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『IT』でスティーヴン・キングさんの正体がわかった



 はーい、テツガク肯定です。

 IT、英語でそれって意味の単語です。
 そして、それをタイトルにした物語。
 私が憧れる、スティーヴン・キングさんの『IT』。
 その映画版とドラマ版を観終えた私にはわかります。

 スティーヴン・キングさんは――。
 きっと、この星の住人ではありません。

 メン・イン・ブラックでも語られたように。
 この星に来た、全く別の世界の英雄。
 多くの人のプラグを抜きに来たネオ。
 あるいは、フォースの冥界渡りを使いこなすクワイ=ガン・ジン。
 もしくは、偉大なるダントンの人間瞬間移動をマスターした、ロバート・アンジャー。

 もはや、ただの宇宙人ではありません。
 全く別の世界からやって来た、そういう精霊。
 いいえ、精霊というより帝王です。

 とにかく、それくらいぶっ飛んでいます。
 何よりもこの最強のタイトル、IT。
 その中でペニーワイズという存在が暴れ回る物語。
 それは国境も時代も超えてしまう伝染力、ホラーの帝王術。

 このフォースの暗黒面は。
 とてもこの世のダークサイドとは思えません。



 誰にだってあるであろう恐怖心が描く幻。
 恐怖という怪物は唯一のITですが。
 その姿形はそれぞれの無二のペニーワイズ。

 弟だったり、ピエロだったり、ゾンビだったり。
 父だったり、エッグボーイだったり、女性だったり、過去だったり。

 その全てをITとして、別々の7人を繋いだ。

 これは奇跡です。
 難病の特効薬とか切れない電球よりも。
 もの凄く頼りなる、正真正銘の奇跡です。

 月へ行くよりもとんでもない偉業。
 そう今の私は思っています。

 なぜって、月へ行った、行ってない。
 そんな賢過ぎる論戦も起こりようがない。
 どうしようもない4時間の事実をこの世界に残したからです。
 その気になれば、誰だって観れる平等な機会をこのグリーンマイル上に。



 それを覗いた、今の私にとってのITは何か?
 特に悩まず迷うことなく、ITに気づきました。

 私のITはこの世界。
 この世界がペニーワイズ。
 青く醜いスターダスト、地球と言う名のデス・スター。
 50憶の人を誘拐しても、まだ飢え続けているオーバールック・ホテルって悪霊。



 だけど、それはただのピエロ。
 マイク・ハンロンさんが思い出したように。
 ただのピエロだ。


 ずっと、この世をゲンジツだと思ってた。
 違った。
 お前もただのピエロだ。
 バッドチョイス、割の悪い交換。

 そうやって運命って連結器を撃ち抜いたトントさんのように。
 上手いこと抜け出せるのではないか?
 今、そう愚かにも信じている自分が不思議です。

 きっと、5年前(2019年)の私に言っても。
 絶対に信じない考えです。

 ですが、今なら言えます。ITです、IT。
 今は確かではない夢のような、名もないIT。
 そのITも今が昔になった頃、確かなペニーワイズになるわけです。

 恐怖心が描いた幻がペニーワイズになるのなら。
 自分に素直に正直に勇敢に、その自尊心が描いた幻も……。
 好奇心と希望心を全開に、今って悪霊を振り祓う無関心の速度で。
 今は夢でしかない、見えない遠い昔へ夢関心で突っ込め。

 これこそ掟破りの浪漫飛行。
 アンダーステアの好奇心ドリフト。
 かつてファンタージェンを無に帰した、エンダースイング。

 だなんて、ルーニーでルーザーにフーバーなことを信じることができるのも。
 間違いなくスティーヴン・キングさんが残した『IT』のお蔭。



 まさか、ITとは……。
 勇敢な7人の物語のタイトルを『それ』とする。
 だけど、一度この話を知ったらITが伝染している。
 このタイトルにどれだけの人が救われたか……。

