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わたしが見てきた 学校現場① 産休・育休編

33年間の教員生活で
2つの自治体を経験しました。

一つは栃木県
半分以上の16年ほどを
山間部の単学級担任として過ごしつつ
県南の中核都市の公立小学校に
28年間勤務しました。
東京都に移る直前の2年間は
通級指導教室の担当という
貴重な体験もさせていただきました。

50歳を過ぎて採用試験を受け直し
東京都に移りました。

東京都では5年間
東京23区の比較的中心に当たる
区自体比較的大きい
学校は小規模な公立小学校
こちらでは5年間学級担任とともに
特別支援教育コーディネーターを
させていただきました。

どうして東京都に
勤務することを選んだのか
また、地方と東京都の違いについては
後ほど別の記事でお伝えしたいと思います。

最近の学校事情についてのシリーズ
あくまでもわたしの目線
でにはなりますが

一つずつお伝えして
いきたいと思います。

33年間の勤務を振り返ってみて
学校の状況が年々厳しく
なっていったことは
正直否めません。

最後は強烈な無力感を感じて
自ら教壇を後にしました。

学校現場には
問題が山積みです。

それはわたしが言うまでもなく
外から見ている皆さんにも
既に伝わっていることだと思います。

数限りなくある問題の中でも
離職率に大きく関わると感じる
2つ
のトピックのうちの1つを
今回は取り上げたいと思います。

1.教師の産休・育休

家庭をもち子どもを育てることは
それを望む人があれば
だれでも叶うものであってほしいと
わたしは考えます。

わたしの世代でも
産休・育休中に
給料や手当が出ないなど
また違った大変さはありましたが
今の学校の現状は
その時と比べ物にならないほど
更に過酷さを増しています。

まず、東京都はもちろん
地方でもニュースになっていましたが

産休や育休代替の
講師の方が見つからない。

注)講師の処遇待遇についても後ほど別記事で述べたいと思います。栃木県時代に講師の経験があります。


わたしがこの3月まで
勤務していた学校でも
産休代替の方が見つからず
結局1名欠員のまま
全職員で痛みを分け合いながら
半年間を何とか乗り切りました。

近隣の学校でも
副校長が担任を兼務している小学校が
実に驚くほど多くありました。

これでは、学校に
不測の事態が起きた時には
緊急対応できる者がいません。

ただでさえ忙しい副校長の業務
命にかかわるといっても
過言ではないほど
更に過酷さを増すことになります。

また学習の面においても
正規の担任不在の教室には
空き時間の先生方が
入れ替わり立ち替わり
国語や算数を教えに行くといった
苦肉の策を行うなど

子どもたちに決してプラスとは言えない
授業カリキュラム
となります。

また、

育休明け復帰してきた
ママさん先生、もしくは
幼いお子さんを育てる
パパさん先生も過酷です。

経験もあり、やる気もある
優秀な先生方育休明け
もしくは奥様の復帰後
離職、転職していきます。

保育園のお迎え時間を気にしながら
仕事をされる子育て真っ只中の
中堅どころの先生方のストレス

通常運転ならまだしも
お子さんがが体調を崩して
やむおえず休暇を取り

クラスの授業を自習にした後の
プリント処理

割り当てられている校務での
事務処理が更に
忙しさに拍車を掛けます。

時短勤務
フレックスタイム
制度として利用していても

その日によっては
思うように早く帰れない

もしくは早く帰るために
早朝に出勤して
仕事をこなされる先生

土日に遅れを取り戻す先生

家ではお子さんたちのお世話で
24時間コンビニエンス営業
その先生方は、いったい

どこでどうやって
休養をとるのでしょうか?


