高橋ロテンボウ

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最近の記事

【日記】 マダム様御一行のティーカップは5杯から

たまに東京の喫茶店を巡る衝動に駆られて、先日、恵比寿にある地下の喫茶店に吸い込まれた。一人、本を読んでいたら、マダムの集団(以下、マダム)が入店してきた。マダムは席に着くなり、紅茶や珈琲を頼み、そそくさと手相の話が始まった。その会話がやたら大声で盛り上がるため、あまりにも気になりすぎて、読んでいた本の内容はもう全然頭に入ってこない。 耳をそば立てることもなく、しっかりとよく話を聞いてみると、どうやらその日はこの喫茶店で占い師のイベントが催されているらしい。確かにそれっぽい年

    • 【旅記】 チェルノブイリへ行く前に

      今から遡ること38年前、世は東西冷戦真っ只中。ウクライナ・キエフ州のチェルノブイリ原子力発電所で爆発事故が起きた。 ※この後の記載内容に相違点がございましたら、是非ご指摘をお願い申し上げます。大歓迎でございます。 なぜ事故が起きたのか 1986年4月26日午前1時23分、チェルノブイリ原子力発電所4号炉にて、緊急時に冷却水を供給するポンプが停止した場合、タービンの惰性回転を利用してポンプを動かすことができるか検証する試験が行われていた。 その試験の最中、原子炉内の熱出力

      • 【ハリボテ短歌集】 vol.3 花が笑う季節

        裕福なココロは常に稼ぎます 贅沢品は友との時間 引き継いだことだけやってきましたが知らぬ火種がいつも原因 いい加減ここらで実験終わらせる 根深い歴史変えることなく (株)キングの「ング」だけ見えている 倉庫の扉一人ぽつんと ※(株)→かっこかぶ この先は行き止まりなの だとしたらここまでは行くことができるな 最近さ、めっきり忘れてしまってた 「経験だよな」という革命 社内での嫌われ役が板につく 外では好かれ 内で嫌われ 結局ね、私はここに留まった 周りドタバタし

        • 【Playlist 2024/07】 つまり永遠に夏ってことでいい?

          お母さんが自分の夏服を選んでいる時の小さな息子の如く、早くおもちゃ売り場に行きたいかのように、春、梅雨をそそくさと切り上げて、急に夏が訪れた。 そんな性分でもないのだが、なぜか7月はずっと予定を詰めに詰め込み、7月下旬にして、疲れと暑さで2日間寝込んだ。暑い時は動いてはいけない。きっと今後の教訓になるだろう。 2024年7月はまず都知事選があった。投票に行ったはいいが、結局は小池さんと、蓋を開ければあまりパッとしない内容だった。その結果を引きずるようで何ともつまらないので

        【日記】 マダム様御一行のティーカップは5杯から

          【日記】 私は「仕合わせ」派です

          人はよく「幸せ」について口にする。お酒の場でも、職場でも、家族との団らんでも、テレビからでも聞こえてくる。 私は「幸せ」という言葉が少し苦手である。「幸せ」という言葉の定義上、その基準を軸として必ず浮き沈みの波があり、意識し過ぎるとその反対の「不幸せ」も意識することになってしまう。そういうものをずっと追いかけて一喜一憂するのはもはやしんどい。それもあって、「幸せ」という言葉は安易に使いたくないし、できれば考えたくもない。 数年前、学生をしていた私はよくわからない焦燥感を抱

          【日記】 私は「仕合わせ」派です

          【ハリボテ短歌集】 vol.2 さわやかテイスティ

          喜びを連れて運ぶよ喜連川 早く乙女に早乙女温泉 小松菜のこんなに美味しい使い方 あるの忘れていつもの炒め 「いま何度?」共鳴したとき エアコンが少し明るい声で送風 全員が全員性質違うのを静観してる私の家族 主張したいことはあんまりなさそうです 建前なミーティングルーティーン 温泉に気持ちよさそに入る顔 見ながら私 ゴートゥーヘブン 買い出しの帰りと言えば遠回り 燻の香りの貧乏暮らし いびきかく グースカグースカいびきかく グースカ響く気ままな1K 脳みそと肉体

