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読書感想文

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ざっくりと本の内容を知りたい方や、雰囲気を知りたいあなたにお勧め。 ヘッダー画像を本のタイトルにしているので、気になる本を選んでご覧ください。
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#読書感想文

ブスのマーケティング戦略

タイトルのインパクト、 表紙のインパクトといい、 それだけで 「マーケティング考えて作ってるな」 と感じる1冊、 税理士の田村麻美さんの、 『ブスのマーケティング戦略』。 以前読んだ雑誌で 紹介されていたのがきっかけで、 読むことになりました。 読んだ時の率直な感想は、 不安定な時代に、 ブスだけではなく 世の中の全ての人に 勇気をくれる本だ。 ということです。 勇気をくれると感じた理由は1つ。 と、良くも悪くも 現実を教えてくれ、 かつ具体的な方法論が 書かれてい

夏目漱石は、初心者でも楽しめる

夏目漱石!? 高校生の頃の教科書に出てきて、 長いし、長いし、長い。 しかも課題図書に されてた文学でしょ・・・? 否です。 大人になってから読む夏目漱石は、 全然違います。 人生には酸いも甘いも、 「酸いことだらけ!!」 というあなたは特に 共感できる文学です。 そして、 描写が細かく丁寧で 読みやすいため、 読書を始めたばかりでも すぐ読むことができますよ。 ちなみに、 最初の10ページくらいで 読むのをやめたあなたは、 180ページくらいから 読み直してくだ

その問題は、「向き合うべき問題」なのか?

毎日毎日、 答えのない問題に 向き合う日々。 「どうしたらいいんだ〜」 と思いながら、 「解決方法がない」または、 「○○しか解決方法がない」 と思い込んでいませんか? あなたは問題解決の前に、 「その問題に向き合うべきか?」 ということは考えましたか? 人間の力の施しようのない 天気を変えるような、 誰にもできない問題を 解決しようとしていませんか? また、 誰かが答えた問題を わざわざ考え直そうとしていませんか? 限りあるあなたの時間を 無駄に使わないために、

「こうあるべき」から、離れてもいい

あなたはきっと、 ○年後に昇進して、 △年後に結婚し、 □年後に産休育休、 そして、 ◎年後には○○のポジションか、 転職をする・・・・・ といった、 素晴らしいキャリアプランを 「進まないといけない」と 自分を縛っているのでは ないでしょうか。 しかし、 現実は常に不確実なもの。 未来を明確に計画しすぎても、 ほとんどが 思った通りには行きません。 だから、 大枠の進むべき方向を決めたら、 あとは流れに身を任せて 大丈夫です。 「こうあるべき」という あなた自身の

毎日のご飯が楽しくなる食材の秘密

一晩置いたカレーは、 なぜだか美味しく感じますよね。 きっと、 お肉と野菜の旨味が 初日よりもたくさん 溶け出しているから・・・ 私はそう信じて 迷いませんでした。 しかし、 それ以外にも理由があったのです。 この記事では、 稲垣栄洋さんの 『一晩置いたカレーはなぜおいしいのか』 を読んで知った、 毎日の食事が楽しくなる、 食材の秘密を紹介します。 秘密① 2日目のカレーの秘密 2日目のカレーは どうして美味しいのでしょうか・・・ その答えはズバリ、 じゃがいの

「組織のネコ」だと自覚できれば、仕事のストレスを減らすことができる

おめでとうございます。 上記のチェックリストに 1つでも当てはまったあなた。 あなたの本質は、 「組織のイヌ」ではありません。 自分の意志と使命を持った、 「組織のネコ」です。 あなたが、これまで組織で働くことに 感じていたストレスは、 「組織のイヌ」のフリをして 頑張っていたからでしょう。 仲山考材株式会社の代表取締役であり、 楽天大学学長、 そして「組織のネコ」の最終形態、 「組織のトラ」である 仲山進也さんの書籍から得た、 「組織のネコという生き方」を 共有した

若い頃の、あのジャリッとした気持ちを味わえる小説

林真理子さんの、 『失恋カレンダー』。 学生時代や社会人になりたての頃に 朝帰りをした時の、 あのジャリッとした感情。 その感情を 文章化した小説が、 林真理子さんの小説です。 1ヶ月に1ストーリー、 合計12ヶ月分の短編小説からなり、 1つ1つが5分ほどで読める 非常に読みやすい小説でした。 なのに・・・ 1つの物語に、 感情の乱高下があり、 読み応えはたっぷりでした。 数年前の懐かしい (というか恥ずかしい) 思い出に浸りながら、 当時の自分と重ねて 読み進める

