質の高いコミュニティに入るメリットとは?
元女子サッカー選手の澤穂希さん。
「苦しいときは私の背中を見て」
という名言を残しました。
当時、なでしこジャパンは最盛期を迎え
ワールドカップを制し、五輪では銀メダルを獲得。
澤さんだけではなく
メンバーそれぞれの「個」が際立つ集団でした。
そしてそれはほかならぬ
澤さんの「背中」が影響していたのでは?
と考えてみました。
代表メンバーは皆、苦しいときだけではなく、
澤さんの一挙手一投足を観察し
澤さんの「センス」に触れ
それぞれのセンス磨きを無意識で行っていた。
一定の時間をかけて醸成されたセンス。
一気に花開いたのがワールドカップと五輪
だったのではないでしょうか?
■役に立つか、意味があるか?
機能を重視するのか、物語を語るのか?
始点がどちらの軸にむかって、
どれぐらいの傾きで成長させるのか。
成長戦略は、
スキルとセンスで考えると分かりやすい。
データやアルゴリズムで回答し、
パフォーマンスを高めるのであれば、
主軸は「論理」です。
ただし昨今の、
情報があふれかえる世の中では、
誰もが「正解」にたどり着くことができ、
そんな凡百な戦術が他社と差別化できるかどうか。
情緒的な差別化
が求められていないのであれば、
サクッと論理で解けばいいとは思いますが、
「意味」が
非常に重要な局面を迎えることもあって、
そんなとき論理では違いが作れません。
どちらがいい、という話ではなく、
問題解決へのアプローチはこの二つがあって、
「役に立つ」方向に成長させるのであれば、
相対的に「スキル」が重要になって、
「意味がある」という方向に
成長させたいのであれば、
相対的に「センス」が重要になります。
■昔は世の中に数多くの課題があって、
その問題を解決するためのスキルは希少性がありました。
スキルは富を生む源泉。
スキルがある企業や人に富が集中することになりました。
ところが世の中の課題が解決され始めて、
スキルも容易に手に入れられるようになった今、
大量生産されたスキルは
コモディティ化してしまいました。
その事実に気がつかず、
生産性を高めるためにいたずらにスキルを多用しても
成果につながりません。
そしてその理由がつかめずに、さらにスキルを求めて
悪循環が続きます。
スキルによってエラーが排除されると
偶発的なアウトプットは影を潜めます。
歴史的な発見は
ときに意図しない失敗によってもたらされます。
だからこそあえて
戦略的に「遊び」を設けることもある。
「よくわからないけど、なんかありそう」
予定調和を排除して
直観的センスを意思決定の中心に据えます。
■とある
有名なコーチと、
コーチング論について話していると
いつもでてくるのが
「センス」と「スキル」の話題。
コーチング論の実技では、
練習メニュー、やり方、ノウハウを
メモするコーチが多いといいます。
ですが本当に大事なのは、
選手にどんな言葉をかけているか、
選手とどんな関係を築けているか?
「センス」を観察する人は
逆に少ないそうです。
でもいまや、
どんなところからでも簡単に
情報が流れてくる時代です。
コモディティ化した練習メニューをマネたところで
「違い」が作れる選手は育てられません。
型にはめず、自主性を重んじて、
理屈ではなく情緒的なアプローチで選手を導いてあげる。
直観的に選手と関係をつむいでいくことが、
選手の創造性を育むといいます。
わかりにくい面もありますが、
スキルで差別化できないのであれば、
センスを磨くしかありません。
澤さんのようなメンターを観察し、
どうしてこの局面でこういう選択をするのか?
自分はどうか?
相対比することで引き出しをとりかえ、
自分のものにしていく作業は、
地味ですがあとから効いてきます。
■こちらのコミュニティにも
センスある人がたくさんいます。
ここはスキルを学ぶところではありません。
センスを磨く場所です。
スキルを学ぶだけなら
わざわざ月額1000円を払う意味がありません。
もっと安く、本でも買ってきて
スキルは手軽にサクッと学ぶことができます。
でもセンスだけは
観察と比較でしか手に入ることができず、
それは良質な「場」に身を置くしかありません。
かつての日本女子代表のような
センスあるコミュニティに入り、
自らとの違いを知るところから
センス磨きがはじまります。
今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございました。
それではまた明日。
おつかれっした!
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