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実際に行動して何か犠牲を払っている相手に、人は信頼を寄せるのです。

イエローハットの創業者であり、
NPO法人「日本を美しくする会」の
相談役でもある
鍵山秀三郎さんの御言葉をご紹介します。

本物の人間とは、言っていることとやっていることが同じ人です。もっともらしいことを言う人はたくさんいますが、口だけではいけません。実際に行動して何か犠牲を払っている相手に、人は信頼を寄せるのです。

人は人に対してたいへん大きな影響を与えうるものです。親子であれば親が節度を保ち、実践していれば、よい感性は子どもに継承されるはずです。また他人同士でも、お互いに影響を及ぼし合います。

私は社風をよくするために、大きな犠牲を払いました。たとえば、売上の6割近いお得意先との取引をお断わりしました。たくさん買ってくれて支払いもよい、ただ法外なわがままも言うお得意先でした。なぜお断わりしたかというと、社員がその仕事を維持するために苦労し、だんだん卑屈になってきたからです。先方は嵩(かさ)にかかって無茶を言う。本当ははらわた煮えくり返っているのに、へつらって仕事をしないといけない。ただ売上と利益を上げるだけなら社員に、「商売だから、それくらい我慢しろ」と言います。でも、そんな我慢を強いることは、私にはできなかった。だから取引をやめました。

私が、社員が苦労しようが売上さえ上がればいいと思っていたら、いまの会社はなかったでしょう。まず社員が卑屈な思いをする会社にはしたくない、こんな取引がいつまでも続くようならばやっている意味がない。そういうところから脱却をしようという強い意志があったから、困難にも耐えることができたのです。

私だって一個人、一経営者として財が欲しかった。しかしただ財を取るだけなら誰でもできると思って、その正しい手段を考えていました。それからもう一つは、手当たりしだい売上にこだわる会社にはしたくなかった。いろいろな会社を見てきて、あんな会社にはしたくないという会社がいっぱいありました。

余裕とは先に楽しみがあるからできてくるものです。昔は貧しくても余裕がありました。ところがいまは先に楽しみを取ってしまって、あとから義務や債務の始末をする。逆転してしまったのです。ですから私は、よいことが後に控えていることはいますぐなすべきだと考えています。普通の人は「益がなければ意味がない」という。しかし、二千五百年前の晏子(あんし)は「益がなくとも意味がある」と言いました。

いまの若者は、よく富や名声を目標にして自己実現したいと言います。しかし、そんなところに自己実現なんてないんです。本当の自己実現は、人の役に立って喜ばれたときなんです。地位だとか名誉だとかいう欲望だけを満たして、それが自己実現だと考えるのは大変なカン違いです。

効率化に集中すると、他者のことを思いやる余裕がなくなり、自分の与えられたことだけをやる。しかも、個人の成果が洗いざらい数字に表わされる。ますます部署ではなく、誰が成績を上げたかだけが問題になって、人間性が介在する余裕がなくなってくるのです。


愛の深さは犠牲の深さと比例します。
愛の本質は自分を犠牲にしても
愛する人を愛したいと願います。
人の心は口先だけでは動きません。
実際に人のため、日本のため、世界のために、
自ら苦労を買って出るその姿を見て
人の心は揺り動かされるものであると思います。
日本の先人には自らを顧みず、公のために
尽くした方々が沢山いらっしゃいます。
そのような人に尽くし、仕える愛情精神が
一人でも多くの人に取り戻されることを
願っています。

美しい日本精神を取り戻すために
取り組ませて頂いています。
少しでもご関心がある方は
是非、ご覧ください。
お待ちしております。

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