体力や気力のある方でも
鬱(うつ)精神疾患
なるのも無理はありません。

かく言うわたしも
つい最近の教員時代には毎日ほぼ
朝6時半出勤 20時退勤

土日出勤平均
月4~6日ほど

注)土日に仕事をするのは数時間の場合もありますが、ここはあくまでも回数です。

これが常でした。

わたしは子育ても
ほぼ終わっているので
まだいいですが

子育て真っ只中
また、これからの先生方は
本当に気の毒です。

離職、転職したくなる
その気持ち
痛いほど分かります。

本来なら自分の子どもをもって
今まで感じ得なかった親の心情に気付き
教師としての幅が広がり
指導・支援に深みが増すというのが
ある意味、教師という仕事の醍醐味だとも
わたしは思います。

注)お子さまをもたれない先生はもちろん、独身の先生にも共感力があり深みをおもちで、教師としても人として尊敬できる方は数多くいらっしゃいます。後ほど、素敵な先生紹介も行っていけたらと思います。

本人にとっても学校にとっても
大きな大きな、痛手です。

ましてや新たな命を生み出し育むという
大きなことにチャレンジしてくださる
若い方々には

幸せな気持ちで
産休・育休に入ってもらいたい。
「申し訳ない」なんて
微塵(みじん)も感じてほしくない。

わたしはそう思うのです。

これを学校だけで
校長の采配や職員の努力だけで

何とかしていくのは
もはや無理があります。

制度の改革と
人を確実に
配置できる予算

これらを推進してほしい、予算を確保したい

これ以上離職が進めば更に
人材の確保は困難を極めます。

担任一人制度を改め
学年もしくは学級を
ある程度余裕のある複数人担当すれば

互いの休暇や時短勤務
子どもと教師が合わないといった問題にも
対処できる

更には産休・育休に入る先生方が
気兼ねなく出産・育児へと進み
子育てという貴重な経験を得て更に
不安なく学校へ戻れる

もしくは
もともと担任を持たない正規教員
例えばいじめなどの問題にも即時対応できる
児童生徒指導担当教員
研究主任を兼ねる学習指導担当教員
子どもの行き渋りや保護者対応にスキルをもつ
教育相談担当教員などを
各校に一人ずつもしくは複数人配置する

注)今、学校ではこれらを担任が一人で行ったり、管理職や学年主任(自ら担任ももちながら)これらに対応しているのが現状です。

わたしは具体的には
これらを望んでいます。

正規教員が多く配置されれば
更に、部活動に積極的に関わりたい
教員のために
勤務時間を二交替制にでき
過度な超過勤務を防ぐこともできると
考えます。

注)スクールロイヤーやスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、スクールサポートスタッフ、警備員、ボランティアなどの外注もよく話題には出ますが、わたしは根本的な改善のためには、まず教員の人材の確保が最優先だと考えます。

これらが実現して初めて
本来一番重要なはず
不可欠なはずの

授業準備時間が
正規の勤務時間内に
確保できる

とも感じます。

正規教員の確保は
現在講師として働いている先生方を
優先的に採用することで
講師の方々の処遇や待遇の改善にも

確実に役立つと考えます。

それには先にも述べましたが
とりも直さず

予算の確保が必要です。

これまで教員は残業代も僅かな
『特給』で片付けられ
いいように使われてきました。

それでもわたしを含めた
多くの教員が
「子どもたちのため」と
時間も労も惜しまず強い意志と
温かな想いをもって
頑張ってきました。

しかし、いよいよ
考えてもらう場面が
来たと思います。

何より、「不登校」と呼ばれる
学校に見切りを付けたとも言える
子どもたちの姿

全てを物語っています。

苦しんでいる子どもたちのためにも
頑張っている先生方のためにも

変わらなければいけません。
変えなくてはいけません。

先生も子どもたちも 
笑顔で安心して通える学校

そんな学校が実現することを
心から願って
今、まさに行動しています。

共感してくださる方が
一人でも増えてくださることを心に描き
その日を待ち望んで
このnoteに書き貯めています。

保育介護医療の現場も
切実だと思います。

誰もが安心して暮らせる社会
それを担っていくのは
今を生きる我々そして誰より

未来を生きる子どもたちです!

今日も最後までお読みいただき
本当にありがとうございました💗💗

このシリーズの次の記事は

2.新任教員と教員研修制度

「新採」と言われる先生方が
どのようなプロセスを辿って
教壇に上がっていくのか

についてお伝えしたいと思います。
お待ちいただけますと幸いです。

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