Tadao Fukushi

たくさんのスポーツを身近に学び、スポーツのある豊かな生活環境作りがライフワークです。

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最近の記事

基礎トレーニング動画のご紹介

みなとみらいクラブのバルシューレ活動でBallschule Handballの「WERFER GEGENLAUFERを取り入れてみました。 【ルール】 2つのチームに分かれます。 チームAは、ボールを持ちスラロームのリレーを1回〜2回行います。 その間、チームBはコーンでマークされた正方形の周りに立ち、パスを回します(動画では円形パス)リレーが終わるまでに何周パスを回せるか競争するというゲームです。 【学習要素】 ・正確性のプレッシャー ・時間のプレッシャー ・パスのコン

    • 「ナンバーパス」トレーニング動画のご紹介

      バルシューレのC領域(技術)の中から「ナンバーパス」のトレーニングの様子を紹介します。 今回はボールを使わずにマーカーをフリスビー代わりにして実施しました。 マーカーを投げる感覚に慣れるために、対人パス→ランパス→ゲームへと進めていきます。 ゲームのルールは、まず各チームのプレーヤーに1番から順に番号を振り当てます。 1番、2番、3番と順にパスを回し、早く2周パスを回した方が勝ちとなります。マーカーを保持していないチームはパスカットを狙いマイボールにします。 【学習要素】

      • BALLSCHULE HANDBALL②

        ドイツから取り寄せた書籍の中から日本でも実施できるプログラムを多摩ハンドボールアカデミーで検証していきたいと思います。 第2回はKOORDINATIV-KONDITIONELLE BASISKOMPETENZENの中からFLOHSPRINGENというトレーニングを実施してみました。 ベースは日本でも知られている集団での縄跳びです。 数人の子どもが輪を作り、円の真ん中には長さ約3 mのロープを持つ子どもが座っています。その子どもは、ロープを床で平らに回します。 他の子供たち

        • 外遊びと免疫力

          現代の子どもの遊びの変化の特徴として、外遊びが減り、屋内での一人遊びが多くなっていることがあげられる。これらの遊びの傾向がみられる子どもにアレルギー体質、アトピー性皮膚炎児の出現率が有意に高く、一人遊びと屋内の遊びが多い子どもには、喘息児の出現率が高い。逆に友達と外遊びをしている子どもは、アレルギーにないにくいというデータも出ています(*中岡、千葉 1994)。    また、このような事例もあります。1996年に岡山県で起こったO-157の大規模な集団食中毒事件の追跡調査を

        基礎トレーニング動画のご紹介

          BALLSCHULE HANDBALL

          ドイツから取り寄せた書籍の中から日本でも実施できるプログラムを多摩ハンドボールアカデミーで検証していきたいと思います。 第1回はKOORDINATIV-KONDITIONELLE BASISKOMPETENZENの中からFARBENSPRINTというトレーニングを実施してみました。 トレーニングの方法は、まず2つのグループに分かれます。 グループの子供たちは、スタートラインの前後に立ちます。 スタートラインとフィニッシュラインの間には、3つの異なる色のコーンが三角形に2チ

          BALLSCHULE HANDBALL

          動画で見るバルシューレ導入例

          現在、様々な競技団体の方とバルシューレについてディスカッションを行なっています。どのようにしてバルシューレを導入するか、ドイツの活動にヒントがあるかもしれません。これから指導者資格を取得しようと考えている方の参考になればと思います。 【サッカー】 元ブンデスリーガ ステファン・ペッセルスが運営しているクラブ 【テニス】 ネット型スポーツの参考例になりそうです。 【ハンドボール】 コーディネーション トレーニング中心ですが、大人のトレーニングに使えます。

          動画で見るバルシューレ導入例

          スポーツの早期専門化による問題

          スポーツが抱える問題をドイツのハンドボールを例に挙げて考えてみましょう。 https://www.dhb.de/fileadmin/redaktion/DHB-live-/Seitenbaum/04_Vereinsservice/Handball-spielen/Kinderhandball/19-01-01-Kinderhandball-oder-Handball-mit-Kindern.pdf 2000年、ヴェルテンベルクハンドボール協会は12歳から18歳までの会員5

          スポーツの早期専門化による問題

          サッカークラブ×ハンドボールクラブの取り組み

          サッカーブンデスリーガ1部「SCフライブルク」のバルシューレの取り組みを紹介します。現在は、コロナウイルスの影響によりオンラインにてバルシューレのプログラムを提供しています。様々な競技をテーマに取り上げており、今回はハンドボールをテーマにしたエクササイズをご覧いただきたいと思います。プログラムの紹介は女子ブンデスリーガ2部「HSG Freiburg」のJessica Peterさんその他現役プレーヤーです。 https://www.scfreiburg.com/node

