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読書感想文

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ざっくりと本の内容を知りたい方や、雰囲気を知りたいあなたにお勧め。 ヘッダー画像を本のタイトルにしているので、気になる本を選んでご覧ください。
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#本

読んでみたら、クズ男の不倫話だった

明治時代を代表する純愛小説、 夏目漱石さんの『それから』。 あなたは読んだことはありますか? 長そうだから・・・ 昔の小説は小難しそう・・・ 教科書に載ってそうで無理・・ と読む前の私は思っていました。 しかし、 読み進めると 意外と面白かったです。 純文学へのカタいイメージだけで 敬遠していたことを もったいなく感じました。 現代風に言えば、クズ男の不倫話 物語の主人公である代助は、 父と兄のお金で、 一軒家に住み、 好きなように生きる30代の男です。 立

その問題は、「向き合うべき問題」なのか?

毎日毎日、 答えのない問題に 向き合う日々。 「どうしたらいいんだ〜」 と思いながら、 「解決方法がない」または、 「○○しか解決方法がない」 と思い込んでいませんか? あなたは問題解決の前に、 「その問題に向き合うべきか?」 ということは考えましたか? 人間の力の施しようのない 天気を変えるような、 誰にもできない問題を 解決しようとしていませんか? また、 誰かが答えた問題を わざわざ考え直そうとしていませんか? 限りあるあなたの時間を 無駄に使わないために、

「不要不急」について考える

2020年初旬の コロナウィルスの拡大から、 はや2年が経ちました。 その2年間で、 上記の養老さんの 問いかけのように、 自分自身の仕事、 さらには 人生について 考えたのではないでしょうか? 人の生活のベースに関わる、 エッセンシャルワーカー である人以外は、 不要不急なのでは・・・と。 もちろん、 私自身も同じように考えました。 今回は、 「不要不急」という 言葉について 答えのない問題を 少し考えてみたいと思います。 ウィルスから考える「不要不急」角度を変

赤ちゃんにとってのベストな睡眠とは

三池輝久さんの 「赤ちゃんと体内時計」 という書籍を読み、 もう少し赤ちゃんの睡眠に関して 調べてみたくなりました。 そして、 小児科医の成田 奈緒子さん、  上岡 勇二さんのお2人が書かれた 『子どもが幸せになる「正しい睡眠」』 という書籍を読んでみました。 結果、赤ちゃんにとって ベストな睡眠は、 どちらの書籍も同じような 答えとなりました。 2つの書籍に共通する ベストな睡眠は 以下の通りです。 健やかな成長に欠かせない睡眠『子どもが幸せになる「正しい睡眠」』

断捨離の本質は「空間と心の新陳代謝」

断捨離やミニマルライフなどがブームになり、 10年近く経ちました。 最近では、 コロナ禍で生活や経済が 大きく変わったことにより、 ブームが再来しているようにも感じます。 が、断捨離には ブーム以上に大切な本質があります。 その本質を、 やましたひでこさんの、 『人生を変える断捨離』 から得ることができました。 断捨離は、 本質を理解してこそ、 効果を感じることができます。 「新陳代謝」が断捨離の本質断捨離の根本にある考え方は 「新陳代謝」です。 住空間は常に代謝

本を読むことが、「たまらん!」と感じる瞬間

本を読むことが、 たまらなく面白く感じる瞬間。 それは、 自分の頭の中で、 「既知のこと」と 「新しく知ること」が繋がる瞬間です。 人と会話をしていても、 仕事をしていても、 勉強をしていても、 知っていることと、 新しいことが繋がると、 「おおおぉ!」 と、嬉しくなりますよね? 本を読むことの楽しさの1つにも、 その「つながり」があります。 そして、 その繋がりが、 予想を超えれば超えるほど、 嬉しくなります。 化学の本と聖闘士星矢が繋がった瞬間ここで、個人的

「リクツ」を理解しながら子育てするために、持っておきたい本

子育ては、 リクツでは解決できないことが、 たっくさんあります。 子供が小さい私ですら、 説明のできないことが たくさんあるわけですから、 大きなお子さんを お持ちのあなたなら もっと「リクツでは解決できない」 ことをご存知だと思います。 しかし、 解決できないことは多くとも、 少しは理解したい時、 お守りとして、 長く持っておきたい本と出会いました。 黒川伊保子さんの、 『母脳 母と子のための脳科学』です。 なぜ、この本がお守りかというと、 胎児の頃から、 子供の

