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むむむ・・・よくわからない。村上春樹ワールド、ドイツ編。

村上春樹さんの短編集の中から、
三つのドイツ幻想
を読んでみました。

・冬の博物館としてのポルノグラフィー
・ヘルマン・ゲーリング要塞1983
・ヘルWの空中庭園

上記の三話からなる
短編小説です。


セックス、性行為、性行、
その他なんでもいいのだけれど、
そういったことば、行為、
現象から僕が想像するものは、
いつも冬の博物館である。

村上春樹『冬の博物館としてのポルノグラフィー』より引用

この強烈な表現から始まる
短編小説。

青年が開店前の博物館で、
開店準備をする様子と
その心情が描かれた小説です。

言葉がわかりやすく、
イメージはしやすいのですが、
どう感じ取れば良いのかが
わからない小説でした。


さらに、残りの2つの小説も
ドイツでの物語が書かれており、
描写が具体的で会話が多く、
頭の中でのイメージは容易でした。

しかし、やはり
何を感じとれば良いのかわからない。
終わった後に、
『むむむ・・・・』
となってしまいました。

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この短編について調べてみると・・・

我らがマガジンハウスの、
BRUTUS 1984月4月15日号(No.86)
でのドイツ特集のために
書き下ろされた小説のようです。

作品のために
実際にドイツに行き執筆されたのだとか。

噂によると、
海外を舞台にした、
いかにも感のある小説を
書くのが嫌だったようで、

村上春樹さんが、
ドイツからインスパイアされた
幻想をもとにして
短編を3作品書かれたようです。


ちなみに、
同雑誌に掲載されていたエッセイは、
以下の作品が載っているようです。

「日常的ドイツの冒険」
0 序-秋のドイツとブルータス工場
1 運河に沿って-ドイツ的田園調布のありかた
2 かくしてハンブルクの夜は更ける
3 レパバーンとサッカーの不思議な結びつき
4 B級映画、B級スナック。夜風が冷たいケルン慕情
5 フランクフルト動物園のレストランとアリクイ
6 どれをとっても、甲乙つけがたいドイツ動物園事情
7 午前十一時のハウプトバーンホフ
8 御当地ソングならぬ御当地映画の凄さ、『ベルリンの闘い』
9 ヴォルフガングの不気味レコード
10 ドイツ的病的レコード事情について

エッセイも文庫本などで
発売されているのでしょうか・・

もし発売されているなら
エッセイも読んでみたいですね。



\短編集はこちら/

今回の、『三つのドイツ幻想』のほか、
ベストセラーの『蛍』や
『納屋を焼く』が
掲載されている短編集です。

30分かからずに読める作品が
5作品掲載されており、
好きなものをサクッと読めるので
移動の時などにおすすめです。

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