた『図書週報』の年間購読者であったようだ。三浦も以下の記事で紹介したような蒐書家、古本ネットワークに属していたと言えるだろう。

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