 夜明けのホラーが好きさ
 救われたような気がして
 その後見る夢がどんなに
 酷いものだったとしても

 だなんて、『ROKA』って歌詞に頷けるほどに。
 少なくとも私は救われました。
 きっと、恐怖がある人なら誰だって。

 正直に言えば今の私からすれば。
 日本人に恐怖心があるかは怪しいですがね。
 そもそも、心や感情があるかも怪しい。

 きっと、日本人って未来から送り込まれたターミネーターなんだと思います。
 怖いもの知らずのターミネーター。

 こわい(笑)、こわい(笑)、こわい(笑)。
 そう連呼して本性を隠しても無駄です。
 同じターミネーターにはお見通し。

 そうです、私もターミネーターかもしれません。
 イェア、この偽りのファンタージェンを終わらせて。
 自分の故郷、ファンタージェンへ帰る愚者。

 ジョン・コーフィさんにダニー・トランスさん。
 クリス・チェンバーズさんにテディ・ドチャンプ軍曹。
 何より我が愛しの相方、世界三大ウサギの一羽。
 太極拳を練習して、シスの暗黒卿になった、重力だって外せちゃうワガママ・クイーンがいる今が故郷。

 君の髪は春の空、4月のあけぼの、僕の夢も飛べる。

 ベン・ハンスコムさんから盗んだ呪文。
 もしかしたら、これもスティーヴン・キングさんの力?
 だとしたら、間違いなくこの世界の住人ではないと思います。

 この器の狭い宇宙よりも広い。
 そういうダークサイドを知っている。
 全く別の世界よりの使者なんです。



 それでちょっと、ゆっくり考えてみてくださいな。
 本当にこんな世界にいたいですか?
 本当にココが故郷だと思いますか?

 何もマトリックスみたいな終末世界が。
 今、忘れているゲンジツとは言いません。
 むしろ、もっと対照的な世界。

 我がままに想いのままに全てが変わる。
 スプーンなんてないって気づいて。
 自分の一部のようにスプーンを歪められる。
 そんな感じで、今をつくれる。

 そういう世界にいた自分が。
 うっかりと読み始めた、果てしない物語がこの世界なのかもしれません。

 ハッキリと言います。
 この世界がソイテーソイヤクな悪夢なのは。
 それが欺瞞のファンタージェンだから。

 そう幽かでも思えたら、こうです。

 生きとし生けるものは信じた未知を進む。
 シャカピワー族やルーザーズ同様に。

 もし、そうだとしたら。
 これは悲劇ではなく、とんでもない喜劇です。
 うっかりと誰かの邪悪な欺瞞に生きているのですから。

 まさに、ITです。
 人生のほぼ9割は誰かから教え説かれた欺瞞。
 今は確かに思える、目の前にのさばるペニーワイズも。
 昔はITだったんです。

 おそらく、今、全ての人の前にのさばる。
 確かに思えるペニーワイズも、例外などなく昔はITだった。

 どうせ、ペニーワイズするのなら。
 もっと、とびきりルーニーでルーザーにフーバーな悪霊を。

 そうですね、世界三大ウサギの一羽。
 太極拳を練習して、シスの暗黒卿になって、重力だって外せちゃう。
 そういうワガママ・クイーンと脱兎の如く脱獄できるのなら。
 それでショーシャンクの空を仰いで、ジワタネホへ辿り着けるのなら。

 全く言うことなしのペニーワイズですね。
 夢は遥か彼方、私は今、塀の中。
 ですが、悪い話ではありません。

 IT、この最強のタイトルに気づけたら。
 希望ってロンギヌスの槍。
 それを夢に向かって投げる。

 この最強の呪文を叫んで。

 Beep-beep, motherfucker!


 I'm gonna have to kill this fucking earth.
 I'm gonna have to kill this fucking world.
 ウェルカム・トゥ・ザ・ルーザーズ・クラブ!
 asshole! earthhole!

 エンダースイングでパッカーンと場外ホームラン。

 ただのピエロだ。
 臆病者のか弱い独裁者、青く醜いスターダスト。
 地球と言う名の夢の破壊者、デス・スター。

 いく百、いく万、いく億の人を喰らっても。
 飢えたままの哀れな悪霊も、ただのピエロだ。

 ココにいるみんな、無罪無実だ。
 ゲンジツにはめられた。
 このオーバールック・ホテルに誘拐された。

 だから、そろそろ――。
 浮かぶ……帰る時間だ。

 ding-dong帰る、ding-dong帰る。
 ding-dong帰ったら……パーリィータイム!

 ココで失った気がした全てに。
 望む倍数をかけて、あちらで楽しむ中隊長の教え。

 たぶん、この国では教われない。
 秘密のITをスティーヴン・キングさんは使いこなせる。
 そういうジェダイマスター。

 ダークサイドのシスの暗黒卿を相方に持つ。
 愚者の私にはわかります。

 ITです、このソイテーソイヤクの世界も。
 忘れられず、諦められない遠い夢も。
 全て同じITだから……ほら、兎がいる。



 それでは、また次の機会にお会いしましょう。







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