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【こころ #49】「自主性」を尊重してADHDの息子を見守った


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Kくん Yさん 親子


息子のKくん(15)は、「落ち着きがない」「不注意」と誤解されやすい発達障害「ADHD」を持つ。父親のYさんは我が子が発達障害であることになかなか気づけず、Kくんが小さな頃には旅行先で驚いたことも。Kくんは旅行先のレストランなど、初めて行く店への入店を激しく拒否。Yさんが、なんとか連れて行ってあげようと奮闘すると、店内で暴れることもあった。


「おそらく、学習障害もある。学校で座っているだけでも精一杯だったはず」


我が子が発達障害であると、サポート法に悩む親御さんは多い。だが、Yさんは特別なサポートはあえてせず、「自分がやってきたことに対しては責任を持ちなさい」と教えながら、息子の自主性を尊重することにした。


それは障害を理由に、親がなんでもしてあげるのは違うと思ったからだ。親亡き後も、我が子の人生が豊かなものであってほしい。そう思ったからこそ、Kくんがやりたいことに耳を傾け続けた。


例えば、Kくんが小学生の頃には、興味を持った乗馬を2年ほど習わせたそう。発達障害の特性と共に生きるのは大変なことではあると思うけれど、「障害があるからできない」と悲観的な人生を送ってほしくはないとYさんは思っている。


「ただ、取り返しがつく失敗とつかない失敗はあるから、命に関わるようなことに挑戦させる時は親が我が子の適性を見極め、判断していく必要がある。それが親の責任だと考えています」


Yさんは我が子に対して、「こうなってほしい」という理想像を持っていない。子どもは個性が様々で、色々な方向を向いて生きていくものだと考えているからだ。


だから、Kくんが小学生の頃にPTA会長を務めた際、教師や保護者が集まって「目指すべき子ども像」を語る会議が開かれ、違和感を覚えた。子どもたちがみな同じ方向を向き、「挨拶ができる子」や「地域を愛する子」など、理想とされる姿を目指さないといけないことが腑に落ちなかったのだ。


「同じ方向を向かなくてもいいから、自分に合ったものを見つけてほしい。親としては、それを見つけるお手伝いをしてあげたい」


そんな家庭育ったKくんはこの春、高校一年生になった。幼少期に見られていた店内で暴れるなどの癇癪は、成長に伴って減ったそう。やりたいことにチャレンジできる家庭環境であったことに対しては「ありがたい」と感じている。


「まだ若いから失敗してもリスクが少なくて、なんでもできるんだと思う。失敗もいい経験になるので、色々な経験をしていきたい」


そう話すKくんは義務教育の時より、責任感も自己管理力も求められる高校生活という環境の中で、「今しかできない体験に積極的に参加したい」と意欲を燃やしている。何事もなく、3年間、学校に通いきることもKくんにとっての目標だ。


なお、将来の夢は上京して、より広い世界を見ること。「父は性格に難があるけれど、見習わなければならないことや学ぶべきことはある」と、思春期らしい称賛をYさんに贈る。自主性を尊重されたKくんは自分の人生と真摯に向き合い、夢を語れるまでに成長した。


我が子の可能性を信じて、適度な距離を保ちながら成長を見守ることも親にとっては大切な姿勢。KくんとYさん親子の絆に触れると、そう思わされ、自分たちの親子関係も見つめ直したくなる。




ここまで読んでくださった皆さまに‥


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