アジア人としての日本人

偶然、近くのパン屋さんで 出会ったこちらの本。 本屋さんじゃなくて、 パン屋さんです。 地域経済論、エントロピー論、 南アジア研究などを中心とする 「民際学」の研究者である 中村尚司さんの本です。 今回は、 その本を読んだ時に感じた、 「アジア人の1人としての感覚」 の大切さについて、 書いていきたいと思います。 今回の内容は、 まとまりが悪くなりそうなので、 先に結論を述べておくと、 自分自身が「アジア人の1人」 として、 日本を含めたアジアのことを もっと勉強し

自分も知らない間に「年齢差別」をしていた

2016年頃に発売された、 『LIFE SHIFT』の、 第二弾が発売されたということで、 遅ばせながら読むことに。 内容としては、 「人生が100年時代になる」 という前回の主張と同じで、 より具体的に、 仕事、人間関係、学習 において考えるべき といった内容でした。 特に目新しさはなかったものの、 1つ、 大きな気づきを得ましたので 共有したいと思います。 「自分が年齢差別をしていた」ということ人生100年時代も 現実的になってきたため、 旧来型の、 60歳まで働

老い方は遺伝子だけでは決まらない。

興味深いことに、 ある人がどのように老いるかを 決める要因のうち、 遺伝的要因の割合は 4分の1程度にすぎないという。 つまり、その人自身が取る行動や 自分ではコントロールできない出来事も 大きな影響をもつのだ。 (アンドリュー スコット、リンダ・グラットン 『LIFE SHIFT2 100年時代の行動戦略』より引用) 知りませんでした。 「老い」は、 生物学的なもので、 芸能人のように手を加えないと 誰にでも同じようにくるものだと 思っていましたから。 自分自身がと

「乾ける世代」から見た「乾けない世代」のトリセツ

「乾けない世代」 30代以下の世代のこと。 生まれた時から社会に「ないものがない」時代に育ってた世代で、 必要な家電は家に必ずあり、PCや携帯も幼い頃からあった。 つまり、生きる上で必要な何かに「飢える」という経験をしていない世代のこと。 なぬ。私ではないか。 と思いながら読み進めていました。 確かに、入社した時から、当時30代後半くらいの諸先輩方とは仕事に対する価値観が根本的に違っていました。 また、それに対して、「おまえは変なヤツだな〜」とも耳にタコができるくらい

モノでもコトでもなく、プロセスを買う

「物語が価値になる」と聞いて、少し前に箕輪厚介さんのTwitterでこの言葉を拝見し、疑問に思ったことを思い出しました。 この本が作られていたからの発言だと気づいたのは、本を読んでからです。(気づくのが遅いw) そんな私の身の上話は置いておき・・・ 尾原和啓さんの『プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる』は、人が価値を感じるものが変わってきたことを明文化してくれた本でした。 この記事では、プロセスエコノミーが意外と身近にあることを書きながら、本から学んだ実践にお

巨大発電機のような人だと言われてみたい

地球という惑星上で起こり得る全ての現象に対して満遍なく興味を示す。 通常、それだけ沢山の情報を吸収すると、間違いなく消化不良を起こして大変なことになってしまうだろう。 だからものを 創る多くの人は、ちょっとずつ新しいものをつまんでは、その味をゆっくりと確かめるように生きているのだと思う。 だが勘三郎さんは巨大発電機なのでそうはいかない。いっぺんに沢山の刺激を取り込んでは、それらを猛烈なエネルギーに変換して、常時発電し続けている。 ヤマザキマリ『男子観察録』より引用

エネルギーについて考える際に便利な枠組み

 ビル・ゲイツさんの『地球の未来のため僕が決断したこと』から学んだことを数回に渡りまとめていきたいと思います。  今回は、クリーンエネルギーに移行する手段はあるのに、エネルギにーについて考える際に使える「考え方の枠組み」について。 便利な思考の枠組み5つ①抑えられる炭素排出料は510億トン/年のうちどれくらいか ②人の活動によって排出される、どの温室効果ガスを排除できるのか? ③どれだけの電力なのか? ④電力を生み出すのに、どれだけの空間が必要か? ⑤既存のエ