          サッカークラブ×ハンドボールクラブの取り組み

          バルシューレプラス ハンドボールモデル

          バルシューレ単体の教室だけが「バルシューレ教室」ではありません。各競技と融合させるバルシューレプラスという取り組みをご紹介します。私が指導する多摩ハンドボールアカデミーは正にそのモデルケース作りを行っています。1時間のトレーニングのうちハンドボールのトレーニングは最後に行うミニゲーム含め20分程度。他の種目でもこのような取り組み方は可能だと思います。子どもたちに求めるのは目先の勝利ではなく将来のための多様性です。ジュニア世代の指導にバルシューレを取り入れるよい機会になれば

          バルシューレプラス ハンドボールモデル

          バルシューレとコーディネーショントレーニング

          バルシューレの学習領域には戦術、コーディネーション、技術という3つの領域があります。今回はその中のコーディネーションについて説明したいと思います。 この領域では一般的運動能力の向上を目的としていて、バルシューレ独自のコーディネーショントレーニングというものが存在するわけではありません。ただしバルシューレではボールスポーツの万能プレーヤーを育成することを目標としていますので、ボールを使ったエクササイズがメインになっています。 バルシューレにおけるコーディネーション能力向上

          バルシューレとコーディネーショントレーニング

          バルシューレとスポーツマンシップ

          私が理事を務めている(一社)日本スポーツマンシップ協会の活動報告です。 7月11日(土)第1回JSA Sportsmanship Coach Academyをオンラインにて開催しました。 「スポーツ人口を増やすだけではダメなんです」とある受講者の方が言っておられました。 私が思っている「バルシューレの指導者を増やすだけではダメなんです」という気持ちと重なりました。 もともと私のバルシューレ活動の根底には、スポーツマンシップの理解を深め広めることがセットであります。そのため

          バルシューレとスポーツマンシップ

          バルシューレプラス

          現在、サッカー、バスケットボールをはじめとする様々なスポーツ活動の中で取り入れていただいているバルシューレ このバルシューレの活動をより明確な位置付けにするためにバルシューレプラスというブランドを立ち上げました。 バルシューレ単体の教室を開校するというのもハードルの高い事業です。もっと身近にバルシューレの活動がアピールができ、バルシューレの価値を高めていければと思っております。 バルシューレプラスは、あらゆるスポーツに接続可能な活動を目指します。   例えば新たな展

          バルシューレプラス

          ドイツのスポーツ事情

          ドイツ・ブンデスリーガのバイエルンが今後「U-10以下のチームを持たない」との発表を行ったようだ。 この発表の裏側には、社会的な重要な問題が潜んでいます。NPO法人 全国ストップ・ザ・ロコモ協議会が出している「運動器検診からみた 子どものロコモ」のレポートからもドイツの現状が見て取れます。 ドイツの子どものスポーツ実践にはいろいろな欠陥があるといわれています。実践は2つの方法で行われています。一つは、小学校の体育の授業、もう一つは、地域スポーツクラブでのスポーツ活動で

          ドイツのスポーツ事情

          脳もつくられる順番がある

          人間の脳は生まれた後につくられます。そして大事なことは、脳にはつくられる順番があるということです。まず最初が「古い脳」、そして次に「新しい脳」という順番です。この順番は逆転することはありません。内側の古い脳から、外側の新しい脳へと、少しずつ進化をとげるように出来上がっていきます。 「古い脳」の機能:姿勢の維持、睡眠、食欲、情動、呼吸、性欲、自律神経などの本能的な働きをします。 「新しい脳」の機能:知能、情感、言語、微細運動、知覚などの働きをします。 人間の脳には、内側の

          脳もつくられる順番がある

          段階的学習構造

          脳科学などなかった室町時代初期。世阿弥のことばは凄い!の一言に尽きる。 『風姿花伝』の第一章を、「年来稽古条々」といいます。この本来の趣旨は、年齢に応じた稽古の仕方を示すもので、年齢に応じた対処の仕方や、歳を経ていく自らについて、後世に伝えるものですが、教育者として、親として、どのように子ども(若年者)に対応していったら良いのかという観点や、年齢を経ていくことにも言及しており、世阿弥の教育論、人生論としても示唆に富んだ内容となっています。 幼年期(7歳頃)「能では、7歳ご

          段階的学習構造

          ロコモティブシンドローム

          平成28年11月27日の産経新聞「にっぽん再構築子供が危ない」という連載に幼い体が「老化」していると載っているのを偶然見つけた。 その記事によると、ロコモティブシンドローム(ロコモ、運動器症候群)とは、体を動かすのに必要な関節や骨、筋肉など「運動器」が機能不全を起こした状態で、骨折や捻挫を誘発する。関節が衰えてこわばり十分に曲げられなくなるため、力を入れると耐えきれず折れてしまう。加齢や運動不足が原因とされ、高齢者に多い。だが、近年は子どもたちの間で増えている。幼い体が「老

          ロコモティブシンドローム