これからの時代を強かに生きるために

私の場合は毎日のように、 仕事として「社会に良いことは?」 と思いを巡らせていくうちに、 自分個人も その社会の一員であることを 改めて意識するようになり、 結果として、 自分の生き方自体を 働き方に反映していくようになりました。 鈴木恵里子 『これからは、生き方が働き方になっていく』より引用 ミスルトゥという、 ベンチャー投資の会社で働く、 鈴木恵里子さんの言葉です。 自分の生き方自体を 働き方に反映する そんなことができれば、 最高なんじゃないか。 そう思い

「これから活躍する人」になるには

すでに資本主義社会は終焉を迎え、 ポスト資本主義社会が 到来しつつあるということ。 これからの時代をリードする人は、 ポスト資本主義の世界の 仕組みを作る人たちです。 ピョートル・フェリクス・グジバチ 『ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち』より引用 Googleで勤務されていた ピョートルさんが導き出した、 これからの時代をリードする人、 つまり、 「これから活躍する人」と、 その「方法」をご紹介したいと思います。 「これからの時代を

今流行りのFIREについての考察

「考察」なんて固い言葉を使ったのはいつぶりでしょうか・・・ と、そんなことはさておき、 ここ1、2年間で目にしたり、 耳にしたりする機会が増えてきたFIRE。 FIRE Financial Independence, Retire Early 経済的自立をし、 早期リタイアすること あなたもなんとなく、 聞いたことがあったり、 憧れたりするのではないでしょうか? 私も、なんとなく雰囲気で憧れていましたが、 この本を読んで、 経済的に自立をして、 いつでも会社を辞めて

【林真理子さん】強く、しぶとく、ガツガツと生きる女性のスター的存在

なにをおそれているんだろう。 若い女がもっているものなんてタカがしれているじゃないか、と私はいいたい。 ヒガミ、ネタミ、ソネミ、この三つを彼女たちは絶対に描こうとしないけれど、それがそんなにカッコ悪いもんかよ、エ! とにかく私は言葉の女子プロレスラーになって、いままでのキレイキレイエッセイをぶっこわしちゃおうと決心をかためちゃったのである。 林 真理子『ルンルンを買っておうちに帰ろう』より引用 言葉の女子プロレスラーになって、いままでのキレイキレイエッセイをぶっこわ

「乾ける世代」から見た「乾けない世代」のトリセツ

「乾けない世代」 30代以下の世代のこと。 生まれた時から社会に「ないものがない」時代に育ってた世代で、 必要な家電は家に必ずあり、PCや携帯も幼い頃からあった。 つまり、生きる上で必要な何かに「飢える」という経験をしていない世代のこと。 なぬ。私ではないか。 と思いながら読み進めていました。 確かに、入社した時から、当時30代後半くらいの諸先輩方とは仕事に対する価値観が根本的に違っていました。 また、それに対して、「おまえは変なヤツだな〜」とも耳にタコができるくらい

モノでもコトでもなく、プロセスを買う

「物語が価値になる」と聞いて、少し前に箕輪厚介さんのTwitterでこの言葉を拝見し、疑問に思ったことを思い出しました。 この本が作られていたからの発言だと気づいたのは、本を読んでからです。(気づくのが遅いw) そんな私の身の上話は置いておき・・・ 尾原和啓さんの『プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる』は、人が価値を感じるものが変わってきたことを明文化してくれた本でした。 この記事では、プロセスエコノミーが意外と身近にあることを書きながら、本から学んだ実践にお

沼小説かもしれない

林真理子さんの 『野心のすすめ』を読んで、 異常なまでのリアリティさを 林真理子さんから感じ、 他の作品も読んでみたい! と思い手にとった1冊です。 その本が、 林真理子さんの『綺麗な生活』。 読めば読むほど続きが気になる、 現実にありそうなフィクション。 まさに沼だと感じました。 ◇・◇・◇・◇・◇・◇ 『綺麗な生活』は、 いわゆる「いいとこ」の娘である 主人公港子が、 作家志望のフリーライターの男性、 経営者の歳上男性、 モデル兼建築大学院生の年下の男性 の3人と