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日本で最初の西洋美術館 "大原美術館"

岡山きたら絶対行きたいと思っていた大原美術館。というのも、漫画『ブルーピリオド』や原田マハさんの小説『楽園のカンヴァス』に影響を受けて、美術史に興味を持ちはじめている。

大原美術館は1930年に設立された日本で最初の西洋美術館だ。事業家の大原孫三郎が、若くしてなくなった友人児島虎次郎の死を悼んで立てたそう。展示されている絵画たちは、画家の児島虎次郎が収集していた同世代(近代美術)の画家の絵が中心となっている。

館内に足を踏み入れた瞬間、絵の存在感に息をのんだ。「おぉ」「は!」とか声にならない声が入口から聞こえてくる。

入ってすぐに児島虎次郎の絵「和服を着たベルギーの少女」が展示されていた。色が鮮やかでめっちゃうまい。モデルの少女の背景に描かれている棚には西洋食器にまざって日本人形らしきものが置いてあった。

美術館の中には、モネ・ゴーギャン・マティス・ルノワール・ピカソ… などなど、1回は聞いたことある印象派の巨匠たちの絵が展示されている。「児島さんこの人たちと同世代だったんだ……。」とじわじわすごさが伝わって来る。同時に「彼らの絵を集めてくれてありがとう」と感謝の気持ちすら抱いた。

モネの「睡蓮」を見ているとき、近くにいた人が「これレプリカでしょ?」と疑っていた。確かに本物がここにあるなんて事前に調べでもしない限り疑いそうになる。でも本物だ。

絵の見方は分からないことだらけだが、画家たちが何に影響を受けて、どんなことを考えて描いたのか、彼らの生き方を知るのは楽しい。

児島さんめっちゃ絵が上手いし、評価されていた人だった。「日本の美術のために」と思って多くの作品を収集をしていたらしい。才能溢れる児島さんが若くして過労で亡くなられるのがいたたまれない。

一階の作品を見終わり広場から二階に上がる際、壁一面の窓ガラスから光が差込み、館内のゴツゴツとした岩壁に虹色の光が当たっている。残念ながら館内は撮影NGで写真は撮れないため、目に焼き付けておいた。

西洋絵画だけでなく、日本人の絵画や東洋の彫刻など、これでもかってくらい多くの展示物があった。実物を見てもっと美術史を学びたいなと興味がさらに強くなった日であった。

#余談

分館は今工事中らしくて、立ち入り禁止のテープが置いてあった。こんな可愛い立ち入り禁止のテープ初めて見た。


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