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やる気が起きないときはあえて脳に負荷を与える工夫を

どうも体がいうことを聞かず、朝の運動をサボりました。英会話だけやってオフィスへ。誰もいない空間は静かで集中できそうですが意外とそうでもなく、なんとかひとつだけタスクを終えました。もう少しやりたいことがあるので、明日はちょっとだけ工夫して集中力を高めようと思う。

「明日テストがある」と思いながら勉強するのと、「明日、スタッフに教えたい」と思いながら勉強するのと、どちらが記憶の定着を促すかを調べた実験があります。そして後者の被験者たちは、勉強した内容を思い出す確率が前者より28%も高まったそうです。特に重要だと思われる情報ほど記憶に残っていたという報告もあります。

シンガポール大学の実験によると、知らない人の写真に向かって学んだ内容を説明した被験者グループは、複雑で難しい内容の学習ほどはかどって理解度が高まるという傾向が示唆されています。さらに学んだ内容を、子どもに説明するように比喩を使ったり、子どもが知っているであろう知識に置き換えて話したりすると、脳への負荷が増えて記憶を促したそうです。

ラバーダック勉強法とか10歳児教授法とか、割とちゃんとした理論で説明されているこれらの勉強法は「あれ?これってもうちょっと分かりやすい言葉で伝えられないかな?」という感じでいちいち立ち止まって考えることを要求します。そのたびに、脳内ではニューロンが組み変わって、学習に適した環境が整えられていきます。

「与えられた」という意識で取り組むタスクと、主体的に「やってみたい」と思って対峙するタスクと、どちらが生産性を高められるかは論を待たないことでしょう。自ら「なんとかしたい」と思えば思うほど、身体のニューロンが増えてシナプスを形成し、前頭前野や海馬を刺激するはずです。いちいち立ち止まって「もっとうまくできないだろうか」と意識すればするほど、脳へ軽い刺激をもたらして生産性が高まるのです。

どうせ誰もいないので、ブツブツと独り言を言いながら、タスクの進捗を実況したり、何かアイデアが想起されるたびに、アイデアがなぜすごいと思うのかをひとりで解説してみたり。誰か見知らぬ人の写真でも張り出して、無理やり緊張感を作り出すのもひとつです。急に誰かがオフィスに来たら怪しまれること必至ですが(汗)試してみようと思います。

久保大輔




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