          【ハリボテ短歌集】 vol.2 さわやかテイスティ

          【Playlist 2024/06】 梅雨と真夏の大豊作

          6月下旬、私は山梨県甲府市にいた。目的は繁華街の中にある「桜座」さんでのとあるライブ。 思えば、5年くらい前にひょんなきっかけで出会った。私がこの世に生まれた数週間後にこのバンドが結成されたという。なんとも不思議なご縁を感じて以来、初めて生演奏を聴くことができた。 梅雨も弾け飛ぶファンキーなおやじバンドを聴きに行く20代の私としては、物好きな性分を抑えながらも一人ノリノリで最高の夜だった。 とは言え、帰り際は小雨がパラつき、そこがなんともおやじバンドっぽくて中々乙な感じだった

          【Playlist 2024/06】 梅雨と真夏の大豊作

          【日記】 円滑洒脱(円 is never mind)

          ミステリーサークル、空飛ぶ円盤、通貨単位、、、 これらに共通しているのが円ということ。今思えば、円という漢字を覚えた頃から様々な気持ちを抱いていた気がする。 小学生の頃、三角形と四角形の角度を調べる数学の授業で、初めて図形の角度を調べる概念を知った。ただ、そこの仲間には決して加わらない唯一の存在。それが円。図形の仲間に値するが、確かに角度の調べようがない。その一匹狼感というか、見た目は丸いのに存在は尖りまくってるというか。その感じが徐々におかしくなってきて、いつしか愛おしい

          【日記】 円滑洒脱(円 is never mind)

          【ハリボテ短歌集】 vol.1 ベンチのスイッチ

          春魚 こんなときこそ骨残用 赴く箸がいささか軽やか サウナ室 カノンが流れる大晦日 ロウリュと汗の三重奏 休憩所 なんとも言えぬ居心地感 おしゃれでもなく身内すぎても 暴れ者は健康ランドをまたがない 休憩室 畳に眠るか 入ってくイルカの口に入ってく 食べる行為は意識せずとも 谷底に沈む足音一億人 中々抜けず溜まる一方 かけるもの そんなものには興味なし だから生まれる素敵な馬並 それっぽく取り繕ってやり過ごす 現実超える社会階段 あら不思議 不自然っぽさに目を

          【ハリボテ短歌集】 vol.1 ベンチのスイッチ

          【日記】 割れたのは...

          真夜中を見上げた瞬間、乾いた地面へダイビング。 心が一瞬割れたが、元に戻った。 スマホが割れた。画面が割れた。 どこか痩せ細ったあなたを手に持つ。感触はもう覚えていない。もうすぐ梅雨だが、それでも明るく振る舞う様にする。そんなあなたはおやすみモードかな。いや、むしろ冷たい水溜まりが良かったのか。どっちみち画面以外は割れずに済んだらしい。 綺麗に割れたおかげか、再起動すると、見事なまでの唐草模様がライトアップされる。スマホが豪華になったみたい。西洋風な絢爛さを身につけたのも

          【日記】 割れたのは...

          【心のごはん】 vol.1 井上陽水

          言わずとも知れた、時代を越える稀代のシンガーソングライター。陽水さん。 教科書で見た「少年時代」や「みなさん、お元気ですかぁ。」という神奈月さんが真っ先に思い浮かぶ方も多いのではないかと思う。私も数年前まではその一人だった。 普段、もっぱら90年代のJPOPに逃げてしまうのだが、「アジアの純真」という曲がある。とてつもなく有名な曲だ。不意に流れてきた唐突さも相まり、昔の情景が蘇ったあの頃。 小学生くらいの頃、テレビで流れてきたこの曲に「なんて替え歌をしたくなる歌なんだ」

          【心のごはん】 vol.1 井上陽水